悪徳遺品整理業者に遭遇しないために

どのような業界であっても、業界が活性化して新規の会社が増えてくると、比例するように悪徳業者も増えてきます。

これは遺品整理業者に関しても言えることで、最近はトラブルの話がよく聞かれるようになりました。

トラブルの中で最も多いのはお金の問題で、WEB見積もりと実際の金額が大きく異なるケースです。

いろいろと理由を付けて、当初より高額な料金を請求してくることは少なくありません。

利用者の方は複数の遺品整理業者を比較し、コスパの良いところを選びたいと考えています。

作業内容の詳細は依頼するまで見えてこない部分ですが、これに対して金額は簡単に比較ができます。

低料金を提示して自社を利用させて、支払い時には高額な料金を提示するのは悪徳業者の常套手段です。

見積もり額は安いほど良いですが、安過ぎる場合は何か理由があると考えてください。

適正なサービスを提供するためには、相応の料金になるのは仕方ありません。

高品質のサービスを安く提供できれば最高ですが、現実的に考えて困難なことです。

お金の問題で揉めないためには、料金体系がしっかりしている業者を利用することが大切です。

 

料金体系がわかりにくい場合は、詳細を聞いてみるのが良いでしょう。

良心的な業者の場合は料金を明瞭にしていますし、追加料金が発生しないのが普通です。

優良な遺品整理業者が見積もりをするときは、実際に訪問してその場で詳細を提示してくれます。

WEBだけで詳細金額を出してくる業者には注意してください

会社概要が不明瞭な業者は選ばないこと

公式ホームページを所有していない会社、運営コンセプトがわかりにくい会社なども避けた方が無難でしょう。

悪徳遺品整理業者の特徴として、会社概要がよく見えないことがあります。

大手や優良会社の場合は公式ホームページを所有していることが多く、ここで会社概要やコンセプト、サービスなどがわかります。

ホームページは企業の履歴書やプロフィールのようなものですから、ここを見ればどのような会社なのか大体わかるのです。

スタッフの写真やプロフィールが掲載されている会社、口コミ・体験談が豊富にある会社は信頼性が高いです。

後は作業件数を調べておくのもおすすめで、件数が多いほど実績が豊富だと考えることができます。

悪徳遺品整理業者は必要な過程を除外することが多く、訪問見積もりをせずに料金を決定したり、作業内容は通常の不用品回収作業と同じだったりするケースが少なくありません。

不用品を扱うように遺品を処分する業者もいますので注意が必要です。

しかも遺品を不法投棄するなど、違法行為を平気で行っている業者もいます。

こうした業者は適正なサービスを提供し、正当な対価を受け取ろうという意識が欠けています。

とにかく利益を得ることしか考えていませんので、遺品の扱いも雑になってしまうのです。

 

こうした悪徳業者は決して多くはありませんが、それでも20社に1社くらいは存在しています。

何か怪しいと感じたときの直感はあたっていることが多いですし、ホームページを所有していない、または所有しているけど情報が極端に少ない、といった場合も注意してください。

 

無料回収を謳っている業者には注意する

 

遺品を整理するためには相応の費用がかかるもので、無料で整理することはできません。

それゆえ無料回収を謳っている業者は避ける必要があります。

健全な業者はお客様自身で選んでいくことが大切です。

 

マッチングしたサービスは向こうからやってくることはないと考えてください。

トラックで巡回営業をしている会社、訪問営業をしてくる会社などは避けた方が無難です。

相手から一方的に勧めてくるサービスは、利用者の需要に合っていない、つまりミスマッチしていることが多いのです。

こうした業者に依頼をしてしまうと、当初の話とまったく違うというケースになりかねません。

悪徳遺品整理業者は最終的に高額を請求してくる性質があります。

また格安料金を設定しているけど、遺品を粗末に扱うという会社もあります。

健全な業者は供養や形見分けなどをしっかりと行ってくれるのが特徴です。

価値ある遺品があれば買取してくれる場合もあり、費用を抑えるために役立つでしょう。

信頼できる会社の特徴は、プロの遺品整理士が在籍していること、一般社団法人遺品整理士認定協会が実施する試験をパスしていること、などです。

1点から回収してくれること、即日で駆けつけてくれること、遺品整理後のクリーニングも行ってくれること、なども重要なポイントです。

遺品整理という作業はその性質上、不用品回収作業よりもトラブルが発生する頻度が高くなります。

故人が大切にしていた貴金属を盗まれたという話も聞かれています。

怪しい業者に依頼すると財産を失うことになりかねませんので、遺品整理業者選びは慎重に行ってください。

業者選びをするときは、少なくとも3社以上と比較検討するのが好ましいです。

片付けられない家族を変えたい。話し合いのポイントやコツを紹介

片付けてくれない夫に片付けさせたい、と考えている人は多いでしょう。何度言っても聞かない、言う度に喧嘩になる、という人は夫の気持ちを理解することから始めてみてはいかがでしょうか。片付けられない夫と話し合う際のポイントやコツを紹介します。

 

片付けできない夫に悩む人は多い

一緒に暮らしているなら、片付けは妻だけではなく、夫の問題でもあります。夫婦で協力して片付けや掃除をしなければ、部屋は綺麗にならないでしょう。

ところが、夫が片付けできない場合、片付けや掃除の負担はすべて妻にかかってしまいます。片付けできない夫に悩む妻が抱えているのは、どんな問題なのでしょうか。

掃除が理由で喧嘩になる

「片付けて」という一言がきっかけで、夫婦喧嘩になることは珍しくありません。妻は夫のだらしない態度に腹を立て、夫は妻の態度や口調が癇に障ります。

このように片付けが喧嘩の原因となるのは、お互いの価値観にずれが生じているからです。妻は、来客や見栄えを気にして部屋を片付けようとする一方で、夫は自分が寛げればそれでいい、と考えているのかもしれません。

『片付け』に対する共通項がないために、お互いの考えが理解できず、喧嘩になってしまうのです。

片付けや掃除をしない

そもそも、夫が片付けや掃除の必要性を感じていないなら、わざわざ自分から片付けることはありません。夫側からすれば、家にいるのに動きたくない、休みたいなど色々な思惑があるのでしょう。

この時夫には、妻を気遣おうという考えが浮かばないため、妻だけに掃除や片付けの負担を押し付けてしまうのです。

物を捨てられないので片付かない

夫が『捨てられない人』の場合、汚い部屋は一向に片付きません。夫婦とはいえお互いの持ち物を勝手に処分するわけにはいきませんから、夫がうんと言わなければ、どんなゴミも動かせないでしょう。

特に夫がコレクター気質の場合は物が増えやすく、妻の不満はどんどん大きくなってしまいます。物を増やしてばかりで減らせない夫への不満は募り、注意する口調もきつくなってしまうでしょう。

家事を押し付けられストレスが溜まる

一般的に「掃除も片付けも大好き、家中の掃除や片付けは全部自分でやる」という人はあまりいません。どちらかというと「掃除は好きではない」と答える人の方が多く、仕方なく片付けているという人がほとんどでしょう。にもかかわらず片付けや掃除を、妻だけに押し付けられるため、妻はストレスが溜まってしまうのです。

男性の中には『家事は女性がやるもの』という考えを持つ人はいまだに多く、このような人は女性が片付けることを当然と思っています。

妻からすれば、夫が片づけの大変さを分かってくれない、片付けに協力してくれないということが、何よりも大きな負担となっているのです。

片付けできない原因を特定しよう

注意すれば喧嘩になる、かといって黙っていればストレスが溜まる…という場合は、夫がなぜ片付けできないのかを考えてみましょう。夫の『理由』がわかれば対処方法も見つかり、『片づけられる夫』に変えられるかもしれません。

片付けられない夫には、どんな理由があるのでしょうか。

必要性が分かっていない

夫は妻が髪型を変えたとき、すぐに気付いてくれるタイプですか?妻の変化にも気づかないような無頓着な男性なら、そもそも部屋が汚い、片付いていないと思っていない可能性があります。

部屋が綺麗になろうが汚れようが頓着しないので、妻が「片付けなければ」と焦る気持ちが理解できないのです。

発達障害などが原因の場合も

本人は片付けの必要性を分かっているのに片付けできない場合は、発達障害を疑った方がよいかもしれません。
発達障害の中でも『ADHD(注意欠陥・多動性障害)』は、注意力がない、衝動的、落ち着きがないという特徴があります。片付けは集中力や注意力が必要ですから、この症状がある人は片付けが困難になるでしょう。

ADHDは脳の神経伝達物質が安定して機能しないために発症すると考えられます。本人の意思でどうにかなる問題ではないので、気になる症状がある場合は、速やかに専門医に相談しましょう。

そして、もしも夫が発達障害だと診断された場合は、『片付けできない夫』を受け入れてあげなければいけません。片付けできないことを個性の1つとして理解し、出来る事から手伝ってもらいましょう。

具体的な解決策

「片付けて」と言い続けるのもストレスが溜まるものです。夫自ら率先して掃除や片付けを始めてくれれば、妻としては随分気分が楽になります。

片付けをしない夫を片付けさせるにはどうすればよいのでしょうか。

片付けの必要性を理解してもらう

前述したように夫が『片付けの必要性を理解・意識していない』場合、まずは部屋の状態に気付いてもらわなければなりません。汚い部屋は居心地が悪い、綺麗な部屋は気持ちいいということを気付かせ、綺麗な部屋にするにはどうすべきかを考えてもらうのです。

まずはちょっとした小物を整理したり、使いやすそうな収納道具を夫と一緒に選びに行ったりしてはいかがでしょうか。そして片付ける度に「綺麗になった」「片付いていると気持ちいい」を繰り返し、『綺麗な事は良い事』と刷り込みましょう。コツコツと続けていれば、やがては夫も片付けを意識するようになるはずです。

夫が片付けの必要性や大切さを感じるようになれば、片付けについての話し合いもスムーズに行えるようになるでしょう。

片付けの習慣をつけさせる

片付けない夫には、『片付ける』意識を刷り込み、習慣化してもらいましょう。夫が片付けないからと諦めていては、いつまでたっても片付けは妻だけの仕事になってしまいます。

何かを始める前は必ず一通りグッズを揃えたり下調べしたりしてから、という『物事はまず形から入る』夫の場合は、『助言を求める』のが有効です。

片付けの仕方や整理術などについて意見を求め、片付けに興味を持ってもらいましょう。このタイプは興味がある事には積極的に関わってくれるので、気分をのせることが重要です。

また、頼んだ事は何でもイヤ、というような夫には、「手を貸してもらえると嬉しい」という気持ちを伝えましょう。一緒に片付けをしてくれる度に「ありがとう」と感謝の言葉を口にすれば、少しずつ一緒に片付けてくれるようになるかもしれません。

ここに気をつけよう

夫にも片付けや掃除に参加して欲しいと思うなら、まずは夫と話し合う必要があります。とはいえ「片付けて」ばかりでは夫もうんざりしてしまい、話し合いは平行線のままでしょう。

夫と片付けについて話し合う時は、お互いの考え方の違いを理解し、「こうして欲しい」という希望を明確にしておくことが重要です。

男女の考え方の違いを理解し話し合う

生まれも育ちも異なる人間同士が暮らしているのですから、片付けや掃除への考え方が違って当たり前です。男性、女性という性差もありますし、妻と夫では『片付けなければならない』と感じるレベルにも差があることも考えられます。

話し合いをする際はお互いの価値観をすり合わせ、お互いが気持ちよく過ごせるラインを見つけましょう。

やって欲しいことを明確にする

夫に掃除をお願いする際は、「お風呂を掃除して」だけでは不十分です。「浴槽だけじゃなく、風呂桶もお願い」と細かく指示を出しましょう。

日常的に掃除する妻にとっては当たり前の事も、たまにしか掃除しない夫にはわかりません。頑張って掃除した後に「ここもあそこも洗ってない」などと文句を言われれば、手伝おうという気持ちも失せてしまいます。

やって欲しい事は細かく伝え、掃除の後は必ず「ありがとう」を伝えれば、お互いが気持ちよく過ごせます。

まとめ

夫が片付けをしない家では、妻の負担が大きくなります。片付けをしない夫にイライラして夫婦喧嘩が増える前に、夫にも片付けに参加してもらいましょう。

片付けに乗り気でない夫には、片付けの必要性や大変さを伝えます。夫が少しでも片付けるようになってくれれば、あとはそれを習慣化するだけです。掃除の雑さや曖昧さには目をつむり、まずは片付けに参加してくれたことを評価しましょう。

遺品整理の段取りはどうすれば良いの?

遺品整理をするにあたっては初めての人も多く、一体何から取りかかれば良いのか悩むものです。

故人を偲んで寂しい中で作業をしなければいけないという過酷さもあります。

しかしながら故人宅を放置しておくわけにもいきません。

まずは作業を行う日取りやスケジュールを決めていきましょう。

遺品整理は1人暮らしの故人宅にて行うことがほとんどです。

親戚などが集まって手分けして片付けていきますが、住んでいた家を引き払わなければいけないケースも見られます。

特に賃貸の場合は、誰も住んでいなくても家賃が発生してしまうので、できるだけ早く家を片付けて出なくてはいけないでしょう。

持ち家であっても、次に誰かが住むか売るかになるので、期限なくだらだらと時間をかけて片付けができるわけでもありません。

さまざまな状況がありますが、最終いつまでに遺品整理を終わらせなければいけないのかをまずは定かにしましょう。

そして終わらせる日程が決まれば、それに合わせて作業計画を立てていきます。

 

今週中にリビングとキッチンの掃除を片付けて、来週末までにはそのほかの部屋を掃除するというような決め方でもかまいません。

おおまかで良いので、期限に間に合うように作業工程を考えます。

とは言え、荷物が多い場合は素人数人で片付けるのは大変です。

期限までに終わらないことも多いので、遺品整理の専門業者に依頼することが堅実です。

必要な物と処分品とに遺品を分類する

スケジュールが決まれば、さっそく遺品整理に入っていきます。

たくさんの荷物をまずは、必要な物と捨てる物に分けていきましょう。

必要な物とは、故人の形見として身内が引き取る物や今後も使うことができそうな物です。

それ以外は思い切って処分する方が、すっきり早く片付けきます。

アルバムや故人の日記帳など、思い出の品は大切にとっておきます。

また後程供養したいと思われる物に関しては、ご供養を施すと良いでしょう。

処分品に関しては、大きな物から分類していくと部屋がすっきりします。

使わない家具類や電化製品を、ベランダや庭などにまとめて出します。

雨に濡れないところの方が安心です。

そのほか、衣類や日用品、食器類などもすべて、要る物と捨てる物に分類しましょう。

どこかの部屋に処分品をまとめていくと、作業がしやすいです。

また燃えるゴミはゴミの日にどんどん捨てるようにします。

燃えないゴミに関しての処分方法で悩む人が多いですが、市などに引き取りに来てもらうとしても費用がかかります。

家具なども家の外まで運ばなくてはいけないので大変です。

その点、遺品整理の業者に依頼すれば、処分品の搬出もすべてスタッフが行ってくれます。

骨董品やブランド品などの価値がある物においては、査定の上で買取もしてもらえるというメリットもあります。

荷物を分類していくうちに、あまりにも処分品が多くて困った際は、業者に依頼して引き取ってもらいましょう。

清掃と供養を行う

遺品の分類が終わり、部屋がすっきりしたならば、次に行うのが清掃です。

荷物で溢れていた家の中は、埃が溜まっているのはもちろん、カビが生えていたりしつこい汚れがこびり付いていたりします。

また何とも言えない生活臭が気になることもあるでしょう。

家を引き払うにしても親戚などが住むにしても、綺麗な状態にしておかなければいけません。

雑巾がけや掃除機だけではクリーンにできない部分も出てくることが多いのです。

遺品整理の専門業者では、特殊清掃をすることも可能です。

雑巾がけでは落ちない汚れも、プロの業者では専門の道具を駆使して綺麗にすることができます。

脱臭作業もしてもらえますし、場合によっては害虫駆除や畳の張り替えなども依頼できます。

決められた期限までに掃除もすべて終わらせるには、やはり業者に依頼することがベストと言えるでしょう。

さらに遺品整理は、遺品のご供養を行うケースもあります。

人形や仏具、お札などの思い出の品は、きちんと読経をして供養することで故人も安心して天国へ行けるのです。

しかしながら遺品の供養をしたいと思っても、やり方がわからない人がほとんどです。

結局ご供養をするのはあきらめて、急いで片付けをして、どこか後悔が残る遺族も見られます。

遺品整理は大掃除とはまったく別物であり、故人の気持ち、遺族の気持ちを大切に行うことが前提と言えます。

遺族にとっても納得のいく形で作業すべてを終わらせることが大切なのです。

プロの業者であれば、荷物の分類も処分も、その後の清掃そしてご供養まで、すべてを順序良く要領を得て行うことが可能です。

迅速な作業により、家を引き払う期限までにきちんと終わらせることができて安心できます。

また、遺品に関する質問や相談ができる点もメリットと言えるでしょう。

スケジュールを決めても期限までに終わりそうにないときは、躊躇せずに遺品整理の業者に依頼することがおすすめです。

遺品整理の際に新たに金品が見つかったら誰が相続するの?

遺品整理は遺品整理業者に全て任せるという方や遺品整理業者と一緒にご遺族で行うといったケースも少なくありません。

遺産分割や相続税の納付なども済ませた段階で、生活品の片付けやお部屋のお掃除を兼ねて行うという方もいれば、遺産分割の対象になるものがないかや遺言書などが紛れていないかの発見もかねて、お亡くなりに合った後、比較的早い段階で行われる方もいることでしょう。

相続税の納付は相続を知った日の翌日から10ヶ月内という期限がありますが、遺品整理には期限もなく、いつ行うかは自由です。

中には大切なご家族が亡くなったショックや思い出が詰まった部屋をそのままにしておきたいと、10年も30年も経過してから行う方もいます。

では、タイミングはいつにせよ、遺品整理の作業中に遺族が念頭に置いていなかった現金や高級時計、預金通帳などの金品類が見つかったら、それは誰のものになるのでしょうか。

この点、遺品整理業者が見つけたとしても、発見者の手柄にはなりません。

遺品整理業者はあくまでもご遺族のために行っており、遺品は全てご遺族が相続した相続品だからです。

遺産分割協議をして個々の財産に分けない限りは、相続人全員の共有物となります。

つまり、新たに見つかった金品類は相続人の共有となるのです。

道端に落ちていた拾得物の発見のように、見つけた金品の一部をお礼した方がいいとか、誰のものか分からずに半年経過したら、発見した人のものになるといったことはないので安心しましょう。

あるはずがないと思っていた大切な金品類を発見してくれたと、チップをはずみたくなるのは自由ですが、遺品の発見はそれこそ遺品整理業者の仕事として至極当然なことです。

事前に見積もりで提示された遺品整理の料金で賄われており、後に発見料を追加徴収されるものでもありません。

発見してくれたスタッフに対しては、ありがとうのお礼の気持ちだけで十分なのです。

発見したのが相続人でもその人は独占できません

では、発見したのが相続人であったらどうでしょうか。

この点、相続人であっても、自分が単独でもらってしまうことはできません。

なぜなら、先にも挙げたように相続人共有の財産となるからです。

自分だけのものにしたいと、こっそりと隠して持ち帰ってしまうと、後で発覚したときに相続間でトラブルになったりします。

また、遺産分割協議がまだの場合、他の相続人に秘して財産を得たとして、不利な立場に立たされることもあるので注意が必要です。

発見した状況なども踏まえて納得の遺産分割を

発見されたのが遺産分割協議前や相続税の納付前の段階であれば、比較的、流れはスムーズです。

新たに発見された金品の相続税評価を行うとともに、相続人全員で遺産分割協議を開いて、誰が相続するかを決めればいいからです。

発見した人が相続人であっても、その人のものにする必要もありません。

一方、発見したのだからと、その人に上乗せでそれを分割する合意もできます。

民法には法定相続分が定められていますが、相続人全員が合意するのであれば、いかようにも分割が可能です。

他の人が忙しいとか、面倒と遺品整理をしなかったのに、時間を割いて手間をかけて遺品整理をした結果、金品類を発見した相続人に、本来の法定相続分プラスαをしてもいいのです。

これに対して、遺産分割協議前や相続税の納付が済んでおり、そのままでは相続人間でトラブルになりそうな金品が見つかったり、相続税の金額などにも影響を及ぼすような金額の金品が見つかったりした場合は少し厄介です。

基本的には新たに発見された金品を加え直して、遺産分割協議や相続税の計算のやり直しになります。

遺産分割協議にあたっては全員の話し合いと合意が必要なうえに、遺産分割協議書を作成して、全員が実印を押し、印鑑証明書なども添付しなくてはなりません。

印鑑証明書をはじめ、相続人の本人確認などのために必要な住民表や戸籍謄本などの書類には提出する場所によって有効期限も定められています。

多くが3ヶ月以内となっているので、前回の遺産分割協議から時間が経過していると、前回取得したものが残っていても使いまわしができずに、再度の取得し直しとなります。

役所まで取りに行くのが面倒、時間がないという方は、地域のサービスを使ってマイナンバーカードなどを利用してコンビニで取得を検討したり、全員の分を代行取得できる行政書士などに頼んだりするのも1つの方法です。

また、相続税については新たに発見した金品をプラスすることで、通常は納税額が増えることになるでしょう。

その場合は修正申告が必要となります。

あえて隠していた遺産を納税するのではないので、過少申告加算税や延滞税、罰金などのペナルティー税は通常かかりません。

相続税の計算のし直しや修正申告について不安がある方は、税務署に相談するか税理士にお任せするといいでしょう。

孤独死者数推移と要因や発見状況の分析

孤独死に該当する立ち合いがない死亡件数は2017年には全国で2480人にのぼり、1999年の665人に比べ、18年間で4倍近くに増大しています。

中でも、東京23区では85人から862人へと10倍に膨れ上がるという、ほかの地域と比べても顕著な増大が見てとれます。

2017年度で言えば、日本全国の孤独死の3分の1が東京23区で起きている状態です。

東京23区の人口が多いからだろうと思いきや、他地域での人口比7.6%なので、やはり極端に多いと言えるのではないでしょうか。

この原因としては地方に比べて近所関係が希薄で、隣に誰が住んでいるかも関心がない大都市で孤独死が起きやすいと想定されます。

また、若い世代の孤独死も都会では起こりやすいうえ、地方から上京し身寄りや知り合いがいない団塊世代が高齢期に達して孤独死を迎えてしまうのかもしれません。

この点、東京都監察医務院が発表している東京23区内の65歳以上の単身世帯における自宅での死亡者数の推移を見ると、平成29年のデータでは5,000人を超えており、東京23区内だけで1日あたり13人以上が孤独死で亡くなっている計算となります。

今後、地域での交流がより薄れ、なんらかの対策が講じられない限りは、今後も孤独死者数が増大の一途をたどるかもしれません。

 

死因について

全国レベルでのデータを見ると、孤独死の平均年齢は男性60.8歳、女性60.7歳と男女とも60歳を超えており、男女の比率については圧倒的に男性の方が多く、今後も数年は変わらないのではと考えられています。

一方で、50代までの現役世代の孤独死は男女ともに全体およそ4割を占めており、高齢者ばかりが孤独死をするわけではありません。

たとえば、20代の学生さんが学校を欠席して連絡が取れないと、友人や大学から連絡が入り、親族がカギを壊して入室したところ心臓発作で病死していたというケースもあるからです。

そこで、孤独死者の死亡原因について見てみます。

死因の構成については病死が60%程度と大半を占めていますが、自殺の割合も高く、孤独死者の死因の12%程度、約1割強を占めています。

しかし、季節や月ごとの孤独死者の人数については、思ったほどの偏りはありません。

クーラーがない夏場は、熱中症で死亡する人が多いのではないかという推測も数多く挙がってきてはいるものの、実際の調査では、夏と秋とで比較してみても、ほんの数%しか差が出ていません。

季節や月ごとの気温の変化が原因で、孤独死が発生しやすくなるということでもないようです。

では、どのような理由で孤独死は発生しているのでしょうか。

考えられる原因としては、近年問題になっている少子化や晩婚化問題による影響が考えられます。

経済的に厳しく、家事や金銭面が不安なせいで結婚したくてもできない人、コミュニケーションが取るのが苦手で、身寄りの人や近所の人とも交流ができない人、あるいは持病や障害を持つ人が一人暮らしをはじめたとき、孤独死になりやすいとされています。

発見までの日数や発見者

昨年調べられたデータによると、全国で14日以内に発見された人数はおよそ全体の68.6%程度を占めており、前年度の46%よりも、大幅に短縮されていることが分かっています。

平均発見日数は前年度の42日に比べて17日と半分以下の日数へと短縮化されています。

これは、孤独死に関するニュースなどが増え、近所の方や地域での見守り意識の増加や、なんらかの異変にもしかしたら孤独死かもと気付ける人が増えてきた結果かもしれません。

もっとも、30日以上経過してから発見される事例も16.5%あり、かなりの腐敗が進み、家の中も死臭や害虫などで状況が悪くなっているケースも相わらずに存在しています。

発見者の構成は 近親者32.0%、職業上の関係者53.3%、他人14.7%となっていますが、第1発見者で最も多いのは不動産の管理会社・オーナーで、27%を超えています。

家賃の支払いが滞って訪ねてきたり、郵便物が溜まっていたりすることに気付いて、孤独死の発見につながるケースがほとんどです。

また、他人が発見者となる場合では近隣住民からの異臭がすると不動産会社や警察などに通報があったり、郵便物の滞留が発見のポイントになったりすることが多いです。

そのほかの発見者としては、訪ねてきた友人や知人、無断欠勤や無断欠席が起き、連絡が取れなくなって会社や学校などの関係者が訪れるケース、高齢者の場合にはケアワーカーやホームヘルパー、また、定期的に訪れる配食サービスのスタッフや水道やガス電気の検針員、郵便配達員や宅配物などの配達業者などが異変に気付くこともあります。

発見までに要した期間を30日未満と30日以上かかったケースにおける発見原因を比較すると、30日未満の場合では65.9%が電話にまったく出てくれず、連絡が取れないことを不審に思ったり、訪問したりしたことがキッカケで発見がなされています。

これに対して30日以上を経過した発見では異臭による通報が最も多くなっているのです。

短期の発見では定期的に誰かが訪ねてきたり、様子を心配してくれたりする方がいるなど、なんらかの社会的なつながりがあるのは見てとれますが、発見まで長期化するケースは社会的にも孤立している状態があるのかもしれません。

事故物件の告知義務はいつまで続く形になるのか

賃貸物件はオーナーより、賃貸物件を借りてそこに住む形になりますが、意外と問題になるのは事故物件の取り扱いです。

事故物件の基本は入居者が亡くなった場所のことを指し、主に人が殺された現場になる「殺人」、自ら命を絶った「自殺」、突然の発作で家族がいない状態で亡くなる「孤独死」があった物件になります。

人間は生老病死がつきものではありますが、家族に見守られて亡くなるのが一般的です。

ところがそれ以外で穏やかでない亡くなり方になる場合もあり、それが事故物件と言われています。

ただ定義自体も曖昧になってしまうことがあり、何をもって事故物件に該当するかは明確に法律などでも規定されているものではありません。

よく遺体が部屋に安置されたことがある物件を事故物件とされてしまうことがありますが、それは人間が生活を行っていく以上、適切ではないでしょう。

その理由としては、人間として生まれた以上、遅かれ早かれ誰もが亡くなる可能性があるからです。

その基準は一般人が抱く感情をベースにすることが大切で、単に遺体を安置したことがある点でそのまま事故物件に該当すると解釈するのは早計でしょう。

近年は事故物件を公開するサイトが存在することも事実で、なんらかの事件が起きた住所を地図上に詳細情報を記載するサイトまで存在します。

つまり、物件を探したい方はそのサイトを見ることで、物件で起こった事件の内容を把握することが可能となるのが事実です。

もっとも、物件を管理する不動産屋が事故物件だと告知を行う義務に関しては、不動産屋自身が自由な判断で決めているのが実情にもなっています。

したがって、法律にもこうした定めも見られないので、義務があるかどうかも曖昧です。

事故物件の告知義務がない場合の課題は?

事故物件では「殺人」や「自殺」、「孤独死」が起こっている穏やかでない部屋に入居者が住むことになりますので、霊的な側面で忌み嫌われることが多いです。

住居は人が帰宅してくつろぐための場所ですが、過去にそういった事故が起こっていた場合には、入居者の心理的な負担があります。

多くの不動産屋では、過去に事故が起きた場合には、入居者となろうとする方に事前に告知を行っており、その了解のもとで契約を行うことが紳士的な対応でしょう。

もちろん心理的な瑕疵が存在するので、その分の賃料を減額するなどの対応を合わせて行うことで了解してもらうのがよくあるケースです。

ただ告知するかどうかは、あくまでも不動産屋の自主判断に委ねられることになりますので、場合によってはそれを告知しないケースもあり得ます。

もっとも、事件があった場所を公開するサイトで調べた場合やほかにも隣人や近隣の住人の方から話を聞いて、それを知る場合もあり、その場合には不動産屋の告知義務違反になるかが問題です。

この場合では法律上では瑕疵担保責任を負うとされ、心理的瑕疵に該当すれば不動産屋が責任を負う場合があります。

その場合には入居者は不動産屋を訴えることで、瑕疵担保責任を問うことができ、それによる損害賠償請求ができるケースも存在します。

もっとも、判例上では3ヶ月前に事故が起きているのに、それを告知しなかったケースにおいては、もしそれを知っていたら借りなかった事情が存在することもあるので、入居者の損害賠償請求が認められたこともあります。

ただ事故が起きてからどのくらいの期間が経過するのか、しかもその後に入居者が何回も変わっているかなどの事情は定かではないのも事実です。

事故物件の扱いは不動産屋の自主的判断ですが告知することが義務

 

入居者は入居前には様々な賃貸情報を仕入れ、その中から住む場所を決めることが一般的に行われます。

将来的にも事故物件になり得ることが想定されるのも事実ですが、不動産屋の対応としては後にトラブルが発生しないようにするため、事故があったことを告知すべきであるのは確かです。

たとえ年月が経過しようが、入居者も何度も変わろうが、それをあらかじめ告知しておけば瑕疵担保責任を問われることもなく、貸すことができます。

もっとも不動産屋が恐れるのは、よい条件で誰も借りなくなってしまうことですが、それなら事故物件を専門に扱うサイトに登録を行う方法も存在します。

もちろん近隣の相場よりも安い賃料設定になりますが、それでも3割減程度で済むのでよいでしょう。

しかも事故物件は賃料が安く、設備も新しいなどの理由で、むしろ現在では人気になっているケースも見られます。