遺品整理業界の不法行為のリスクヘッジについて

非常に残念な事ではございますが、遺品整理・生前整理に携わる業者の不法行為が後を絶ちません。

「不法投棄」「窃盗」「不当な追加料金請求」「家屋の損傷」「契約の強要」「買取り商品以外の雑品販売」「不当広告」記述をしたく無い事が数多くあり過ぎます。

その中で不法投棄と盗難、不当広告についてお話させて頂きます。

1・不法投棄

これは、広島県、香川県においても数年前に大規模な不法投棄が発生しています。産業廃棄物業者が不法投棄をおこなっていました。皆様方から見ると「よく耳にする」話と捉えられている方も多いと思いますが、このケースの場合、産業廃棄物業者に、すでに処分料金を支払っておりますが「排出者責任」を追及される場合も有り、自主回収を求められる事もございます。

ただ、一般廃棄物の免許を持っている業者を使用し処分した場合には責任を追及される事は少ないと聞いています。

家屋内の物は一般廃棄物です。遺品整理や生前整理の家財・物品を産業廃棄物として排出する事自体が、そもそも違法です。

また、産業廃棄物には排出者責任が法令によって定められていますが、一般廃棄物には、そう言った法令はありません。一般廃棄物業者の不法投棄は市町村に有ると定められています。ただ、行政による各家庭から曜日毎にだされるゴミの収集は分別など(行政毎に異なっています)は「分別」や「量」など常識の範囲を超えるものについては道義的な考え方は必要ではとも思います。

2・窃盗(遺失物横領)

これは、現実に直接、私が見て確認した情報ではありませんが、一部はニュースとして取り上げられた事象を紹介させて頂きます。

恐らく4年前、島根県で、ある業者が生前整理で、故意に2つ有る金庫の内、処分しない方の金庫を持ち帰り400万円を盗んで逮捕されていました。

また、直近では遺品整理と解体業を営んでいる業者が金塊を着服したとしてクライアントとトラブルになっているとも聞いています。恐らく所有権をめぐっての物だと想像していますが、いずれにしても「仕事を頂いたお客様」へのマナーとしては、お粗末な事だと考えます。

弊社の施工でも1年間で発見する「現金」「貴金属」は1000万円以上ございます。

3・弊社の対策

(1) スタッフの財布は現場責任者が預かります。
(2) 施工中・施工後、ポケット検査を不定期に行います。これはあくまでもスタッフを守る為の行為であり、抑止するのも責務と考えています。
(3) サイドポケットが付いているパンツの着用をさせていません。
(4) 入室するのは弊社スタッフのみに限定しており、アルバイトは入室させません。
(5) 基本的に一部屋を複数人で相互確認しながら施工してゆきます。(効率的です)
(6) 長期現場では貴重品確認を事前確認を致します。
(7) 貴重品発見時には現場長やクライアントに即時報告を行いクライアントが不在の場合は複数人で物の確認や現金であれば金額を確認致します。
(8) 発見された貴重品は「貴重品保管箱」に入れ写真を撮り封印いたします。
(9) 金庫は必ずクライアントの前で開け中を確認して処分します。(鍵が係っていても10分程度で開ける事はできます。(余談ですが鍵屋さんに開錠していただく必要はありません。高額です!)

4・不当な追加料金請求・契約の強要・不当広告

(1) 不当な追加請求
正直な所、弊社も追加請求をさせて頂く事もございます。ただ、この全てのケースでは、いわゆる「ゴミ屋敷」で堆積したゴミが1m以上(中には天井まで70cm)の状態の現場で、見積り時に目視確認が、できない状態となっており白物家電のリサイクル代や金庫(処分代が高額)が排出された場合に限りです。このような場合は、見積り時にしっかり丁寧な説明をさせて頂いた上、施工させて頂いている為、トラブルや苦情を頂いた事は一度もございません。
 追加請求も2つのタイプが有ると想像しています。1つは見積時の見落としや見積書への記載漏れによるものです。これは見積担当者の責任(エラー)であり、これをクライアントに請求するのは恥ずかしい程の責任転嫁です。2つ目が悪質なタイプです。敢えて安く金額提示を口頭で行い車に積み込んだ後に追加料金を請求するタイプです。最終的には脅迫的な威圧をかけ請求してゆく業者タイプです。私の古くから、お付き合いの有る大家業をされている方の管理物件でも入居者の高齢女性から上記の行為により高額請求され消費者庁へも届け出もされたとの事でした。
(2) 契約の強要・不当広告
 以前、関東エリアで見積り無料と、うたいながら見積り料金を脅し取り脅迫で逮捕されていた事件が有りました。また契約(正確には口頭約束)を強要する業者や不要な不安を、むやみに煽り施工依頼を取り付ける業者も稀に存在するのも現実です。今はインターネット社会です。事実と異なる広告を行う業者も多数います。特殊清掃についても、そうです。「最新技術」で対応と数多くの業者が掲載していますが、行っている施工内容は最新でも何でもなく10年ひと昔と言いますが10年以上前の主流法を未だ続けている業者も散見されます。先月、施工した特殊清掃でも他社との相見積もりでしたが、「体液除去」は行えない「拭きとるだけで臭いは取れないかも?」との事で弊社を選択して頂きました。これは、特殊清掃でも何でもなく遺品整理における簡易清掃の水準の施工内容でした。弊社も「最新技術」と唱っていますが、特殊清掃の「臭いの除去」は日々改良され進化しています。薬品、洗剤も進化しています。特殊清掃は、そう言った薬品を建築部材別に使用方法を正しい「知識」「精度」「運用方法」から成立します。例えば弊社も塩素を使用していますが市販の物を使う場合もありますが、主に利用している塩素は倉庫で冷蔵保存しています。これは講習を受けて、初めて購入できる薬剤です。広島県の特殊清掃業者の中でライセンスを取っているのは弊社だけです。一般的な塩素は出荷から店舗に陳列されるまで2~3か月と聞いています。ただ、塩素は常温であると毎月、塩素濃度が低下する性質が有ります。弊社で使用している塩素は、工場から出荷された高濃度の塩素を冷蔵配送で行い冷蔵庫に保管し、現場へはクーラーBOXに氷を入れ運搬して使用します。ちなみに弊社では、近日中に掲載させて頂きますが「新しい」「環境に優しい」消臭方法に取り組んでいます。これは、オゾン燻蒸を必要としない施工方法です。話が少し、それましたが先ほどの消費者庁へ駈け込まれた業者も屋号を変え同堂と未だ業務を継続しホームページを掲載しています。

ジャニーズ事務所や、それに対して、今までのマスコミ対応が良いものか否かは賛否両論あるとは思いますが、少なくとも自浄努力は見えると感じています。この業者も良い意味で再出発での屋号変更であればと願うばかりです。

 また、弊社と競合頻度の高い業者が広島市に存在しています。その業者は昨年の11月頃から2月頃までの間、弊社のホームページをコピーしお問い合わせ電話番号やアドレスを自社の番号やアドレスに打ち換えたホームページをアップしていました。弊社と同様の被害にあった業者も複数社ありました。弊社にも「問い合わせしたけど」「メールしたけど」と身に覚えのないお問い合わせを頂く事も多くありました。皆様、弊社のお問い合わせは「公式広島の遺品整理あぐりオフィシャルサイト」を検索してからお願いできればと存じます。また、弊社は県内業者とのお付き合いは皆無ですが県外業者との交流も多くございます。県外等、遠方の方からの相談も頂ければ優良事業者の紹介対応も、させて頂きます。この遺品整理業界発展の為にも業者自らの自浄努力と皆様方の正しい業者選定が必要とも考えておりますので、遺品整理業界発展の為にも是非お気軽にお問合せください。

遺品整理業界の不法行為のリスクヘッジ(対策)を「まとめ」ますと。

1 高齢者や女性は一人では見積りを行わない(言ったとか、言わないと言うのが不法業者の手段の一つです。)
2 最初は柔らかい口調で話しをしてゆきますが段々と脅迫まがいの口調に変化しますので「怖い」「威圧」されていると感じた瞬間に「トイレに行く」等を理由に中座し速やかに警察や行政に連絡してください。
3 口約束は行わず、契約書にて明確にすべき点が明記されているか?追加料金が発生しない内容になっているか?等の契約内容を確認する。理解に悩む内容や不信感が少しでも有れば捺印せず、親戚や知人などに必ず相談を行う
4 最後に気つけないとならないのがポータルサイトです。遺品整理士認定協会などが運営しているポータルサイトは、ある一定の審査基準(少し甘いとは思います。)が有り、掲載同意契約を締結した上でアップされています。ただ、多くのポータルサイト運営会社からは、掲載同意などの承諾する事も無く掲載されている事が今年も数回ありました。弊社は「不用品回収」などの事業は一切に行わない遺品整理・特殊清掃・生前整理の専門会社です。掲載中止の抗議も何度か行いました。基本的に「不用品回収」の行為自体が一般廃棄物の免許が無ければできない違法行為です。弊社のホームページにおいても「不用品回収」の文字は一字もございません。先ほど記述させて頂いた様に不用品回収業者が遺品整理の屋号を持ち合わせている事も多々ございます。
5 皆様方で出来るリーガルチェックを最後にお伝えさせて頂きます。運営会社をネットで検索してみてください。また、代表者名や住所をネットで検索してください。そこの事業者の主業と事業内容が明記され出てくる事も多く有り貴重な情報を得られる事と思います。

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