ゴミ屋敷片付けに悩んでいるあなたへ

ゴミ屋敷が増えている?

日本では少子高齢化が進み、核家族も増えています。実家で2世代、3世代が住むケースも少なくなり、気がつくとゴミ屋敷化していることもあります。

一人っ子の場合、実家の片付けはいつか必ず直面します。兄弟姉妹がいても、協力して片付けを終わらせる必要があります。

気づいたらゴミ屋敷化する実家

結婚や一人暮らしなどで実家を離れ、久しぶりに帰ったらゴミ屋敷のようになっていたという例も少なくありません。若いうちは積極的に掃除をしていた両親でも、高齢になるにつれ片付ける気力が失われるためです。

長く住むと、年数に比例して物が増え、汚れも蓄積していきます。ある程度設備が古くなってしまうことは仕方ないですが、ゴミ屋敷化する前に手を打っておきましょう。

最終的に片付けをするのは、子供などの身内です。綺麗な実家で過ごしてもらえば、何かあったときでも負担が軽減します。

実際にゴミ屋敷を片付けたブログも

実際に、汚実家を片付けた内容を紹介しているブログも豊富です。多くのブログでは、親が元気でいるうちに、掃除が始まっています。

親が判断できるうちであれば、何が必要なのか判断してもらえます。自分1人で片付けることになれば、親が大切にしていた物がわからず、ストレスが溜まってしまうでしょう。

親が協力してくれるなら、早めに実家の片付けに取り掛かることです。あまり乗り気でない場合も、片付けにメリットがあることを伝えて、掃除する方向に誘導しましょう。

親世代が片付け下手な理由

親世代の考え方は、今の若い世代とは違います。物がない時代に育っている人も多く、捨てるのはもったいないという考えもあります。

物が減らなければ掃除は難しく、なかなか進みません。さらに、高齢になってくると、気力や体力も失われてしまいます。

急に片付けに対する意欲がなくなる場合は、認知症などの病気も疑われるでしょう。

物を捨てられない、溜め込みがち

ミニマリストや断捨離が流行している現代とは違い、親世代が育った時代は高度経済成長期です。物を持たないことは、貧困を意味します。

たくさんの物を持ち、豊かさをアピールする時代を経験した世代は、物を持たない方がいいとされる考え方についていけません。どちらが悪いということはありませんが、無理に物を処分してしまうと、ストレスやトラブルの原因になります。

親世代に物の処分を打診するなら、『捨てる』ではなく、『リサイクル』をすすめてみましょう。もったいないからと捨てることを嫌がっている場合は、すんなり解決するかもしれません。

掃除で関係を悪化させてしまっては意味がないため、なるべく親の意見を尊重しながら汚実家の片付けを進めていきましょう。

老化により掃除をする気力体力が低下

30代、40代でも、若い頃に比べて疲れやすくなったと実感する人は多いのではないでしょうか。高齢になると、さらに気力や体力は失われます。

親はいつまでも元気でいる訳でははありません。昔はきれい好きで掃除をしていた家庭でも、老化によって気力や体力がなくなると、急に汚れが目立つようになってしまいます。

体力的に掃除が難しくなっていれば、親をサポートして片付けを進めていきましょう。簡単に掃除できるよう、レイアウトを見直すこともおすすめです。

認知症の可能性も

しばらく実家に帰らない間に、とんでもなく家が散らかっていた場合、認知症の可能性もあります。認知症の症状は、記憶を失ってしまうだけではありません。

脳の機能が低下し、気力が失われる他、片付ける能力もなくなってしまいます。症状の強さによっては、冷蔵庫に洋服を片付けてしまうなど、正常な判断ができなくなってしまいます。

今まできちんと片付けできていた親が、突然片付けられなくなったときは、病気の可能性も考えて、早めに専門医に相談してみましょう。

実家の片付けを手伝う方法

まずは、片付けを手伝うときに、親ともめないように進めることが大切です。実家は、親の家だということを忘れないようにしましょう。

自分なりのルールで片付けているのに、子供に口を出されるとやる気がなくなって、さらに意固地になってしまいます。自分が片付けたいからではなく、親が過ごしやすくなるよう提案していることを伝えましょう。

現在の問題点を親と話し合う

最初に、汚実家の問題点は何なのか、どんな家を目指したいのかを親と話し合いましょう。トイレや浴室が汚れていて、孫が来るのを嫌がっているなら、問題点は水周りです。

ゴミやホコリが多く人を呼べる状態でない場合は、ゴミを捨てて清掃しましょう。衛生的にも問題があり、実家に住んでいる親の健康も気になります。

問題点と目指すゴールを話し合い、明確にしましょう。

掃除のゴールを共有する

実家に住んでいる親はこのままで問題ないと考えているのに、子供だけがはりきっても掃除は進みません。どこをゴールにするのか、掃除にかかわる全員が共有しておきましょう。

両親が掃除に乗り気でないときは、説得から始めます。全員が納得のいくゴールを決めましょう。

全員が家を片付けようと思っていても、考えているゴールが違うとトラブルのもとです。たとえばモデルルームのように美しい家にしたい人と、不要品を捨てたいだけの人では想像するゴールが違います。

ただ『きれいな家にしよう』というだけでは、ゴールが想像できません。誰でも明白にわかるゴールを設定すれば、途中でトラブルにより中断してしまうことはないでしょう。

『孫が怖がらない綺麗なトイレと浴室にする』『収納に入りきらない物は処分して、ホコリやゴミのない家にする』など、具体的な目標設定が必要です。

片付けられない原因を解決する

なぜ親が片付けられないのか、原因を取り除けばゴミ屋敷化を防げます。実家のレイアウトは、親が若い頃に設定したままかもしれません。

高い棚や細かい収納が多く、高齢になった親には使いにくくなっているかもしれません。収納によって片付けが面倒になってしまっている場合は、使いやすい収納に買い換えるなど工夫をしましょう。

細かい収納はやめて、大まかに片付けられるように仕切り板を外すのもおすすめです。

片付けた後の対応も重要

汚実家を片付けた後は、定期的に様子を見ることも重要です。すぐに同じように戻ってしまうなら、片付けの意味がありません。

部屋を美しく保つために、掃除の習慣を作るなどサポートが必要です。無理に掃除を強要してはいけませんが、できるだけ定期的に掃除の機会を作りましょう。

定期的に様子を見る

実家の片付けが終わったからと安心して、そのまま放置してはいけません。半年、1年と放置している間に、以前と同じようになってしまう可能性があります。

掃除できない原因を取り除き、親もやる気になっているのであれば大きな問題はありませんが、すぐに飽きてしまうかもしれません。

なるべく掃除後は、定期的に様子を見に行きましょう。散らかってきているとしても、早い段階で気が付けば、修正も容易です。

綺麗な家を維持する習慣作りをサポート

掃除した状態の家を保つには、掃除を習慣化してしまいましょう。短時間、狭い範囲の掃除を定期的にしておけば、きれいな状態をキープできます。

親の体力や状態も考えて、できることはなるべくやってもらい、サポートに入りましょう。

曜日によって掃除する範囲を変えるなど、スケジュールを組んでおくこともおすすめです。

まとめ

実家を出てしまうと気づきにくいことですが、実家が汚実家になっていることはよくあります。いつか片付けをしなければならない子供世代にとっては、大きな問題です。親が元気なうちに、汚実家を脱却しましょう。

あくまでも実家に住んでいるのは親です。押し付けにならないよう、綺麗な家の良さをアピールし、根気よく話し合いを進めることが大切です。

一人暮らしで死後の遺品整理が不安。家族に迷惑をかけない対処法

孤独死は高齢の一人暮らしの大きな悩み

孤独死とは、誰にも看取られずにたった一人でひっそりと亡くなることです。多くの場合、自室内で孤独に亡くなるため看取る人がおらず、遺体の発見までに時間がかかります。

「人生の終わりの時をこのように淋しく迎えるのは不安」と感じている高齢者は多く、孤独死は近年注目を集める社会問題の1つです。

高齢化の進行と独居老人の増加

孤独死が増える原因として、日本社会の超高齢化が挙げられます。2025年には日本国民の1/3が65歳以上の高齢者になるといわれており、現在も高齢者だけの世帯が増加中です。さらに、高齢者ほど配偶者と死別して一人で暮らす割合が高くなり、老人の単身世帯も増える傾向にあります。

一人で暮らす高齢者が増えている以上、今後も孤独死が増加することは避けられないでしょう。

遺品の整理や処分への不安を持つ人も

他に頼る者のない高齢者の中には、『自分が死んだ後』を心配する人が多くみられます。子供はいるけれど別世帯で暮らしている場合、多くの人は「迷惑をかけたくない」「経済的な負担をかけたくない」と考えます。

また、身寄りがない人なら、自分が死んだ後に大切な家や物がどうなるのか不安に感じているでしょう。高齢者世帯では現在の生活に加え、自分が死んだ後のことも大きな不安の種となっているのです。

元気なうちに生前整理がおすすめ

配偶者のない一人世帯の高齢者なら、元気なうちに生前整理を行うことをおすすめします。生前整理とは、自分が生きているうちに『死後』を想定して、整理整頓を行うことです。物だけではなく動産・不動産、証券など財産管理も含まれるため、全てを整えるにはそれなりに時間がかかるでしょう。

早めに生前整理を行うと、どんなメリットがあるのでしょうか。

遺族の負担が軽くなる

生前整理のメリットは、自分の死後、遺族にかかる負担を軽減できることです。

人が亡くなった後は、残された遺族が遺品や財産の整理をします。故人が何の準備もせずに亡くなると、残された遺族が全ての物を管理・処分しなければなりません。当事者でなければ難しい『要・不要』の判断を強いられるため、肉体的・精神的にかかる負担はかなり大きくなるでしょう。

事前に物を減らし、処分の仕方を明確にしておけば、遺族も迷わず遺品整理に取り掛かれるのではないでしょうか。

その後の生活が身軽になる

生前整理のメリットのひとつに、不要な物を減らし、必要な物だけが残るという点があります。長く生きていれば不要な物が増え、シンプルに暮らしにくくなります。元気なうちに思い切って生前整理することで、不要な物を処分し、本当に大切な物だけを手元に残せるようになるのです。

必要な物だけを持ち不要な物がない暮らしは、身軽で快適です。余計な物に惑わされずに生きられるため、生活が充実し、自分らしい生活を送れるでしょう。

プライバシーを守ることができる

長い人生、人に見られたくない日記や写真はありませんか?準備もなく死んでしまった場合、隠しておきたいプライバシーも遺族に見られてしまうことになります。

生前整理のメリットの1つが、見られたくないもの・知られたくないものを自分で処分できるということです。自分の目で確認しながら物の処分を決められるため、必要な物だけを残しておけます。

勿論なかには、「すぐに処分はしたくないけれど、死後見られたくない」という物もあるでしょう。このような場合はデータ化したり鍵の閉まる箱等に収めておく方法があります。事前に「死後はデータを見ずに破棄してくれ」「箱を開けずに破棄してくれ」と頼んでおけば、内容を他の人に知られることもないでしょう。

ついでに住み替えもアリ

大勢の家族と住んでいた家にそのまま暮らしている場合、現在の暮らしに合った間取りに引っ越すのもよいかもしれません。

生前整理と引っ越しを合わせて行うメリットはあるのでしょうか。

最適なサイズの部屋で暮らす

「家が広すぎる」と感じた時は、暮らしに合った大きさの部屋に引っ越してみてはいかがでしょうか。部屋数の多い家は住む人が多ければよいですが、一人世帯では不便に感じることの方が多くなります。間取りが少なくコンパクトな部屋に住み替えて、物の管理や掃除を容易にしましょう。

また、世帯サイズにあった部屋に移ることで、固定資産税も安くなります。節税できたぶんは生活費や趣味などに回せるので、生活にも余裕が生まれるのではないでしょうか。

老後の生活が便利な土地に引越す

年を取ると、病院や買い物の場所が近いほど便利です。高齢になると歩くのが困難になったり、疲れやすくなったりするでしょう。そんな時、行きたい場所や買い物する場所が近くにあれば、困ることはありません。特に病院が近ければ、何かあっても安心できるでしょう。

また、近くに「行ける場所」が多いほど、外に出るチャンスが増え、気楽に外出できます。高齢者の一人暮らしは家にこもりがちになり、社会との関わりが薄くなる傾向が顕著です。外出する気持ちやチャンスがあれば、老いても生き生きとした暮らしを送れるでしょう。

遺品整理の事前予約も可能

遺品整理の事前予約とは、孤独死を心配する本人が、業者と契約をして遺品整理に関する細かな項目を取りまとめておくことです。孤独死が心配される昨今では、このようなサービスを利用して、事前に死後の準備を行う人が増えています。

遺品整理の事前予約にはどんなメリットがあるのでしょうか。

子供に迷惑をかけずにすむ

遺品整理の事前予約をしておけば、死後の遺品の分別や処分について、迷うことなく進めていけます。残された子供が遺品について悩むまなくてすむので、その後の整理は淡々と進められるでしょう。

遺品整理とひとくちに行っても内容は多岐にわたり、身の回り品の分類から、動産・不動産の整理までと、かかる手間は想像以上に大きなものです。遺産を引き継ぐ子供はこれら全てを行わねばならず、経済的・精神的負担を強いられることになるでしょう。

ところが、こうした遺品整理を事前に予約しておけば、子供が負担を背負う必要はありません。自分が死んだ後、「誰も困ることはない」と思えれば、不安を感じずに暮らしていけるでしょう。

身寄りがない場合でも安心

高齢者の一人世帯には、全く身寄りがない人もいます。このような人にとっては、「突然死んでしまったら遺品や財産はどうなるのか」「誰が処分してくれるのか」ということは、気がかりな問題です。

ところが遺品整理の事前予約では、遺品に関することを細かく指定できます。残された家財道具の処分方法や決済方法まで決められるので、突然『その時』が来ても安心です。

自分の死後のことを全て段取りできるのは、「誰にも迷惑をかけたくない」と思っている人には、頼れるサービスとなるでしょう。

不要物から貴重品までの処分も対応

遺品整理の事前予約では、不用品や貴重品の取り扱いについても、業者ときちんと相談できます。不要な品物はその業者が引き取り・処分してくれるので、他の業者を介する必要がなく、手間もかかりません。

手間がかからないとはいえ、「遺品を適当に処理されてしまうのでは」と不安に思う人もいるでしょう。しかし、こうした遺品整理専門の業者には、『遺品整理士』が在籍しているはずです。遺品整理士はいわば遺品整理のプロなので、大切な品を適当に処分される心配はないでしょう。

貴重品・不要品は正しく選別され、必要があれば買取にも応じてくれます。処分について希望がある場合はその旨を伝えておくこともできるので、「遺品がどうなるか」という心配は軽減されるでしょう。

まとめ

高齢者の一人世帯では、誰もが孤独死してしまう恐れがあります。自分の死後に負担をかけたくない、身の回り品がどうなるか心配という人は、元気なうちに生前整理を行って、自分や残される家族の負担を軽くしておくことをおすすめします。

また、生前整理が間に合わない等の心配がある人は、あらかじめ業者に遺品整理の事前予約をしておくと安心です。

生前整理にせよ遺品整理の事前予約にせよ、自分が生きているうちに死後のことを段取りできるというメリットがあります。できれば早めにとりかかり、身辺をすっきりさせておきましょう。そうすれば、その後の不安が軽減し、快適な生活を送れるのではないでしょうか。

ゴミ屋敷は子供への悪影響大。

片付けられない家庭が増加

そもそも、両親が共働きで片付ける余裕がない家庭や、物の増加で片付けが追いつかない家庭が増えています。ゴミ屋敷のような状態になってしまうと、さらに片付けられない悪循環です。

共働きで余裕がない

両親のどちらかが専業で家事をしていれば、掃除にまったく時間が取れないことはあまりないでしょう。しかし、共働きの場合は、家事に時間を割く余裕がなくなります。

小さい子供がいる家庭では、さらに掃除する時間が取れません。子供の面倒を見ながら毎日食事を作り、洗濯や雑用などをしていると片付ける時間がなくなってしまいます。

特に両親ともフルタイムで働いていると、必ずしなければいけないことに時間を取られ、掃除まで気が回らないこともあるでしょう。

家庭内の物の増加

生活に余裕がなく物をむやみに買えなかった時代とは違い、家の中には物が増えています。昔はなかったスマホやPC、ゲーム、空気清浄機など、次々に便利なアイテムが発売されていることも原因です。

ホテルなどの一室には、最低限の物が用意されていますが、その数は100~150点程度しかありません。対して、一般人の家にあるアイテム数は、整理整頓されている家でも1人1500点以上です。洋服や小物類、食器などホテルにはない物もたくさん保管されています。

散らかっている家にある物の数は、さらに大量です。物が増えると片付けにも時間がかかり、掃除する気をなくしてしまうこともあるでしょう。

ゴミ屋敷も増加中

隣近所や親類と交流が盛んだった時代には少なかった、『ゴミ屋敷』も増加しています。少子高齢化により、目の行き届かない空き家が増えたことも原因の1つです。

空き家ではなく、人が住んでいるにもかかわらず、ゴミを溜め込んでしまうケースも増えています。社会から孤立している人にも多いですが、忙しく掃除の時間が取れない家庭がゴミ屋敷化するケースも増加傾向です。

掃除しないでいると、家の中の空気もよどみ、さらに無気力になるなど悪い影響も出てきます。

ゴミ屋敷での生活は子供への影響も

ゴミ屋敷のような家で暮らしていると、子供にも大きな影響を与えます。家の中で害虫が発生すれば、健康にもよくありません。体や衣服の汚れや臭いが気になるなど、家の中だけでなく、外にも問題が現れます。

はっきり汚れや臭いがわかるほどになると、子供が友達から避けられることも考えられるでしょう。周囲に影響を与える前に、掃除してきれいな部屋を目指しましょう。

害虫等による健康被害

家の中がゴミ屋敷化すると、ゴミをエサにする害虫が集まります。目に見えて毒虫などが現れることもありますが、ゴミ屋敷にいる害虫は目に見えるものだけではありません。

アレルギー発症の原因となるダニやノミ、強いかゆみが発生するシラミなど、一見するだけではわからない虫もいます。

虫の多い環境は、アレルギーや喘息、皮膚病などのトラブルが起きる原因です。自分にはアレルギーがなくても、子供がアレルギーや喘息を起こしてしまうと、命の危険さえあります。

健康被害が深刻になる前に、掃除を始めましょう。

体や服も非衛生的に

ゴミから悪臭が漂うと、衣服にも臭いがつきます。汚れが体に付着すれば、体も不衛生です。

浴室にゴミがあふれてしまうと、入浴すらできないかもしれません。かゆみや臭いの原因にもなるため、安心して入浴できる環境を作ることが大切です。

衛生環境の悪い状態が続けば、体の不調も出てきます。衣服にゴミや虫がつくようになると、皮膚炎を引き起こす可能性もあるでしょう。

たまに洗濯していても、長期間放置された汚れた服は汚れが落ちにくくなり、薄汚れてしまうこともあります。

子供は、親から与えられた物を着るしかありません。最低限、衛生的な状態の服を用意して、入浴できるよう心がけましょう。

不潔を理由に友達ができないことも

臭いがひどい、服・体が汚れているなどの理由で、友達に嫌がられることもあります。ゴミ屋敷に住んでいる当人からすると、それほどひどい状態に感じなくても、周りから見ると異常に見えるかもしれません。

衣服や体はそれほど汚れていなくても、家に友達を読んだら驚かれてしまうケースもあります。あまりにも不潔な家の場合、友達も遊びにこなくなってしまい、子供が孤立してしまうことにもつながるのではないでしょうか。

そうなる前に掃除をして、誰にとっても清潔な家を心がけましょう。

注意散漫になり学力低下にも繋がる

普段から散らかった部屋にいると、視界に余計な物が映ることになり集中力が落ちます。勉強中も集中できないことが増えるでしょう。

学習アイテムも部屋の中に散乱し、忘れ物につながります。自分の家で集中できないことから、勉強する気自体が失われてしまうかもしれません。

すっきり片付いた部屋になれば、学用品もきちんとそろい、学習する時間を作るきっかけになるでしょう。

過剰に汚い環境は虐待

忙しく掃除に時間がかけられないとしても、あまりにも汚い環境に子供を置いておくと虐待の一種とみなされます。叩く、怒るなどの直接的な攻撃以外にも、子供の世話をしない『ネグレクト』も虐待と認定されるでしょう。

掃除をしないのはネグレクトの一種

『ネグレクト』は、英語で『無視する』という意味を持ちます。片付けられない人は、掃除をしていないだけで、子供を無視したり、放置したりはしていないと考えるかもしれません。

しかし、子供に必要な衣食住を与えないことは、ネグレクトの一種です。周囲から、不潔な状態のまま子供を放置していると思われてもしかたないでしょう。

ゴミや虫だらけのゴミ屋敷に子供を置いておくと、虐待扱いされてもおかしくありません。放置がひどく、子供の心身に問題があると判断されれば、親子が引き離されてしまうケースもあります。

子供時代が大人になっても影響する

子供時代に汚い部屋で過ごすと、それが当たり前になってしまいます。掃除しなくても構わないと思い込んでしまう可能性もあり、新たな汚部屋を作り出す可能性も高いかもしれません。

当たり前と思ってしまうだけならまだしも、幼い頃にゴミや虫に囲まれて生活した経験から、精神的なトラブルに発展するケースもあります。健康面でも、アレルギーや皮膚炎が治らなくなるなど、問題は山積みです。

児童相談所への通報も

子供が放置されていると周囲が感じた場合、児童相談所へ通報されることもあります。なかなか他人の家がどうなっているのか判断はできませんが、外までゴミがあふれている家や、悪臭が漂っている場合は家の中を見なくても通報されてしまうでしょう。

また、子供の服装や体が不潔であれば、周囲が心配して相談する可能性もあります。自分では掃除をしていないだけと思っていても、虐待と判断されることがあるのです。

なぜゴミ屋敷化してしまう?

ゴミ屋敷化する原因には、時間的な余裕や精神的なゆとりがないことが挙げられます。変わった人だけがゴミ屋敷になってしまうのではなく、普通の人でも時間や心に余裕がないと、家の中にどんどんゴミが溜まってしまうことがあるのです。

また、うつ病や、『ADHD(注意欠陥・多動性障害)』などの精神的疾患によることもあります。

時間や心のゆとりがない

物理的に時間が取れないことも、ゴミ屋敷化する原因です。たとえば、両親ともフルタイムで働き、休みがほとんどない状況ではゴミ出しや洗濯、部屋の片付けの時間が取れないことがあります。

毎朝仕事に行く準備をして、子供を保育園に送り届けるだけで精一杯なことも多いのではないでしょうか。余計なゴミ出しや洗濯に、手をつける時間の余裕がない家庭はあります。

休みの日にまとめてやろうと思っていても、つい面倒になってサボってしまうことも、ゴミ屋敷が作られるきっかけです。

ストレスなどで心のゆとりがないときも、ゴミが溜まります。掃除する気力自体がわかず、部屋が散らかっていても放置してしまうためです。

うつ病やADHDなどの病気

単に面倒くさいのではなく、掃除できない病気になってしまっていることも考えられます。ストレスによるうつ病では、掃除だけでなく全てのことにやる気が起きません。

脳の発達障害の一種であるADHD(注意欠陥・多動性障害)は、脳の処理能力に問題があります。掃除しようとしても集中力が持たない人や、棚や引き出しの中をぐちゃぐちゃにしてしまう人は、一度ADHDについて専門医に相談してみましょう。

ゴミ屋敷を脱出する方法

ゴミ屋敷を脱出するには、単に片付けるだけでなく原因の特定が大切です。なぜゴミ屋敷になってしまったのかがわかれば、片付けた後に対策できます。

何が原因になっているのか特定できれば、実際に片付けを始めましょう。自分だけで掃除できないほどの状態になっていても、プロの助けを借りることもできます。

片付けられない原因を特定

片付けられない原因には、いくつかの種類があります。たとえば、『忙しすぎて掃除をしている余裕がない』のも、原因の1つです。本当にまったく時間が取れない場合は、仕事について考えてみましょう。また、他の家事を時短にするなどして、1日10分でも掃除の時間を作るようにしましょう。

精神的な問題でゴミを溜めてしまっている場合は、カウンセリングなどで心の余裕を取り戻すことも必要になるかもしれません。うつ病やADHDが原因の場合は、精神科に相談しましょう。

物を集めてしまう癖がある人でも、整理ができればゴミ屋敷にはなりません。自分の何が問題なのか、まずは自分を見つめなおしてみましょう。

部屋の片付け

自分の家がなぜゴミ屋敷になってしまったのか、原因がはっきりしたら、実際に掃除を始めましょう。とにかく片付けてしまえば、ゴミ屋敷の状態から脱却できます。

原因が解決できないままだと同じことになる可能性が高いですが、ゴミ屋敷をそのままにしておくのはさらに問題です。部屋を片付けてすっきりさせ、きれいな部屋のメリットを実感しましょう。

掃除の手順は簡単です。すべての物を、『必要な物』と『不要な物』に分けて収納するだけで部屋は片付きます。

不要な物がなくなったら、床や壁、窓などを清掃しましょう。

自力で難しい規模ならプロの手を借りる

1日がかりで掃除しても終わらないような規模なら、プロの手を借りることも考えましょう。掃除しようと思い立ったとしても、終わりが見えなければ余計に気が滅入ってしまいます。

その場合はプロのハウスクリーニングや、掃除を手伝ってくれる業者に依頼しましょう。自分でやるよりも早く、きれいな部屋が戻ってきます。

散らかりにくい収納に変える

とりあえず床に置いてしまう癖がある人は、散らかりにくい収納を作りましょう。出した物を片付けるとき、収納がすぐ近くにあれば面倒がありません。

普段帰宅したとき、無意識に床へ上着とカバンを置いてしまうなら、その場所にハンガーラックを移動してみましょう。本を読む場所が寝室だけなら、本棚は寝室に置けば出しっぱなしを防げます。

使う場所と収納の位置が合っていないときは、家具の移動で使いやすい収納を目指せます。

ゴミ屋敷へのリバウンドを防ぐ

一度きれいに片付けても、すぐに散らかった部屋に戻ってしまう経験がある人も多いのではないでしょうか。リバウンドを防ぐには、普段の心がけが大切です。

必要以上に物を増やさず、定期的に片付けるように予定を決めておきましょう。1週間に1度は掃除するなど、無理のないスケジュールを組むことがポイントです。

整理整頓を心がけ、物を増やさない

一度収納場所を決めたら、定位置を崩さないようにしましょう。床や机などに、収納されているはずの物が散乱し始めたら要注意です。

また、物が増えないように自制しましょう。必要のない試供品やサンプルをもらう、大して欲しくないセール品などを買う必要はありません。本当に必要なのか、購入前に一度考えるようにましょう。

片付いたからと物を増やしてしまうと、リバウンドの原因です。

定期的に物を処分する

ほとんど何かを買っている意識がなくても、定期的に不要品を処分しましょう。生活しているだけで少しずつ物は増えていきます。

請求書などの郵便物、お店でもらったレシートなど、気がつかない間に不要品が溜まることもあるでしょう。月に1回は増えてきた不要品を処分する機会を作れば、必要以上に増えてしまうことを防げます。

片付けの予定を決める

『休みの日は必ず片付け時間を作る』『毎日10分は掃除する』など、自分なりの予定を決めましょう。無理な予定を組む必要はありません。

短時間でも片付けに割く時間を作れば、部屋をきれいにしようとする心理が働きます。普段からちょっとしたすき間時間にゴミを捨てるだけでも、効果はあるでししょう。

子供と一緒に片付ける

子供と一緒に片付ける時間を作るのも、効果的です。ちょっとした掃除を子供にしてもらうようにすれば、時間のない家庭でも清潔な部屋が保てます。

子供部屋を自分で掃除できるように工夫するなど、子供も片付けに参加できるよう考えて生きましょう。

キレイな部屋は気持ちがいいことを知る

子供と一緒に片付けをするには、まず『掃除は楽しい』と思ってもらうことが大切です。嫌なことだと続きませんが、掃除すると部屋がきれいになって気持ちがいいと知れば、子供も積極的に片付けをしてくれます。

幼い頃からゴミ屋敷に住んでいると、綺麗な状態がどんなものか想像がつきません。まずは片付けた部屋の居心地がよいことを、子供にも知ってもらいましょう。

やり方が面倒だと、子供は飽きてしまうため注意が必要です。また、無理に複雑な収納を任せて失敗してしまうと、苦手意識が芽生えてしまうかもしれません。

簡単にきれいな部屋が作れるよう、家族がサポートしてあげましょう。

自分で片付けられる子供部屋にする

子供が片付けやすい収納は、『1つの動作だけで片付けられるもの』です。大人なら簡単なことでも、子供にとっては労力を使います。

たとえば、見えない収納を作ろうとして、引き出しの中に箱を入れるとどうなるでしょうか。手が器用に動かせない子供が、箱の中におもちゃを片付けるのは大変です。

おもちゃを1つ取り出すだけでも、引き出しを開け、箱のフタを取り、フタと引き出しを閉める作業が生まれます。途中で面倒になってしまい、フタが床に散乱し、引き出しは開けっ放しになりかねません。

子供がすぐ取り出せて片付けられるように、全体が見える収納を目指しましょう。収納も、ボックスにおもちゃを入れるだけにするなど、工夫が必要です。

まとめ

子供がいる家庭では、忙しく掃除に時間がかけられないこともあるかもしれません。しかし、あまりにも汚い部屋になってしまうと、子どもへの虐待も疑われます。

子供の健康や精神に問題が出る前に、部屋をすっきりと片付けましょう。ゴミ屋敷のような状態になっていても、プロの手を借りることで短時間で片付けられるでしょう。

片付けた後は整理整頓を心がけ、子供と一緒に掃除することも大切です。

汚実家の片付けに悩む人が増加中。

汚実家が増えている?

日本では少子高齢化が進み、核家族も増えています。実家で2世代、3世代が住むケースも少なくなり、気がつくとゴミ屋敷化していることもあります。

一人っ子の場合、実家の片付けはいつか必ず直面します。兄弟姉妹がいても、協力して片付けを終わらせる必要があります。

気づいたらゴミ屋敷化する実家

結婚や一人暮らしなどで実家を離れ、久しぶりに帰ったらゴミ屋敷のようになっていたという例も少なくありません。若いうちは積極的に掃除をしていた両親でも、高齢になるにつれ片付ける気力が失われるためです。

長く住むと、年数に比例して物が増え、汚れも蓄積していきます。ある程度設備が古くなってしまうことは仕方ないですが、ゴミ屋敷化する前に手を打っておきましょう。

最終的に片付けをするのは、子供などの身内です。綺麗な実家で過ごしてもらえば、何かあったときでも負担が軽減します。

実際に汚実家を片付けたブログも

実際に、汚実家を片付けた内容を紹介しているブログも豊富です。多くのブログでは、親が元気でいるうちに、掃除が始まっています。

親が判断できるうちであれば、何が必要なのか判断してもらえます。自分1人で片付けることになれば、親が大切にしていた物がわからず、ストレスが溜まってしまうでしょう。

親が協力してくれるなら、早めに実家の片付けに取り掛かることです。あまり乗り気でない場合も、片付けにメリットがあることを伝えて、掃除する方向に誘導しましょう。

親世代が片付け下手な理由

親世代の考え方は、今の若い世代とは違います。物がない時代に育っている人も多く、捨てるのはもったいないという考えもあります。

物が減らなければ掃除は難しく、なかなか進みません。さらに、高齢になってくると、気力や体力も失われてしまいます。

急に片付けに対する意欲がなくなる場合は、認知症などの病気も疑われるでしょう。

物を捨てられない、溜め込みがち

ミニマリストや断捨離が流行している現代とは違い、親世代が育った時代は高度経済成長期です。物を持たないことは、貧困を意味します。

たくさんの物を持ち、豊かさをアピールする時代を経験した世代は、物を持たない方がいいとされる考え方についていけません。どちらが悪いということはありませんが、無理に物を処分してしまうと、ストレスやトラブルの原因になります。

親世代に物の処分を打診するなら、『捨てる』ではなく、『リサイクル』をすすめてみましょう。もったいないからと捨てることを嫌がっている場合は、すんなり解決するかもしれません。

掃除で関係を悪化させてしまっては意味がないため、なるべく親の意見を尊重しながら汚実家の片付けを進めていきましょう。

老化により掃除をする気力体力が低下

30代、40代でも、若い頃に比べて疲れやすくなったと実感する人は多いのではないでしょうか。高齢になると、さらに気力や体力は失われます。

親はいつまでも元気でいる訳でははありません。昔はきれい好きで掃除をしていた家庭でも、老化によって気力や体力がなくなると、急に汚れが目立つようになってしまいます。

体力的に掃除が難しくなっていれば、親をサポートして片付けを進めていきましょう。簡単に掃除できるよう、レイアウトを見直すこともおすすめです。

認知症の可能性も

しばらく実家に帰らない間に、とんでもなく家が散らかっていた場合、認知症の可能性もあります。認知症の症状は、記憶を失ってしまうだけではありません。

脳の機能が低下し、気力が失われる他、片付ける能力もなくなってしまいます。症状の強さによっては、冷蔵庫に洋服を片付けてしまうなど、正常な判断ができなくなってしまいます。

今まできちんと片付けできていた親が、突然片付けられなくなったときは、病気の可能性も考えて、早めに専門医に相談してみましょう。

実家の片付けを手伝う方法

まずは、片付けを手伝うときに、親ともめないように進めることが大切です。実家は、親の家だということを忘れないようにしましょう。

自分なりのルールで片付けているのに、子供に口を出されるとやる気がなくなって、さらに意固地になってしまいます。自分が片付けたいからではなく、親が過ごしやすくなるよう提案していることを伝えましょう。

現在の問題点を親と話し合う

最初に、汚実家の問題点は何なのか、どんな家を目指したいのかを親と話し合いましょう。トイレや浴室が汚れていて、孫が来るのを嫌がっているなら、問題点は水周りです。

ゴミやホコリが多く人を呼べる状態でない場合は、ゴミを捨てて清掃しましょう。衛生的にも問題があり、実家に住んでいる親の健康も気になります。

問題点と目指すゴールを話し合い、明確にしましょう。

掃除のゴールを共有する

実家に住んでいる親はこのままで問題ないと考えているのに、子供だけがはりきっても掃除は進みません。どこをゴールにするのか、掃除にかかわる全員が共有しておきましょう。

両親が掃除に乗り気でないときは、説得から始めます。全員が納得のいくゴールを決めましょう。

全員が家を片付けようと思っていても、考えているゴールが違うとトラブルのもとです。たとえばモデルルームのように美しい家にしたい人と、不要品を捨てたいだけの人では想像するゴールが違います。

ただ『きれいな家にしよう』というだけでは、ゴールが想像できません。誰でも明白にわかるゴールを設定すれば、途中でトラブルにより中断してしまうことはないでしょう。

『孫が怖がらない綺麗なトイレと浴室にする』『収納に入りきらない物は処分して、ホコリやゴミのない家にする』など、具体的な目標設定が必要です。

片付けられない原因を解決する

なぜ親が片付けられないのか、原因を取り除けばゴミ屋敷化を防げます。実家のレイアウトは、親が若い頃に設定したままかもしれません。

高い棚や細かい収納が多く、高齢になった親には使いにくくなっているかもしれません。収納によって片付けが面倒になってしまっている場合は、使いやすい収納に買い換えるなど工夫をしましょう。

細かい収納はやめて、大まかに片付けられるように仕切り板を外すのもおすすめです。

片付けた後の対応も重要

汚実家を片付けた後は、定期的に様子を見ることも重要です。すぐに同じように戻ってしまうなら、片付けの意味がありません。

部屋を美しく保つために、掃除の習慣を作るなどサポートが必要です。無理に掃除を強要してはいけませんが、できるだけ定期的に掃除の機会を作りましょう。

定期的に様子を見る

実家の片付けが終わったからと安心して、そのまま放置してはいけません。半年、1年と放置している間に、以前と同じようになってしまう可能性があります。

掃除できない原因を取り除き、親もやる気になっているのであれば大きな問題はありませんが、すぐに飽きてしまうかもしれません。

なるべく掃除後は、定期的に様子を見に行きましょう。散らかってきているとしても、早い段階で気が付けば、修正も容易です。

綺麗な家を維持する習慣作りをサポート

掃除した状態の家を保つには、掃除を習慣化してしまいましょう。短時間、狭い範囲の掃除を定期的にしておけば、きれいな状態をキープできます。

親の体力や状態も考えて、できることはなるべくやってもらい、サポートに入りましょう。

曜日によって掃除する範囲を変えるなど、スケジュールを組んでおくこともおすすめです。

まとめ

実家を出てしまうと気づきにくいことですが、実家が汚実家になっていることはよくあります。いつか片付けをしなければならない子供世代にとっては、大きな問題です。親が元気なうちに、汚実家を脱却しましょう。

あくまでも実家に住んでいるのは親です。押し付けにならないよう、綺麗な家の良さをアピールし、根気よく話し合いを進めることが大切です。

身辺整理について

身辺整理とは具体的に何をするのか

身辺整理とは具体的にどのようなことをするのか、具体的な方法や行うのに適した時期などについてみていきましょう。

身の回りの物を整理する

毎日の生活の忙しさの中で、気づけば多くの物に囲まれて人間は生きています。

長く生きているとそれだけ物は増え、片付けようと思ってもなかなか行動に移せないでいる人や、片付けに疲れてしまったという人も多いでしょう。

まずは身の回りにある物の整理から始めていきましょう。シンプルに言うと『必要な物だけを残して、いらない物を処分する』ことです。

いらない物の中には、他人に見られたくないものも含まれています。それらを処分することより片付けが楽になり、快適に過ごせるようになります。新しい人生のスタートを切ることができるようになるのです。

終活の一環である身辺整理は、『前向きな片づけ』と表現することができます。

身辺整理を行う時期は?

身辺整理を始めるなら、体力や気力のあるうち、思い立った時がおすすめです。

あまり高齢になり過ぎると、身体的にどうしても衰えてきます。高いところに仕舞った物などを取り出すことは危険も伴います。

また、「大丈夫」と思っていても、記憶力や脳の衰えなども起こってきます。『自分で動けて考えられる時期』に行うのが一番です。

40代から少しずつ、定年退職後など

身辺整理を始めるにはまだ、少し早いのでは?と思うかもしれませんが、『40代から身辺整理を行うこと』が体力的、精神的にも充実しているためおすすめです。

現在の日本の平均寿命は80歳代です。40代は折り返し地点ということから、ひとつの節目とも考えられ、慌てずに少しずつ始められるというメリットもあります。

また、定年退職後も身辺整理のタイミングとしてふさわしいと言えるでしょう。結婚や転職、子どもの独立など人生の転機の時にも同じことが言えます。

自分の立ち位置や環境が大きく変わる時が身辺整理のチャンスです。

身辺整理を行うメリット

身辺整理を行うことで、次のようなメリットがあります。

家族の負担を軽減する

誰にでも死は訪れるものですが、残された遺族には故人の遺品整理という作業が待っています。そしてこれは想像以上に『大がかりで大変な作業』であると言われています。

必要な書類がどこにあるのかわからず苦労を掛けてしまったり、無用なトラブルに巻き込まれてしまったりすることがあるかもしれません。

身辺整理を行っておくことで、家族の負担を大幅に軽減することができるのです。一人で作業するのが大変であれば、家族と相談しながら協力しあって進めていくのもおすすめです。

思い出と向き合うことができる

身辺整理をすることは、これまでの人生を振り返り、大切な思い出と向き合う作業でもあります。思い出が記録されている物の代表として写真がありますが、すべての写真を取っておいては膨大な量になってしまいます。

遺影に使ってほしい写真、自分が最期を迎えたときに棺に一緒に収めてほしい写真なども選び、残された家族にわかるようにしておきましょう。

また、写真に限らず子どもとの思い出の品など『死んだ後も、取っておいてほしい』というものだけを残すようにしましょう。

身辺整理の計画を立てよう

では、実際に身辺整理を始めていきましょう。まずは紙とペンを用意してください。書きながら行うことで、気持ちも整理しやすくなります。

持ち物を書きだし、手順を決める

次のような手順で、紙やノートに書き進めていきましょう。

  1. 自分の身の回りにある物たちをリストアップしていく(ジャンル別に分けて書く)
  2. 必要なものと要らないものに分ける
  3. 要らないものの処分方法について書く
  4. 必要なものの保管場所を書く

持ち物についてはこのようになりますが、必要なのか要らないのか判断しかねるものなどについても、あらかじめ書いておくとよいでしょう。

作業を進めていくうちに処分の方向が決まる場合もあります。

エンディングノートの活用もおすすめ

『エンディングノート』とは、人生の最期(エンディング)を想定して書かれる、残された人へ宛てたノートです。

死後の行動に困らないように、伝えておきたいことを生前に書いておくのですが、特別なルールはなく書き方は自由です。

  • 自分の情報:名前や生年月日・血型・住所・電話・既往歴など
  • 親戚・友人・知人のリスト:連絡先・メールアドレス・関係性など
  • 財産系の情報:預貯金・株式・不動産・クレジットカードなど
  • 保険・年金:保険会社名・保険証券番号・プラン内容など

このような大まかな情報の他、片身分けのリストや死後に契約を解除してほしいもの(携帯・プロバイダーなど)、介護や延命治療の希望の有無についても書いておきます。自分史を書き添えるのもよいでしょう。

物や思い出の品の整理の方法

不用品だとハッキリわかるものは処分できても、さまざまな思い出や思い入れのある物については、残された家族に引き継いで行きたいと思うこともあります。

もらってくれる人がいる場合には形見分けとして残し、いない場合には処分やリサイクルを考えます。

目に見えるものではない、デジタルデータの整理も忘れてはなりません。

形見分けする物を整理

近親者や親しかった人に自分の愛用品を差し上げることを『形見分け』と言います。

貴金属や骨とう品や美術品など、高価なものは贈与税の対象になる可能性もあるので注意が必要です。財産や相続に関してわからないことがあるときには行政書士・司法書士・弁護士・税理士などの専門家に相談してみるのもよいでしょう。

そのうえで、差し上げたときに本当に喜んでいただけるものをわかりやすくリスト化しておきます。

そして、形見分けを渡す時期は、宗派によって次のように異なるので覚えておきましょう。

  • 仏式:四十九日忌明け
  • 神道:五十日祭
  • キリスト教:亡くなって1カ月後に行われる追悼ミサの時

これらのことを踏まえた上で、誰に何をあげるのかをリストしておきましょう。

不要品を分別しリサイクルに出すか処分する

まわりに物が多い人は注意が必要です。いざという時に必要なものが見つからない可能性が高まるからです。

まずは要らないものを分別することから始めましょう。使わないものは思い切って処分してしまうことです。

もったいないという感情が出てきた場合は、まず、それがリサイクルできるものかどうかを判断します。

ブランドものや骨とう品などの場合、リサイクルショップなどで鑑定してもらうほか、オークション、フリマサイトなどで販売するのもおすすめです。

デジタルデータの整理も忘れずに

現代ではパソコンやスマートフォンなどの電子機器を持っている人がほとんどです。

特に大切な写真や動画を始めとするデータや、仕事に関わる重要な書類など引き継ぎたい物については、家族や関係者がわかるように整理しておく必要があります。

画像系はまとめて印刷して保存するか、データの状態で保存したものを信頼のできる人に渡しておくのもよいでしょう。

見られたくない情報に関しては、あらかじめ削除しておくと安心です。

ブログやツイッター、FacebookなどのSNSに関しては、IDとパスワードをメモしておき、自分の死後に交流のあった相手に連絡をしてもらえるようにしておきます。

人付き合いの整理の方法

身辺整理をするにおいて、整理するのはなにも物だけではありません。これまでにかかわってきた人付き合いも見直す時が来たということを意識してみましょう。

プラスの関係かどうか見極めよう

仕事にしてもプライベートにしても、多くの人間がかかわるのが人生です。関わる人間が増えれば増えるほど、物事は複雑になり、他人に振り回されることも多くなります。

その見極めの方法の一つとして、何年も連絡を取っていない人は、思い切って連絡先を削除してしまうことをおすすめします。

SNSでつながっている相手に対しても、コメントを書いたり『いいね!』をしたりするのが煩わしいと感じることがあるのだとしたら、そのままつながりや連絡先を持っていても、まったくプラスの要素につながらない相手だという答えが出ています。

すっきりと関係を断ち、連絡を取らないようにするのです。

心を疲れから解放することが目的

身辺整理をすることによって、身の回りがシンプルで動きやすい環境になっても、人間関係が複雑だと気持ちが休まる暇がありません。

人間関係の整理は精神的な効果が大きく、心の疲れをすっきりと解放できる環境に変えることができる、唯一の方法です。

最終的に幸せで穏やかな状態になるのが目的です。いきなりバッサリと関係を切ってしまうと、トラブルにつながる場合もあるので注意しましょう。

携帯やSNSでの連絡方法をまず絶ち、次に年賀状の返事などを徐々にフェイドアウトしていくなど、緩やかなやり方を選ぶのです。

本当に大切な人を優先する

煩わしい相手や、疎遠になった相手とのつながりを断つことによって、自分にとって大切な人との時間を優先することができるようになります。

それまで世間体や利益にかかわるしがらみなどで、無理や我慢をして付き合っていた相手との時間は、ひとつの経験として終わらせていくのです。

逆にちょっとしたことが原因で連絡をしなくなってしまった親友などには、連絡してみるのもよいでしょう。後悔のないように人付き合いを整理しておきましょう。

自分にとって本当に大切な人は誰なのか、限りある人生を誰となら一緒に過ごしたいのかを確認してみてください。

自分の時間を大切に

身辺整理をしながら人間関係の整理について考え進めていくと、他人軸で生きるのではなく、自分軸で生きることの大切さが見えてきます。

一度きりの自分の人生です。要らないものや人間関係を捨てて、好きなものやときめくもの、大切な相手と付き合いましょう。そして何より自分を大切に考えることです。

やりたくないことはやめて、やりたいことを始めましょう。それが自分の成長にもつながります。

1人でじっくり読書をしたり、趣味に打ち込んでみたりするなど、静かに自分を見つめる時間が取れたら、人づきあいの整理は成功したと言えるでしょう。

親族が家の中で亡くなった場合について

家の中で亡くなった場合、賃貸物件ですと現状回復にかなりの費用がかさむ場合がございます。

今回は場所別においての費用相場を皆様に知っていただければと思い記事にしました!

キッチンリフォームの費用相場

キッチンリフォームの費用相場は60万円~150万円です。

キッチンリフォームの費用は、元のキッチンがI型かL型かによっても費用は変わります。

L型のほうが面積は広くなるので、I型よりもL型のほうが費用がかかります。

また、キッチンには様々な商品があり、

  • 食器洗い洗浄機が搭載されているタイプ
  • 引き出しがスライドタイプ
  • 蛇口が浄水器内蔵
  • 調理台が大理石

などを選択すると高額になります。

そういったこだわりが無くI型キッチンの場合は、60万円より安くキッチンリフォームできることもあります。

トイレの費用相場

トイレのリフォーム費用相場は、10万円~40万円です。

トイレのリフォームは、どの商品を選択するのかによって費用は大きく変わります。

貯水するタンクが無く、見た目がかなりスッキリするタンクレスタイプのトイレはタンクがあるものよりも高価です。

また、トイレには

  • 暖房便座
  • ウォシュレット
  • 自動で蓋が開閉する
  • 自動洗浄

などの機能があります。

これらの機能がたくさんあればあるほど高額になります。

安くトイレをリフォームするためには、機能の少ないタイプのものを選択しましょう。

お風呂の費用相場

お風呂のリフォーム費用の相場は80万円~150万円です。

一番多いのはユニットバスから新しいユニットバスへのリフォームで、高級な商品を選択しなければ100万円以内で済むでしょう。

在来工法のお風呂からユニットバスへリフォームする場合は、解体費用も必要となるので、100万円を超えてしまうことが多いです。

お風呂も、どの商品を選ぶかによってお金は大きく変わります。

アパートなどの賃貸に多いタイプのユニットバスでしたら、工事費込みで30万円~40万円でリフォームすることも可能です。

洗面台の費用相場

洗面台リフォームの費用相場は10万円~40万円です。

洗面台をどのようなものにするかによって費用は変わりますが、一般的な洗面ボウルが1つのタイプのものなら50万円あればリフォームできます。

収納部分が1つであったり、洗面用具の置き場が無いタイプのものを選べば、10万円以内でリフォームすることも可能です。

床暖房の費用相場

床暖房には電熱式と温水式があります。

さらに、従来の床の上に電熱式床暖房を乗せるように設置し、その上に新しく床材を敷く分離型と、床材を剥がしてから電熱式床暖房を敷きつめまた床材を敷くタイプの一体型があります。

床暖房の費用相場は(15畳の部屋の場合)は以下の表のようになっています。

電熱式分離型 80万円~110万円
電熱式一体型 90万円~120万円
温水式分離型 100万円~120万円
温水式一体型 120万円~150万円

分離型は床材をはがす手間が無いので一体型よりも安い傾向にあります。

しかし、分離式は従来の床の上にそのまま設置するので、床が最大15cmも上がってしまいます。

バリアフリーの家の場合、せっかくのバリアフリーなのに床に段差ができてしまいます。

また、電熱式は床暖房を敷くだけでいいのですが、温水式は水を流すパイプをつなぎ、給湯器も設置しなければならないので、電熱式よりも温水式のほうがリフォーム費用がかかります。

リフォーム費用は温水式のほうが高いのですが、ランニングコストは電熱式のほうがかかります。

月にかかる費用は電熱式のほうが2、3000円ほど高くなってしまいます。

窓の費用相場

窓やサッシの交換は1枚につき10~20万円が相場です。

窓の交換は窓枠から行うことが一般的でこれくらいの値段になります。

窓を二重窓や断熱効果のあるものに交換すると費用は掛かりますが、冷暖房が良く効くようになるので、光熱費の削減になります。

窓の多い一戸建ての場合、家のすべての窓を交換すると100万円~150万円くらいかかります。

クロス(壁紙張替え)の費用相場

6畳の部屋のクロスを張り替えるのにかかる費用相場は5万円~10万円です。

壁紙は1㎡あたり1000円~3000円と様々な価格のものがあり、どれを選ぶかによってリフォーム費用は大きく変わってきます。

和室から洋室へする場合の費用相場

6畳分の畳をフローリングに変えるのにかかる費用の相場は10万円~20万円です。

押し入れをクローゼットに変更する場合の費用相場は20万円~25万円です。

床部分だけではなく、壁や天井、ドア、収納まですべて洋室に変える場合は、70万円~100万円ほどかかります。

全て一気に洋室にするとお金がかかります。

まずは床やクロス、余裕ができてきたら押し入れやふすまをドアに変えたりと徐々に洋室化してもよいでしょう。

断熱リフォームの費用相場

70㎡の家の場合の断熱リフォームの費用相場をご紹介します。

床の断熱は、床下断熱のみで25万円~35万円、さらに床材の交換も行うと75万円~130万円です。

天井の断熱は、天井裏から断熱材を入れる工法で20万円~50万円、天井を剥がしてから断熱材を入れる工法では50万円~90万円です。

壁の断熱は150万円~300万円です。

ですので、床・天井・壁すべてを行うと200万円~500万円ほどかかってしまいます。

しかし、しっかり断熱工事をしている家とそうでない家では6度以上も室温が変わることもあるので費用対効果を十分に感じることができます。

弊社では原状回復も承っておりますのでお気軽にお問い合わせください!

ハウスクリーニングについて

普段から自分では掃除できない所を掃除するなら、あなたはどうしますか?

一人で何時間もかけて必死になって掃除しますか?頑固な水アカやエアコンのフィルター、浴室の黒カビなど素人ではカンタンにきれいにすることは難しいですよね。年末の大掃除ともなれば時間がいくらあっても足りません。
洗濯槽のカビやタンスの裏のホコリなど気になりませんか?汚れているとわかっていても、なかなかきれいにできませんよね。
場合によっては家具を移動させたり分解することが必要になるケースもあります。こうなると素人では難しくなります。

そこでおすすめしたいのが【ハウスクリーニング】です。

 

ハウスクリーニングってなに?

ハウスクリーニングとは、お掃除のプロがあなたが気になっている汚れをきれいにしてくれるサービスのことです。

プロが使用する器具や洗剤は特殊なもの。汚れの状態や箇所によって使い分けます。
家庭用洗剤では落としきれない頑固な汚れも、プロの手によってどんどんきれいになっていきます。また、プロの目線であなたの気づかない汚れも見つけ出しピカピカにしてくれます。その間あなたは一切お手伝いする必要はありません!すべて、まかせっきりでいいのです。

 

ご高齢の親御さまにも

ご自宅をきれいするのはもちろんですが、一人暮らしをされている親御さまのハウスクリーニングも可能です。

ご高齢になった親御さまの場合、清潔な住環境を整えることが大切になります。
親御さまに代わってプロが徹底的にきれいにします。ご高齢になると高い場所の掃除、またはしゃがみにくい腰より低い位置の収納箇所など、普段から掃除しにくくなっていきます。寝たきり状態ならなおさらです。

普段の掃除が行き届いていないと、ハウスダスト等によって体調を悪化させるケースも考えられます。布団やカーペットに住み着いたダニを徹底的に除去するには、やはりプロにお任せするのが一番確実といえます。

 

気になる料金は?

料金は業者によってサービスが異なります。まず数社から見積もりを取ることからスタート!

・掃除して欲しい日時(年末は予約が難しいかもしれません)
・掃除して欲しい場所
・細かな要望(女性スタッフに来てほしい、夜に来てほしいなど)

これらを事前に検討しておくとスムーズに話が進みます。

ポイントは「要望は細かく伝えること」です。

×「キッチンをきれいにしてほしい」
○「排水口とパイプのつまり レンジフード、ガスコンロをきれいにしてほしい」

せっかくプロに依頼するのですから、細かく要望を伝えて良いのです。遠慮する必要はありません。
業者は見積もりをもとに必要な器具や洗剤を用意して訪問します。予定外のことを急にその場で依頼しても、器具や洗剤が準備できなければ対応してもらえないことが多いです。

盲点は駐車スペース。
業者は車で訪問します。駐車スペースを確保できるのがベストです。
駐車スペースがない場合、業者によってはコインパーキング代を請求する場合も考えられます。

 

まとめ

まずは数社から見積もりをもらいましょう。希望しないサービスが含まれている場合もありますから、金額だけをチェックするのはNGです。
もちろん複数の業者から見積もりを取っていることは伝えても構いません。

ハウスクリーニング業者は全国にたくさんあります。
大手業者なら全国展開していることが多いのですが、業者によってはエリアが限定される場合がありますので最初に確認しましょう。
技術やサービス内容は千差万別。「費用が格安だったから」という理由でハウスクリーニング業者を選ぶのは危険!きっと納得できる結果は得られないでしょう。
「想像したのと違った・・・」と思わないためには、金額だけを重視して選ばないことを強くおすすめします。

 

エンディングノートとは

エンディングノートとは主に生前整理で利用され、残されるご家族へ伝えるべき情報や思い出を綴るものです。

遺言書とは異なる

エンディングノートと遺言書は似ていますが、明らかに異なるものです。

書き方 費用 法的な効力
エンディングノート 自由 数百円~ なし
遺言書 フォーマットあり 数万円~ あり

このようにエンディングノートには法的な効力がありません。同じ記載内容であれば、法的な効力がある遺言書が優先されることになります。
記載内容も遺言書は主に財産分与について記載することになります。一方、エンディングノートな思いのままに記載することができるのです。

何を書いたらいいの?

エンディングノートはあくまで本人の希望を伝えるためのノートです。
残されたご家族が困らないように情報を整理して書いておくことが大切です。

・資産に関すること

通帳や印鑑、キャッシュカードの保管場所
口座の暗証番号
クレジットカードや貸借金の存在
不動産、保険関係(権利書、保険証券)
※資産に関する情報は必ず記載しましょう。相続時に必要になってからご家族が探し回るケースが多いからです。

他にもご家族が処分(遺品整理)の判断に迷うと思われる情報にも触れる必要があります。

・飼っているペット
かかりつけの動物病院
与えている薬
新しい飼い主が見つからない場合の処置

・葬儀・供養について
希望する葬儀や供養については具体的に記載するのがベスト

・貴金属や写真、手紙
何を残して何を手放すのか
誰に託すのか
※代々引き継がれている骨董品等は、管理を託す人を記載しておくとよいでしょう。

・パソコンやスマートフォンのパスワード
常に最新のものを記載しましょう

エンディングノートを書くメリット

メリットはご自身やご家族の「気持ちの整理がつく」ことです。

まだ未記入のエンディングノートをめくっているうちに、
「こんなにも伝えることがあるのか。」と思われるでしょう。
正確な情報を記載するにあたり、多方面に連絡したり確認したりすることになるでしょう。しかしそうするうちに、気持ちの整理がついてくるのです。

場合によっては普段はあまり連絡しない、離れて暮らす子どもと生前整理や遺品整理について話す機会にもなります。その際はエンディングノートの存在、保管場所についての情報を共有してください。
せっかく情報を整理し気持ちをこめて書いたにもかかわらず、ご家族がエンディングノートの存在や保管場所を知らされていなければ意味がありません。

わざわざ隠す必要はありませんが、貴重品と一緒に保管しておけばご家族の目にとまります。
状況が許すなら、ご家族と確認しあいながら記載することをオススメします。

エンディングノートを書いてもらうには

ご自身で積極的に書くのではなく、ご家族が書くことを促すケースも最近では増えてきました。

エンディングノートの性質を考えれば、素直に書いてもらうための工夫が必要になるでしょう。
「死ぬ準備をしろと言うのか!」
と怒らせてしまっては本末転倒。

まずはエンディングノートをご家族が購入しましょう。
書店や大型の文房具店、インターネットでも購入可能です。葬儀社が準備していることもあります。
「こんなのあるんだけど見てみない?」
と声をかけてみましょう。

間違っても
「エンディングノート準備したから書いて!」
などと言ってはいけません。そもそも【エンディングノート】と言う必要もありません。

「わかるところだけでも一緒に書いてみようよ」
と促すことがコツです。単に渡しただけでは抵抗されたり、放置したままになる可能性が高くなるからです。

まとめ

エンディングノートには法的な効力がないからこそ、希望を自由に書くことができます。
エンディングノートの多くは、本人の気持ちや思い出等を記載するページが用意されています。自分の人生を振り返って思い出を整理するところから始めてみましょう。

孤独死しないまたはさせないために

孤独死とは、誰にも看取られることなく亡くなることをいいます。 その多くは一人暮らしの高齢者が中心と思われがちですが、最近は決して高齢者だけの問題ではなくなりつつあります。 核家族化が進み、生涯未婚率(50歳時に未婚である人の割合)は男性23.3%、女性14.0%となっています。(2015年国勢調査) つまり男性は4人に1人が50歳の時点で未婚なのです。 『平成27年度:厚生労働白書』では、2035年には男性29.0%、女性19.2%になるという予測が出ています。

孤独死の背景

  • 熟年離婚
  • 失業
  • 病気
  • 貧困
これらが独居になる主な理由です。 借金があったり不安定な雇用のため、結婚できないまま単身者になるケースが多く、まさに「孤独死の予備軍」ともいえる状況におかれている人たちが増えつつあるのです。

孤独死に直面したら

通常、孤独死の場合は【変死】扱いとなるため、ご遺体は警察が運び出すことになります。事件性の有無や死因を特定する必要があるからです。 まずは葬儀社に連絡しましょう。 そして警察からご遺体を搬送し、安置します。そして問題はここからです。 葬儀を終えると、亡くなった現場である住居の後処理をしなくてはいけません。 孤独死や自殺の場合、すでにご遺体の腐敗が進んでいることが多く、血液や体液、臭いを除去する必要があります。特に腐敗臭は目に見えないので、臭いの発生元を特定し消臭しなくてはいけません。 こういったことは賃貸物件に限りません。自己所有の物件においても同じです。孤独死や自殺した場所をそのままにしておくことはできません。すでに近隣住民の方々が臭いや害虫の発生に悩まされているケースも多いからです。一刻も早く処理を開始しないと大家さんや近隣住民の方々にご迷惑がかかります。 しかし実際は、血液や体液が床下や階下の部屋にまで染み出しているケースもあります。こうなるとリフォームが必要となりプロに依頼するのが賢明です。 いわゆる【特殊清掃業者】に依頼することになるでしょう。通常のハウスクリーニングでは体液や血液、臭いの除去は困難だからです。

オーナー側の問題

特殊清掃業者に後処理を依頼するのは、ご遺族ばかりではありません。 ご遺族や保証人と連絡がとれない場合や、そもそもご遺族がいないケースもあります。なかには、 「疎遠だったから関係ない!」 と言って後処理を断固拒否されてしまうこともあり、最終的には大家さんが依頼することが多いのです。 特殊清掃代金の支払いばかりではありません。特殊清掃が完璧に終わっても家賃を大幅に安くしなければ借り手がつかず、その後の賃貸経営にも影響が出る深刻な問題に発展します。 最近はこういった原状回復費用や家賃の損失を補償するための保険も増えてきました。

孤独死を防ぐには

やはりコミュニケーションがカギになります。 高齢や病気などを理由に引きこもりがちになると、周囲から孤立していきます。 町内会などのコミュニティからも外れてしまうと、孤立(独居)状態であることですら周囲は把握しにくくります。 ご自身が積極的にコミュニケーションをとることが大切なのは言うまでもありません。しかし地域の人たちも、挨拶などの話しかけや訪問を意識することも重要でしょう。 「決して一人ではない」ことを実感できれば、孤独死や自殺を減らしていくことができるのではないでしょうか。

まとめ

身寄りのない高齢者、働き盛り世代の単身化。少子化問題に揺れる日本ではいずれも深刻な社会問題となっています。 孤独死や自殺で亡くなってしまう人を減らすための動きは広まりつつあります。それでも減らすことができていないのが現状なのです。 地域で孤立している人はいませんか? 最近見かけなくなった人はいませんか? 連絡のつかないご家族はいませんか?