相続する際の手続き、手順。

大切なご家族が亡くなると大変な悲しみや喪失感で何も手につかなくなるという方も少なくありません。

しかし、そんなご遺族の気持ちとは裏腹に人が亡くなると行わなければならない手続きはたくさんあり中には期限があるものもあります。何を一体いつどのように行えばいいのか混乱されてしまうかもしれません。

今回は、人が亡くなった際に行う手続きや相続の際の手順についてお話させていただこうと思います。

 

まず、故人が亡くなってすぐにご遺族は亡くなったことを市区町村へ届けでるための手続きを行うほか、年金や保険といった故人名義サービスの公的手続きを行う必要があるので、これから手続きの期限が早い順番に説明いたします。

 

1.死亡届・埋火葬許可申請書を7日以内に提出する

まず病院で死亡が確認された時点で医師が作成する「死亡診断書」と「死亡届」を受け取ります。(死亡届は届出人が記入します)

次に役所などに置かれている「埋火葬許可申請書」に必要事項を記入して、7日以内に役所へ提出します。これらの書類が受理されると、火葬や埋葬を行う際に必要な「埋(火)葬許可証」が発行されます。

ちなみに書類を提出できる役所は、故人の本籍地または死亡地、届出人の居住地の市町村役場となりますのでそちらで手続きを行ってください。

近年では、上記の手続きは葬儀会社が代行して遺族は「埋(火)葬許可証」のみを受け取るケースも少なくないようです。

また「埋(火)葬許可証」は、納骨の際に必要となりますのでそれまで大切に保管しておきましょう。

 

2.年金受給停止手続きを10日または14日以内に行う

故人が年金受給者だった場合は、年金事務所または年金相談センターで受給停止手続きを行わなければいけません。国民年金の場合は14日以内、厚生年金の場合は10日以内と期限があり、手続きの際には年金受給権者死亡届(報告書)、年金証書、死亡の事実を確認できる書類(死亡診断書のコピーや死亡の記載がある戸籍など)が必要とるので持参してください必要となります

この手続きを行わなければ、本来もらう資格がないのに年金を受給する不正受給と判断され処罰される可能性があるので注意してください。

マイナンバーを登録されている方は、上記の手続きは不要で死亡届のみの提出となります。

 

3.各種保険の資格損失手続きを14日以内に行う

故人が加入していた加入先(国民健康保険、社会保険、後期高齢者医療制度、介護保険)

のいずれかに応じて保険の資格損失手続きと保険証の返却を行いましょう。

国民健康保険や後期高齢者医療制度、介護保険の場合は、故人の居住地の居住地の市町村役場で手続きを行い、社会保険の場合は、加入先の保険組合で手続きを行ってください。

その際には、資格喪失届、保険証、死亡の事実を明らかにできる書類(死亡診断書のコピーや死亡の記載がある戸籍)などが必要となります。

4.世帯主の変更届を14日以内に提出する

故人が世帯主で残された世帯員が2人以上いる場合は、世帯主が変更となるので故人の居住地の市町村役場で世帯主変更届の手続きを行います。

その際には、世帯主変更届(住民異動届)、届出人本人の確認書類(免許証やパスポートなど)、印鑑、委任状が必要です。

もし書類の提出が遅れたり手続き自体を行わなかった場合は、5万円以下の過料が課せられることがあるので必ず手続きを行いましょう。

ただし、故人がもともと1人世帯であった場合や残った世帯員が1人のみの場合は手続きする必要ありません。

 

 

上記の手続きだけでなく、葬儀が終わった段階で故人の財産を配偶者や子が受け継ぐための相続手続きが本格的に始まることを忘れてはいけません。

限定承認(プラス財産の範囲内でマイナス財産も相続すること)や相続放棄(すべての財産を放棄すること)の検討は3か月以内準確定申告および納税は4か月以内と期限が決まっており、それまでに行わなければならない手続きが様々あるので、ここからはそれらの手続きについてお話させていただきます。

 

 

・遺言書の有無の調査や検認をできるだけ早めに行う

遺産を相続する際には、基本的に遺言書の有無が重要となりますので、まずは遺言書の有無を確認します。

遺言書がある場合は、その遺言の内容に沿って相続人を決定して遺産を分けますが、遺言書が無い場合は、誰が相続人になるのか、またどのように遺産を分けるのか決めなければいけません。

遺言書を探す際は、故人が生前重要な書類を保管していたもしくはしていそうな場所(金庫、入院先の病院や施設などの貴重品を保管していた場所など)を探す、また最寄りの公証役場での遺言を検索したり法務局への遺言保管確認などを活用してみましょう。

ここで一つ注意していただきたいのは、遺産分割が終わった後、万が一遺言書が見つかった場合は再度協議が必要なるということです。

せっかく、無事に相続が終わり一安心したところで再度協議をしなければいけないとなると余計に手間と時間がかかってしまいますよね。

そうならないためにも、遺言書はしっかり探しておく必要があるのです。

 

遺言書が見つかった場合は、検認手続きを行います。

検認の手続きの流れとしては、①検認の申し立てに必要な書類(遺言書、遺言書の検認申立書、故人の死亡及び相続関係がわかる籍謄本〈故人の戸籍謄本や除籍謄本〉など)を集める②家庭裁判所に検認の申し立てをする③検認期日の日程を調整する④検認期日に家庭裁判所へ必要な書類を持参して検認を行う⑤検認済証明書を受け取るとなっています。

ちなみに、検認当日は申立人は必ず立ち合わなければいけませんが、それ以外の相続人は立ち合う必要はありません。

 

 

・相続人の確定をできるだけ早めにする

遺言書がない場合には、誰が相続人となるのかを決める相続人の調査を行うのですが、そのために必要な書類を故人の本籍地の市町村役場窓口で取得しなければいけません。

※相続人は、なりたい人が誰でもなれるわけではなく、法律によって相続人の範囲と順位が定められており、それにより相続人を決定します。

相続人調査では、故人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍(戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍)が必要となります。

故人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本と聞いて、取得するのが難しそうだと感じるかもしれませんが、まずは故人が亡くなった際の戸籍謄本を取得して、そこに記載されている1つ前の本籍地を遡る形で、順番に書類を取得していくと良いでしょう。

これをすべて集めることで、被相続人である故人から相続を受ける権利を持つ人が誰か明白となり、相続人を確定することができます。

まず故人の配偶者が必ず相続人となり、次に相続の順位が高い人が決定相続人となり遺産を受け取る権利を得る形になります。相続順位が高い順として子(子が死亡している場合は孫もしくはひ孫)、故人の父母または祖父母、兄弟または甥や姪となります

 

・相続財産の確定をできるだけ早めにする

相続人が確定したら、故人の総財産がどれくらいあるのか調査して相続財産を明白にする必要があります。

相続財産を明白にしておかなければ、借金などのマイナスの財産も相続したり、相続人全員で誰がどの財産を相続するのか決める遺産分割協議をやり直さなければならないなどの問題が発生する可能性があります。

相続財産の有無の調査には、自分で行う方法と専門家に依頼する方法があります。

遺品の中から財産の手がかりをコツコツ探さなければいけないのでとても地道な作業ですが、対象の財産が少なかったり財産が把握できている方、あまり費用をかけたくない方は自分で行うこともできます。

しかし、対象の財産が多い方や財産について全くわからないという方は作業にかかる時間・労力などの負担を考え、専門家への依頼のご検討をおすすめします。

また、銀行や法務局とのやりとりも必要なため、平日の日中に時間を確保することが難しい方や遠方に住んでいてなかなか通えない方、相続を早急に行いたい方、相続財産に不動産が含まれる方(評価額を決める点が一般の方には難しいため)なども専門家へご依頼された方がスムーズに進むでしょう。

 

・遺産分割協議をできるだけ早めに行う

遺言書がない場合や遺言書に相続人の記載がされていない財産があった場合は、相続人と相続財産の確定後に相続人全員で誰がどの財産を相続するのか決める遺産分割協議を行わなければいけません。

遺産分割協議自体には特に期限は決まっていないのですが、遺産を相続した際には相続税を申告しなければならず、その申告期限が10か月以内と定められているので、できるだけ早めに行いましょう。

相続人全員で話し合って合意ができ、誰がどの財産を相続するのか明確になったら協議の結果を遺産分割協議書として書面に残して相続人全員の署名と捺印を添えます。

遺産分割協議書は必ずしも用意しなければいけない書類ではありませんが、口頭での約束のみだと後々トラブルが発生しかねないので、念のために作成しておくことが望ましいです。

 

・どの相続方法を選択するのか3か月以内に検討する

相続財産が明白になったら相続方法を選択するのですが、相続方法には故人のすべての財産を相続する単純承認、プラス財産の範囲内でマイナス財産も相続する限定承認、すべての財産を放棄する相続放棄の方法があります。

単純承認は法的な手続き期限は定められていませんが、限定承認・相続放棄には3か月以内に行わなければならない手続きがあるので注意が必要です。

限定承認や相続放棄を選択された場合は、家庭裁判所で手続きを行います。

限定承認では、家事審判申立書(家庭裁判所窓口またはホームページからダウンロード可能)、故人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍(戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍)、故人の住民票除票または戸籍附票、相続人の戸籍謄本などが必要となります。

相続放棄では、相続放棄申述書(家庭裁判所窓口またはホームページからダウンロード可能)、故人の死亡および相続関係がわかる戸籍謄本(故人の戸籍謄本や除籍謄本)、故人の住民票除票または戸籍附票などが必要です。

・相続財産の名義変更・換金などをできるだけ早めに行う

遺産分割協議後に遺産分割協議書の作成をしたら、相続した財産を受け継ぐために各種財産の名義変更手続きを行います。その手続きを行うことにより、正式に自分の財産として受け継いだことになります。

代表的な相続財産としては、金融機関(預貯金や有価証券)の解約および名義変更、不動産の名義変更、各種権利・財産の名義変更などがあります。

ここで注意が必要なのは不動産の名義変更(相続登記)についてです。不動産を相続する際の名義変更手続きを相続登記といい、この相続登記をきちんと行わなければ相続した不動産の売却などができなくなる可能性があるのです。相続登記の手続きは法務局に申請する形で行うのですが、必要書類が多いうえに手続きが複雑なため司法書士に依頼されるとスムーズです。

※現在は相続登記に期限はありませんが、2024年4月1日から相続登記が義務化され、不動産相続を知った日から3年以内に手続きを行わなければ、10万円以内の過料対象となる場合がありますので必ず行いましょう。

 

・所得税の準確定申告を4か月以内に行う

故人が本来確定申告を行うはずだった場合は、生前の所得に対する確定申告を相続人が代理で行う準確定申告が必要です。

準確定申告は、相続開始を知った日から4か月以内に行わなければならないと決められており、万が一期限を過ぎてしまった場合は加算税や延滞税などの追微税が発生することがあるので注意が必要です。

 

・相続税の申告および納税を10か月以内に行う

相続した遺産総額が基礎控除額を超える場合は、故人の死亡を知った翌日から10か月以内に相続税の申告および納税手続きを税務署で行わなければいけません。

一般的に相続税の申告および納税手続きは、故人の居住地の税務署に相続税申告書を提出し現金で一括納付します。ここで注意しなければいけないのが、税務署から納付書が届く

わけではなく相続人自ら納付税を計算して手続きを行わなければならないということです。

納付税には基礎控除以外にも控除や特例がある場合もあるので、納付税を計算するのが不安な方は、相続に詳しい税理士への依頼を検討されることをおすすめします。

 

 

まとめ

 

今回は、人が亡くなった際に行う手続きや相続の際の手順についてお話させていただきました。

思った以上に行う手続きが多いだけでなく、期限が決まっていてその期限を過ぎてしまうと罰せられる可能性があるものがあることに驚かれた方もいらっしゃるかもれません。

手続きを行う際には、優先順位をつけて効率的に進めていく必要がありますが、大切なご家族が亡くなり大変な悲しみや喪失感の中、いろいろな手続きを行うのは精神的になかなか厳しいかと存じます

家族への負担を考えて生前から身辺整理をされたり、専門家への依頼を検討されるのも一つの手段かなと思います。

あぐりでは、遺品整理だけでなく生前整理なども承っております。お客様に寄り添いご要望にお応えできるよう、誠心誠意対応させていただきます。

もしお困りのことがございましたら、ぜひあぐりに一度ご相談ください。

遺品整理の費用と経費

遺品整理を行う際、遺族だけで行えば比較的費用を抑えることは可能ですが、遺品整理は故人との思い出をふり返りながらともいえる改めて故人向き合うとても大切な作業なので時間や労力を必要とします。しかし、遺族にもそれぞれ仕事や子育て、介護などの生活事情があるため遺族だけで行うのが難しいというケースは少なくありません。

ですが、専門の業者などに依頼された場合は費用がかかってくるので、少しでも費用を抑えるために経費として扱うことはできないかと考えられる方もいらっしゃるかもしれません。

結論から申し上げますと、基本的には遺品整理の際にかかった費用は経費としてみなされる場合は少なく、中には経費としてみなされるものもありますが、限定的で判断基準がとても難しく税理士など専門家に判断してもらう必要があります。

一般的な例として、残置物(以前の入居者がもともとは設置されていなかった設備などを設置して使用し、退去時にそれを撤去せずにそのままの状態で放置していった私物や生活用品やゴミなどのこと。机やタンス、ソファーなどの家具や冷蔵庫・洗濯機・テレビなどの家電、食器や布団・衣類などの日用品、エアコン・照明器具などの付帯設備など)が残ったままの不動産物件を購入後に片付けや整理を行い、その建物を賃貸不動産として貸し出す場合は、その片付け整理費用は必要経費とみなされるのですが、遺品整理の際の必要経費性はどのような目的で特に直接要した経費であるかどうかが重要です。例えば、長年遺品整理を怠っていた物件を賃貸用として利用することを考え故人を偲ぶことなく極めて事務的に遺品整理を行った場合の支出の目的は必要経費に該当するのかもしれません。しかし、この場合も専門家に一度確認する必要があります。

片付け整理費用の目的がどのような目的であったかが重要なのですが、現在遺品整理などの費用に関する必要経費性の解釈が明確でないため、個別の状況判断がされている状態といえます。この必要経費性を証明するためには、遺品整理士が発行する納品書、整理・廃棄状況報告書などが有効な書類が重要となりそれをもとに税理士など専門家が判断することになります。

 

しかし、相続の中には控除できる債務がある(債務控除)のでそれらを経費のように相続の財産から差し引き、相続税を抑えることが可能です。(債務控除とは、相続の際に故人が残しておいた借入金・預り金などの負債を相続財産から差し引いて相続税を軽減する納税者に有利な制度のことです)

固定資産税・住民税・保険料、相続開始時に故人がまだ支払っていなかった住宅や車のローン、公共料金やクレジットカードの未払い金、入院費用など医療費、事業主の場合の買掛金や未払金などの債務のほか、お通夜やお葬式の費用などでこれらは債務控除といって相続財産の価額から差し引くことが可能です。

基本的に差し引くことができる債務は、故人が亡くなったときにあった債務で確実なものに限ると定められているのですが、特に書面によるものでないといけないわけではありません。債務の存在が確実であれば、債務の金額が未確定であっても確実と認められる金額の範囲内で控除されます。

 

故人の入院費用に関しては、相続開始以前に故人が実際に支払った入院費用は、故人の準確定申告を行う際に医療費控除ができます。相続開始後に支払った入院費用は、相続税の計算上では債務として控除が可能で、所得税の計算上では、医療費を負担した人が故人と生計をともにしていたのであればその人の医療費控除の対象となりますが、故人と生計をともにしていなかった場合は、医療費控除の対象とならないので注意が必要です。

 

葬儀については、相続人は故人の葬式費用を負担するのが通例なので債務控除が認められ費用の範囲としては、仮葬式・本葬式および葬式の前後に発生した費用で通常必要と認められる費用が含まれます。葬儀に伴う会食代、火葬料・埋葬料・納骨の費用、お布施、葬儀に参列した弔問客の車代、葬儀手伝いの方へのお礼などは債務控除の対象ですが、墓地・墓石の購入費用、仏壇・仏具の購入費用、四十九日や一周忌などの法事に要した費用、香典返し、遠方の親族の宿泊費、喪服代は控除の対象外となります。

また中には条件によって経費として差し引ける葬儀費用があり、例として初七日に関する費用や、位牌代、会葬御礼費用、供花など挙げられます。

初七日に関する費用は、仕事の都合上休みがとれない、遠方から集まるのが難しいなどの理由から参加者の負担を減らすために、初七日を葬式と同じ日に行う繰り上げ初七日を行い、葬式と支払いが区別できない場合は経費として控除される対象となります。しかし、それは葬式と同じ日に行う繰り上げ初七日かつ支払いが区別できない場合のみで、葬式と別日に行う場合は控除の対象外となるのでをつけて注意してください。

位牌代に関しては、葬式の際に祭壇に置く白木位牌のみで家の仏壇に安置する本位牌の場合は経費としてみなされません。

会葬御礼費用に関しては、香典返しをしている場合の会葬御礼(のりやお茶、ハンカチなど)が経費に該当しますが、香典返しをせず会葬御礼のみを渡す場合は経費になりません。

供花の費用に関しては、喪主が支払った費用のみ経費となり、親族など喪主以外が支払った費用は対象外となるので気を付けてください。

葬儀費用を経費として相続税から差し引くためには注意するべきことがあり、控除を受けられなかったり、加算税や滞納税がかかり、料金の負担が増加するリスクを減らすことにつながるので、ここから少しお話させていただきます。

葬儀の前後はとても慌ただしくバタバタしていると思いますが、領収書などは葬儀当日の日付で受け取るようにして、領収書と合わせて明細書をもらうと良いでしょう。(領収書の金額の中に、経費にできない品目が含まれていることがあるため)

領収書がもらえないお布施などはお寺の名前・住所・電話番号・金額・日付・目的(内容)など正確に記録を残しておくようにしましょう。金額に差異があると加算税や延滞税を支払わなければいけない可能性があるので、きちんと確認をして正確な金額を記入しておきましょう。これらは相続税の申請時には提出することはありませんが、税務調査が入った際に葬儀費用を負担した証明として必要になるので確実に保管されることをおすすめします。領収書や明細書は紛失すると再発行できない可能性が高いので、管理する際はだれが管理するのか決めておいたり、領収書や明細書はまとめて保管されたほうが良いかもしれません。

最後に相続税の申告および納税を相続する人が故人の死亡を知った日から10か月以内に行う必要があります。期限内に申告および納税を行わなかった場合は、加算税や滞納税を支払わなければいけなくなるので、少し落ち着いたタイミングで忘れないように早めに済ませておくことをおすすめします。

 

 

 

 

まとめ

遺品整理の際の費用は経費としてみなされるのかについてお話させていただきました。

遺品整理を遺族だけで行えば比較的費用を抑えることは可能ですが時間や労力がかかりますし遺族にもそれぞれの生活があるため遺族だけで行うのが難しい場合もあると思います。ですが、専門の業者などに依頼された場合は費用がかかってきますし、基本的には遺品整理の際にかかった費用は経費としてみなされる場合は少なく、限定的で判断基準がとても難しく税理士など専門家に判断してもらう必要があるのが現状です。

しかし、相続の中には債務控除ができるものがあるのでそれらを経費のように相続の財産から差し引き、相続税を抑えることで少しでも遺族の費用の負担面を減らせれたらなと思います。

 

遺品整理や生前整理についてお悩みの方は、ぜひ一度あぐりへご相談ください。

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神棚の処分方法について

以前、お客様の遺品整理を行っていた際に、神棚の処分はどうすれば良いですか?とご質問を受けたことがあります。

率直にお答えしますと、神棚には魂入れを行っている神棚とそうでない神棚の2種類あり魂入れを行っているかどうかで処分方法は異なり、処分方法もいくつかございます。

今日は神棚の処分方法などについてお話させていだたきます。

まず、神棚とは屋内に設置した神道の神様を祀るための小型の神社のことで特別な場所です。神社で祈祷を受けた御札を納めた神聖な場所に神様をお招きして神具をお供えすることで、神社に出向くことなく毎日家でお参りすることができます。

古来より人々はあらゆる現象や世の中に存在する全てのものに神様が宿っているという八百万の神の考えから、畏敬の念や感謝の気持ちをあらわして大切にし、家にもさまざまな神様が宿ると考え、神様を目に見える形で祀るため、家の中にも神棚を設けるようになりました。

神棚は、日々見守ってくださる神様に日頃の感謝を伝え、家にあれば家内安全や繁栄を、会社やお店にあれば商売繁盛を祈願するための場所としての意味をもつ他、神様を大切にする心を通じて敬いの心を育むと同時に神様の恵みに感謝する心を養い、優しさや思いやりの心を育むものとして考えられています。

ちなみに神棚にお参りする場合は、神社と同様で神前に進み軽く会釈をして二拝二拍手一拝(2回お辞儀、2回拍手を打ち、1回お辞儀)して最後に軽く会釈をして退きます。常に私たちを見守ってくださる神様へ感謝して、神棚には基本的に毎日の朝夕(難しければ1日1回でも可)にお参りするのが基本で、長時間お参りをしなかったりお供えを差し上げないなど放置するのはいけないことになっているので気を付けてください。

そんな大切な神棚を処分すると罰が当たってしまうのでは?と思われてしまう方も少なくないと思います。ですが、実は神棚は処分が可能で、処分方法としては神社で処分する方法、不用品回収業者や遺品整理業者などに依頼する方法、ごみとして処分する方法、神棚や仏具の販売店に依頼する方法などがあります。

神棚の魂入れを行っているかどうかによって処分方法が異なりますので、神棚の種類ごとにご紹介していきます。

神棚に魂入れをしている場合

まず神棚には魂が入っているものと入っていないものがあるのですが、設置する際に神主さんや神職の方に魂入れをしてもらっている場合は、処分する際もお焚き上げや魂抜きをして神棚に宿っている神様の供養が必要です。

まず、近隣の神社の社務所に神棚の処分(お焚き上げ)が可能かどうか確認をして、可能である場合はお焚き上げの費用やどのくらいの頻度で行われているのか(神社によって月1回や2か月に1回など異なるため)、一緒に神具も処分が可能か合わせて確認をされると良いでしょう。

近隣の神社で神棚の処分が可能な場合は、その神社に神棚を持参すれば祈祷とお焚き上げを行ったうえで神棚の処分をしてもらえますが、もし神棚の処分をしていない場合は、宅配便や郵送で処分可能な神社に送るようにしましょう。

一般的な神社では神棚の処分を依頼する場合は、まず社務所(祈祷受付所)で依頼をして祈祷料6,000~20,000円を支払います。

神棚に魂入れをしていない場合

魂入れの儀式を行っていない場合は神棚に神様は宿っていないので、不用品回収業者や遺品整理業者へ依頼されるかごみとして処分することが可能です。

ここで注意していただきたいのは、不用品回収業者や遺品整理業者へ依頼される際、場合によっては他の不法投棄等で回収したものと一緒に扱われてしまうことです。必ずしもそうとは限らず、遺品整理業者の中にはお焚き上げを行って丁寧に対応してくれる業者もいます。業者に依頼される場合は、いくつかの業者を検討してみて依頼しても問題ない業者を選択されてください。

神棚は木材で作られているので可燃ごみとして処分できますが、その際は塩を振ってお清めしてから出すのがマナーとされているので、忘れないようにしてください。もし近所の方などの目が気になる場合は、紙などにくるみ見えにくくして指定のごみ袋に入れて処分したら良いでしょう。ただし、神棚の中にはかなり大きいサイズのものもあり、30センチを超える場合は粗大ごみとして扱われる可能性があるので、自治体の規定を確認して規定に従い粗大ごみの回収依頼をしてください。しかし、大切にしていた神棚をごみとして処分することにどうしても抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。その場合は神社や専門業者に依頼されると処分してくれますのでご検討ください。

神棚を新しく買い替える場合

神棚を新しく買い替える場合は、神棚の販売店が古い神棚を回収・処分をしてくれることもあるので、古い神棚の引き取りと新規購入を同時に済ませることができ、業者が神棚の祈祷やお焚き上げもしてくれるので、魂入れをしていても安心してお願いすることができます。しかし、通販業者や神棚や仏具を専門に取り扱っていない業者は回収を行っていないこともあるので、一度業者に確認してみましょう。

もし、神棚の買い替えを検討されているようでしたら、購入先のお店が回収サービスも行っているかどうかも含めて検討されると良いかもしれません。

神棚の処分方法についてご紹介させていただきましたが、神棚に供えていた神社で祈祷を受けた御札の処分も忘れずに行わなければいけません。

御札には神様が宿っているという考えがあるため、基本的に御札をもらった神社の納札所(古札納札所)に返すのですが、神社が遠方にある場合や代々受け継いできてどこにお返しすれば良いかわからない場合は、別の神社でもらったり購入した御札でも返納可能な神社があるのでそちらに返納し、その際には御札をそのままお返しするのではく、白い半紙などに包んで持っていきましょう。もし、近所に御札を返せる神社がない場合は、郵送で古札を返納可能な神社にお願いし、古札を和紙や白い紙で包んでお焚き上げ希望であることを明記した礼状とお金を同封して現金書留で送りましょう。

どのような処分方法を選択されても、埃をかぶったまま預けるのは失礼にあたるので、今まで家族を見守ってくださったことへの感謝の気持ちを込めて、最後に丁寧に掃除をして清めることを忘れないようにしましょう。掃除をする流れとしては、事前に手を洗って口をすすぎ、感謝の気持ちを込めてお参りします。そして、神棚や神具を丁寧におろし、ハタキやブラシで汚れを取り除きます。御札を取り出すときは、人間の息は不浄とされているので息が御札にかからないように白い半紙をくわえてから取り出すようにしましょう。掃除が終わったら神棚・神具・御札を元に戻して一礼して終わりです。

まとめ

今日は神棚の処分方法などについてお話させていただきました。

神棚の魂入れを行っているかどうかで処分方法は異なり、また処分方法もいくつかございます。神棚の処分についてとくに抵抗がない方は、ごみとして処分するか不用品回収業者などに依頼される、抵抗がある方は神社に持ち込みお焚き上げをされるかきちんとお焚き上げに対応してくれる遺品整理業に依頼されることをおすすめします。

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仏壇供養と宗教の習わし

現在、日本では主に仏教の13宗派が存在しており人々の生活と密接に関係していますが、同じ仏教であっても宗派により教理や信仰対象、よりどころとするお経や作法はそれぞれ違います。

私たちが普段日常生活を送る上では、自分の家の宗派が分からなくて困るということはありませんが、お葬式やお墓の場面では宗派は大きく関係してきます。宗旨によりお葬式の意味合いが変わり、宗派によりそれぞれの作法や決まり事があるからです。

そもそも宗旨・宗派を知らなければ、お葬式をどこのお寺に頼めば良いのか分かりません。ご自分の家の菩提寺(先祖代々のお墓や家でお付き合いのあるお寺など)があればかまいませんが、中には急に葬儀が入って葬儀会社にすべて任せたのは良いが親戚から宗派が違うと言われて大変困ってしまったケースが多々あります。

今日は、そのようなことにならないためにも13宗派の特徴などについてお話させていただこうと思います。

まず宗派とは、約2500年前頃にインドのブッダが開いた仏教から歴史的経緯を経て派生した分派のことです。仏教は、インドから中国や朝鮮へと広まり538年頃に日本にも広まったのですが、その過程でさまざまな宗派が生まれたと言われています。

538年に日本に伝来した仏教は、聖徳太子が天皇を補佐する摂政になった際に広まったと言われていますが、それより以前に民間には渡来人などによって伝えられていたとも言われています。

平安末期から鎌倉時代にかけて政治の実権が貴族から武士へと移る転換期であったことや天災・飢餓・疫病などによって民衆の苦しみが深まったことなどが要因で先行き不安な民衆の救いとして鎌倉時代には新しい宗派が次々と生まれました。

現在、日本に伝わった仏教の13宗派は「法相宗(ほっそうしゅう)」「華厳宗(けごんしゅう)」「律宗(りっしゅう)」「天台宗(てんだいしゅう)」「真言宗(しんごんしゅう)」「融通念仏宗(ゆうずうねんぶつしゅう)」「浄土宗(じょうどしゅう)」「浄土(じょうど)真宗(しんしゅう)」「時宗(じしゅう)」「臨済宗(りんざいしゅう)」「曹洞宗(そうとうしゅう)」「黄檗宗(おうばくしゅう)」「日蓮宗(にちれんしゅう)」とされています。

ここからはそれぞれの特徴をお話していきます。

・法相宗(ほっそうしゅう)

中国の有名な小説、西遊記で知られる玄奘(げんじょう)三蔵(さんぞう)の弟子にあたる慈(じ)恩(おん)大師(たいし)(窺基(きき))により開かれ、日本には同じく玄奘に師事した道(どう)昭(しょう)という僧が伝えました。存在のあり方、自分の心を研究していく思想を持っていて、密教のように即身成仏ではなく長い時間をかけて修行を重ねることにより成仏を目指す教えとなっています。

基本的には葬儀は行いません。

・華厳宗(けごんしゅう)

中国の()(じゅん)が開き、日本には良(ろう)弁(べん)が伝えました。大乗仏教の中でも広範で哲学的な教学で一がそのまま多であり、多がそのまま一であるという相反するものを一つに統括するという考え方や存在をありのままに見ることを重視する独自の思想を持っていて修行が難しいことでも知られています。

基本的には葬儀は行いません。

・律宗(りっしゅう)

中国の(ほう)(そう)が開き、日本には日本史の教科書の中でも有名な鑑(がん)真(じん)が伝えました。経典や論を重んじる宗派が多い中、律宗は修行者に対する規律である戒律を守ることに重きを置く宗派で、戒律への理解を深めて厳格に守ることで悪事が防げる摂律義戒と考えられています。

基本的には葬儀は行いません。

・天台宗(てんだいしゅう)

平安時代初期に伝教大師最澄(さいちょう)が中国の唐へ渡り修行の後に日本に戻って伝え、大乗仏教の宗派の1つで円(法華経)・密(密教)・禅・戒(戒律)の全てを大切にする四宗融合という考えを持っています。仏の教えを自分を救い他人を利するという顕(けん)教(ぎょう)と仏と自己の一体を観念し、仏の力で仏の境地に達するという密教(みっきょう)としていて、この2つの教えで故人の罪や穢れを払い、故人や縁者と一緒に仏道に達するという考え方をしています。本尊は阿弥陀如来や釈迦如来で経典は法華経(ほけきょう)です。

後の宗祖となる法然上人・親鸞聖人・道元禅師・明庵栄西・日蓮聖人など日本仏教の宗祖の多くがここで学んでいるので、他の宗派との違いが少ない宗派です。

葬儀は顕教法要・例時作法・密教法要という3つの儀式を行い、決められているわけではありませんが焼香の回数は1~3回とされています。

・真言宗(しんごんしゅう)

平安時代に弘法大師空海(くうかい)が開いた日本で唯一の純粋な密教(大日如来が直接説いた教え)の宗派です。密教とは秘密の教えのことを指し、大衆に向けてではなく教えを修めた限られた人たちの間でのみ信仰が許されるとし、心のあり方や価値観などを10段階に分類して考える十住心思想を説いています。経典は大日経と金剛頂経の2種類です。

葬儀は、故人を密厳浄土(三密の万徳によって荘厳された大日如来の浄土)に送り届けるための儀式として執り行い、今世で身についた悪い考えや習慣などを葬儀によって浄化し、仏様の加護を得られるように供養します。焼香の回数は3回です。

・融通念仏宗(ゆうずうねんぶつしゅう)

天台宗の比叡山で出家した僧侶の(りょう)(にん)が平安時代の末期に開き、唯一の日本発祥の宗派になります。物と物は全て相互に融通しあっているとして、1人が唱える念仏は全ての人の功徳となり、全ての人が唱える念仏は1人の功徳となる他力往生の教えをもとに、念仏によってこの世で浄土に至ることができるとして日課念仏(毎日100編の念仏を唱える)を基本としています。

葬儀は僧侶と参列者が南無阿弥陀仏と念仏を唱え、形式は自由度が高く銅鑼や太鼓などを用いるのが特徴です。

・浄土宗(じょうどしゅう)

法然上人が1175年に開いた大乗仏教の宗派である浄土宗は、浄土専念宗とも呼ばれています。修行ではなくひたすら南無阿弥陀仏と念仏を唱え、阿弥陀仏の帰依や感謝を表すとともに、阿弥陀仏の力で仏の救済を受け、死後は浄土に生まれることができるという教えです。本尊は阿弥陀如来と阿彌陀仏で、経典は観無量寿経です。現在は、浄土宗(鎮西派(ちんぜいは))・西山(せいざん)浄土宗・浄土宗西山(せいざん)深(ふか)草派(くさは)・浄土宗西山(せいざん)禅林寺派(ぜんりんじは)の4つの宗派に分かれています。

葬儀は、南無阿弥陀仏と念仏を唱えることにより極楽浄土に往生できるという教えにより、念仏の唱和が重視されており、焼香の回数は特に定められていません。

・浄土(じょうど)真宗(しんしゅう)

浄土宗を開いた法然上人に師事し、師の教えをさらに推し進めた親鸞聖人が鎌倉時代に開いた宗派の浄土真宗は、仏教で禁止された肉食妻帯の許可や悪人正機を唱えています。ご本尊は阿弥陀如来です。念仏を唱えることで浄土に往生するのではなく、阿弥陀如来は全ての人々を救うことができる本願力(本願が成就し仏と成ったことによって得た力)を持っているとされ、この本願の力によって救われる他力(仏・菩薩の加護の力)を説いていて、この阿弥陀如来の救いを信じれば往生できる教えです。経典は無量寿教です。浄土真宗は10の宗派があり、その中でも浄土真宗本願寺派(西本願寺)と真宗大谷派(東本願寺)は2大宗派と言われ、国内でも圧倒的な最大宗派となります。

葬儀は、阿弥陀如来に感謝を伝えるために執り行い、焼香は額に押しいただかずに1回行います。

・時宗(じしゅう)

法然上人の高弟に学んだ一遍(いっぺん)により鎌倉時代末期に開かれ、念仏を唱えて成仏するのではく念仏を唱えることがすなわち往生であるという教えに基づき、阿弥陀仏への信心に関わらず南無阿弥陀仏と念仏を唱えれば誰でも極楽浄土に往生できるとしています。太鼓や鉦などを打ち鳴らし踊りながら念仏を唱える踊念仏(おどりねんぶつ)が特徴ですが、現在では実施されている地域が少なく重要無形民俗文化財に指定されています。経典は阿弥陀経でご本尊は阿弥陀如来です。

葬儀は、浄土宗から派生しているため浄土宗の形式で執り行われ、焼香の回数は特に決められていません。

・臨済宗(りんざいしゅう)

平安末期に天台宗を学んだ明庵栄西によって中国から伝えられ、その後江戸時代に白陰禅師によって確立されました。鎌倉時代から室町時代にかけて貴族を中心に公家文化として広まり、曹洞宗と同じく座禅で悟りを得る自力の教えを説き、知識ではなく悟りを重んじていて、公案禅という与えられた公案に対して座禅をしながら答えを工夫するという座禅を行います。ご本尊は釈迦牟尼仏です。

葬儀は、故人を仏の弟子とする授戒の儀式と仏生(言葉による理解を超えたことを理解する能力)に目覚めさせ仏の世界へと導くための引導の儀式が執り行われ、焼香は額に押しいただかずに1回行います。

・曹洞宗(そうとうしゅう)

天台宗と臨済宗を学んだ道元禅師によって800年ほど前に中国から日本へ伝えられた座禅で悟りを開く宗派で、お釈迦様が座禅の修行に精進しその結果悟りを開いたことに由来しています。悟りを開くために座禅を行うのではなく、座禅する姿そのものが悟りであるという教えを説いていて、何も考えずただひたすらに座禅をする黙照禅で行われます。武士を中心に質実剛健の武家文化に広まりました。ご本尊は釈迦如来です。

葬儀は、故人を仏の弟子とする授戒の儀式と仏生(言葉による理解を超えたことを理解する能力)に目覚めさせ仏の世界へと導くための引導の儀式が執り行われ、焼香は2回行い、1回目のみ額に押しいただきます。

・黄檗宗(おうばくしゅう)

明の時代の中国の僧である隠元(いんげん)により開かれ、江戸時代初期に日本へ伝わりました。阿弥陀信仰と融合した明時代の中国臨済宗の流れをくんでいて、人は生まれつき悟りを持っているとされる正法眼蔵という考え方から自分自身の心に向き合うことを大切にしています。自分の心の中に仏を見出すことを目的としてそのために必要なのが坐禅だとして臨済宗と同様に公案禅を行いますが、南無阿弥陀仏と念仏を唱えて座禅する念仏禅の修行も行います。

葬儀は、基本的には臨済宗と同様の形式で執り行われ、焼香は3回額に押しいただきます。

・日蓮宗(にちれんしゅう)

鎌倉時代に日蓮聖人によって開かれた日蓮宗は、お釈迦様が説かれた法華経を最高の教えと位置づけ南無妙法蓮華経と唱えることが重要な修行であるとしていて、南無妙法蓮華経と題目を唱えれば理想の世界が訪れ、あらゆる人々の苦悩を根本から解決して永遠に救われると説いています。他の宗派のように複数の経典があるのではなく、一つの教えを極めるという考えから法華経以外はほぼ使用しないというのが特徴です。ご本尊は久遠の本師釈迦牟尼仏です。

葬儀は、故人を霊山浄土へ旅立たせるために南無妙法蓮華経と題目を唱え、焼香は3回額に押しいただきます。

まとめ

今日は、日本で主な仏教の13宗派の特徴についてお話させていただきました。

同じ仏教とはいえ宗派の違いによって教えはさまざまですし、お葬式の意味合いや方式が変わり、それぞれの作法や決まり事があります。

宗派をご存じない方は、ご自身の宗派がどこでどういった様式なのか一度調べてみてはいかがでしょうか。

遺品整理や生前整理についてお悩みの方は、ぜひ一度あぐりへご相談ください。

弊社は、お客様のニーズを第一に考えて日々業務に取り組んでおります。

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ぜひ、お気軽にお問合せください。

遺品整理はどこに頼めばよいか?

以前、お客様から「遺品整理を依頼したくてもいろんな業者があってどこに依頼すれば良いかわかりません」とのお声をいただいたことがあります。

確かに高齢化や核家族化が進んだ現代、それぞれの生活事情もあるためご遺族だけで遺品整理を行うのが難しく業者に依頼されるといったケースが増えているため、遺品整理を行う業者もどんどん増加傾向にあります。

率直に申し上げますと、依頼をされる方が何をご希望されているのかによって業者を決められると良いのかなと思います。

はてその希望されていることとは一体どういうことか?と疑念を抱かれるかと思います。今日は遺品整理を行う業者とその特徴などについてお話させていただきますので、お客様が依頼を検討される際に参考にしていただければ幸いです。

遺品整理事業者

遺品整理会社は、故人の自宅を片付けることを専門とした業者で遺品整理全般を依頼できることが多く、遺品整理士という専門の資格を持った人が在籍している会社もあるので、遺族の気持ちを尊重した丁寧な作業を行ってくれます。

(※遺品整理士とは、一般社団法人遺品整理認定協会が設立した民間資格で遺品整理業に関して正しい知識を身につけ一定のノウハウを取得している人のことです。)

遺品の中には、通帳や不動産権利証・印鑑・債務者からの督促状など相続手続きに必要なものや写真やアルバム、日記など故人や遺族にとって大切なものが眠っている可能性が高いです。

単に家財を撤去処分する残置物撤去業者に依頼をされると上記のような相続手続きに必要なものかどうかの判断はもちろん、故人やご遺族にとって大切なものを判断してくれるのは難しく一気に処分されるので取り返しのつかないことになりかねません。

遺品整理会社は、細部までサービスが行き届いているので大切なものがでてきた場合はきちんと別に残してくれますし、親族への形見分けの手配や家の処分方法についてなど親身に相談に乗ってくれる会社もあります。

遺品整理士が在籍している会社とそうでない会社がありますので、依頼をされる際には確認されると良いでしょう。

不用品回収事業者

不用品回収事業者は、民間のゴミ回収代行業者で家具や家電などリユース可能なものをまとめて回収してくれるので、手放したい家財が多い場合におすすめです。通常不用品を処分する際は自治体で粗大ごみとして処分されることが多いと思いますが、自治体の収集処分が間に合わない方、家からの運び出しが困難な方、引越しなどですぐに処分しなければいけない方、一度に大量に処分したいものがある方などは依頼を検討されると良いかもしれません。

まだ使える家電などを買取してもらうことで遺品整理にかかる費用を抑えることもできます。

不用品回収業を運営するためには、「古物商許可証」「産業廃棄物収集運搬業許可証」「一般廃棄物収集運搬業許可証」などの資格や許可証が必要です。

(※古物商許可証とは、法人・個人が古物を売買または交換する際に取得しなければならないと古物営業法で定められている許可証のことです。)

(※産業廃棄物収集運搬業許可証とは、産業廃棄物の収集・運搬を委託され事業として行う場合に必要となる許可証のことで、取得のためのいくつかの条件をすべて満たした業者のみが都道府県知事に許可申請を行うことで取得できます。)

(※一般廃棄物収集運搬業許可証とは、基本的に一般廃棄物は市区町村が収集運搬や処分をするのですが、市区町村が収集運搬や処分が困難な状況で許可申請者の取り組みが市区町村側の計画に適合すると判断された場合のみ許可されます。そのため、新規の取得は難しいと言われています。)

しかし、中には上記の資格や許可証をもたない業者や不法投棄や後から高額請求をしてくる悪徳業者も存在するので、依頼の際には事業者の見極めが大切です。

ハウスクリーニング事業者

ハウスクリーニング業者は、掃除に関する技術や専門的な知識をもつ作業スタッフが専用の掃除道具や洗剤を駆使して掃除が難しい場所や頑固な汚れなども徹底的に落としてくれるので、片付けだけでなくさらに部屋をきれいな状態にして明け渡したい方におすすめです。清掃作業の経験が豊富で効率の良い清掃方法や汚れを落とすコツなどを知り尽くしているので、自分で掃除するよりも短時間で作業を完了させてもらえるのも魅力の一つです。

中には、特殊清掃の技術がある会社もあるので、部屋の状態によってはサービスの比較を検討されてみても良いでしょう。

便利屋サービス

便利屋サービスは、日常の生活で起きるさまざまな困りごとの手助けや代行をしてくれるので、遺品整理をお願いできる場合もあります。依頼できる範囲は幅広く、例えば部屋や水回りの掃除・引越しの手伝い・不用品の回収・害虫の駆除や対策・行列を代わりに並ぶ・買い物の代行・場所取りなどで法律に触れるようなことでない限りジャンルを問いません。

しかし、依頼される便利屋ごとに請け負える内容や技術力は異なるため、依頼主の希望を伝えてどこまで対応してもらえるのか確認する必要があります。

デジタル遺品整理業者

デジタル遺品業者は、故人が残したデジタル機器(スマホやパソコン)やその内部に残っているデジタルデータの処分を専門に行う会社で、ネット口座の情報やsnsのアカウント、ネット上に残った故人の情報やメール・画像などのデータを仕分けして処分をしてくれます。

デジタル遺品は場合によって、相続漏れや情報漏えい、故人がサブスクリプションサービスや月額制のサービスを利用していた場合は、遺族が解約手続きを行わない限りずっと料金が発生し続けるなどさまざまなトラブルに巻き込まれる危険性があるのでそのまま残しておいたり処分するのは危険です。

上記のように遺品整理を依頼できる業者はさまざまですが、業者によって特徴は異なります。

例えば、遺品整理全般を依頼されたい場合は遺品整理業者へ、遺品整理に出てきた際の不用品や家具家電などの回収を依頼されたい場合は不用品回収業者へ、掃除を行うのが難しい場所や頑固な汚れなども徹底的に落としてさらに部屋をきれいな状態にして明け渡したい場合はハウスクリーニング業者へ、自分たちだけで解決するのが難しいスマホやパソコンなどのデジタル機器の内部のデータなどの処分をしたい場合はデジタル遺品整理業者へ依頼されるなど困っていることに応じて専門の業者を決めていくのも一つの手段かなと思います。

遺品整理は、故人を偲びながら遺品を整理していくとても大切な作業です。しかし、遺族の方にもそれぞれ生活があり、仕事や子育て介護などで忙しかったり遠方に住んでいるなどでなかなか遺品整理をしたくてもできないこともあるかもしれません。

そのような場合には、ぜひ専門の業者への依頼を検討されるなどして、遺族の方が負担にならない範囲で気持ちの整理と遺品整理を行っていただき、故人とのお別れをしていただければなと思います。

遺品整理や生前整理についてお悩みの方は、ぜひ一度弊社へあぐりへご相談ください。

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ぜひ、お気軽にお問合せください。

 

遺品整理を行うにあたって

遺品整理は親族以外でも行うことはできるのか?

あぐりへの質問で遺品整理は親族以外でも行うことは可能ですか?とお客様からお問い合わせをいただいたことがあります。

法律上では遺品整理を行う権利は基本的に相続人にあるので、誰が行ってもよいわけではなく、故人の配偶者または子や親族が行うことが多いです。

しかし、相続人以外が遺品整理を行うこと自体は法律で禁じられていないので、必ずしも相続人だけで行わなければいけないわけではありません。

例えば、親族の方が遠隔地に住んでいるご高齢者の方だったり、健康上の問題で移動や作業ができない方、故人との関係性により精神的に負担になる方などの場合です。

遺品整理は、故人との思い出をふり返りながらともいえる改めて人と向き合うとても大切な作業ですが、時間や労力を要する作業であるため相続人だけで行うのが難しいということは少なくありません。

このような場合は、すべての相続人から承諾を得れば相続人以外の人でも遺品整理を行うことが可能となるので、弁護士や遺産整理士などの専門家や遺品整理専門の業者などの第三者が介入することができます。

また、中には法的効力のある遺言書(代表的なものとして自筆証書遺言または公正証書遺言などが残されている場合があり、その中に相続人として家族や親族以外の人の名前が明記されていた場合などは遺言書の内容に従う必要があります。

(※自筆遺言書とは、パソコンや代筆を利用せず全文自筆で記入して自宅または法務局で保管する遺言書のことです。公正証書遺言とは、2人以上の証人の立ち会いのもとで公証役場の公証事務を行う法律の専門家である公証人が作成して公正証書という形で残す遺言書のことです。公証人のチェックが入るので、記載内容の不備などにより効力が無効となる可能性が低く、原本は公証役場で保管されます。)

では、上記のような相続人がいても遺品整理を行うことができない場合とは違い、すべての財産の相続を放棄した場合や、そもそも相続する人がいない場合などの遺品整理はどうなるのでしょうか?

現在は、少子高齢化や核家族化が進み以前より家族関係が希薄となったことなどが原因で一人暮らしの高齢者の方が増えているのが現状です。

身寄りのない高齢者の方が亡くなった場合の相続や遺品整理の問題などはこれからますます増えてくることと思います。

ここからは、すべての財産の相続を放棄した場合や、相続人がいない場合などの遺品整理についてお話しさせていただきます。

まず、相続人全員が相続放棄した場合も相続人不在となるため相続人がまったくいない場合に含まれることになります。

このように相続人がいない場合の故人の財産は、最終的には国庫に納められるのですが、自動的に国庫へ帰属するわけではありません。

故人のすべての財産の調査を行いまとめて管理して、相続人同様に遺品や資産の管理を行う相続財産管理人に財産管理および処分を任せることになるので、家庭裁判所へ相続財産管理人の申し立てを行う必要があります。

相続財産管理人の申し立ては、債権者や特別縁故者など遺産相続の利害関係者が行います。

(※特別縁故者とは、故人と生計を共にしていた内縁の妻や事実上の養子や養親、生前に身の回りの世話をしていた息子の妻など故人と生前特別な関係にあった人のことを指します。)

この相続財産管理人は一般的に弁護士が選任されることが多いので、財産管理に関する法律手続きも一緒に依頼することができます。

相続財産管理人が選任されると管報で公告され、その2か月以内に遺産の債権者や受贈者がいないか確認するために債権申立ての公告を行います。債権申立ての公告から2か月が経過しても相続人が現れない場合、本当に相続人がいないのか最終確認のための公告を6か月以上行います。相続人捜索の公告を行っても期間内に相続人が発見されなければ正式に相続人不存在が確定され、相続財産管理人が財産管理および処分を行うことになります。必要に応じて不動産や金融資産を現金化したり、債権者や特別縁故者へ権利に応じた遺産を渡して、最終的に残った遺産を国庫へ納めて手続きが終了となります。

また、故人の遺産から相続財産管理人の報酬は支払われるのですが、故人の遺産が少なかった場合は予納金として20~100万円ほど請求されることが多いです。

その予納金は申立人が支払うことになりますが、管理業務終了後の残金は返還されます。

生前に死後事務委任契約書(あらかじめ死亡後のさまざまな手続きを行ってくれる代理人を契約により決めておく生前契約のことで幅広い内容を依頼することができる)や法的効力のある遺言書を作成されることで少しでも周囲の負担を軽減することができるので、生前整理を行って残された人が手続きなどを済ませやすくなる環境を整えることも大切かもしれません。

 

話はすこし変わってくるのですが、上記の遺品整理および相続とは別にもし生活保護を受給していた方が亡くなった場合の相続はどうなるのか?というお問い合わせいただいたことがあるので、こちらでお話させていただこうと思います。

結論から申し上げますと、通常の相続手続きと内容は大きく変わりません。生活保護受給者の預貯金口座は相続財産となるので、一般的な相続手続きを行うこと相続人が受け継ぐことができます。

万が一、故人と相続人がどちらも生活保護を受けており、葬儀費用などを準備できない場合は葬祭扶助を受けられます。

大人の葬儀の場合は20万程度、子どもの葬儀の場合は16万5,000円程度ですが、金額は地域により異なり一般的に火葬による葬儀となりますが一度確認されたほうが良いでしょう。

ここで一つ注意していただきたいのは、生活保護費を過剰に受け取っていたり、故人の死亡後に生活保護費が支給された場合は、相続人に返還義務が生じるということです。故人が生活保護を申請された時には、困窮状態であってもその後に状況が変わり、資力があるのに生活保護費を受給し続けていれば、過剰な受給額を相続人が返還しなくてはなりません。いつまでさかのぼるのか、どのくらいの金額を返還するのかなどの問題が発生してくるので、もし過剰な受給状況が判明したらまず福祉事務所に相談されてください。

中には、バレなければ問題ないだろうと考えてしまう相続人がいるかもしれませんが、受給者の税務申告と福祉事務所への収入申告は年に1回照合されているため相続後しばらく経ってから返還請求の連絡が入ることもあります。そのため、故人の財産や受給状況は必ず調べておく必要があります。

 

今回は、遺品整理は親族以外でも行うことができるのかという話をはじめ、その他いろいろお話させていただきました。

現在の日本では少子高齢化や核家族化が進むことにより家族関係が以前より希薄になっているため、一人暮らしの高齢者の方が増加傾向にあります。

遺品整理のみならず、孤独死についてもこれからますます社会問題になってくると思います。

生前中に自分ができることを少しでも行うことで、自分の死後に周囲の人へかかる負担を少しでも減らすことにつながるのではないでしょうか。

もし遺品整理についてお悩みの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。弊社は、お客様のニーズを第一に考えて日々業務に取り組んでおります。

遺品整理だけでなく生前整理なども承っております。お客様に寄り添いご要望にお応えできるよう、誠心誠意対応させていただきます。

相続財産調査について

お客様から遺品整理のご依頼を受ける際、故人様の財産調査のために少し時間が欲しいと相談されることがございます。

遺品整理を行う前にやるべきことの一つですので、もちろん考慮させていただいております。

今回は相続財産調査について詳しくお話させていただきます。

 

亡くなった人(被相続人)の相続人になった場合、プラスの財産だけでなく借金などのマイナスの財産も含めたすべての遺産を相続することになります。

これらの財産すべてを調べ、適正に評価・査定を行うのが相続財産調査です。

 

相続財産調査が必要な理由としては大きく3つございます。

 

1つめの理由は、遺産分割ができないことです。

遺言がなく相続人が複数いる場合、相続人全員で誰がどの財産を相続するのか決める遺産分割協議を行うのですが、相続の対象を明白にして評価・査定しておかなければ、遺産を分割することができず、遺産分割協議が行えません。万が一、遺産分割後に新たに別の遺産が発覚した場合には、再度遺産分割協議を行わなければならず手間と時間が余計にかかってしまいます、

 

2つ目の理由は、遺産を相続もしくは放棄するか判断するためです

相続放棄すると、資産だけでなく借金やローンなどマイナスの財産も一切引き継ぐことはありません。故人が残した遺産がプラスであれば良いのですが、中にはプラスよりもマイナスの方が多いといったケースも少なくないので、その場合は相続放棄の選択をすることができます。しかし、相続放棄には期限がありもしその期限を過ぎてしまったらマイナスの財産もすべて引き継がなければならなくなるので早めの決断が求められます。

相続放棄するためには、申請書の記入や戸籍など書類を集める必要があり、また手続きにも一定の期間が必要となります。

 

3つ目の理由は、相続税を計算する際に必要となるからです。

故人の遺産額をもとに計算されるのが相続税ですが、遺産すべてを把握していなければ正確に計算することができません

相続税は10か月以内に申告と納税が必要となり、もし相続税を過少申告した場合は不足分の金額だけでなく過少申告加算税や延滞税など追加課税されることがあります。

 

 

相続財産調査が必要な理由をご説明させていただきましたが、いつまでに行えばいいのでしょうか?

正確にいえば、相続財産調査そのものに関しての期限はございません。しかし、故人の財産を相続または放棄するか判断する期限(熟慮期間)は続の発生を知った日から3か月以内

と法律で決められており、もし相続を放棄する場合には家庭裁判所などに申し立てをしなければいけません。それゆえ、財産調査も相続の発生を知った日から3か月以内に済ませなければいけないことになります。

 

ここからは財産調査を行う方法についてお話させていただきます。

 

相続財産の有無の調査には、自分で行う方法と専門家に依頼する方法があります。

遺品の中から財産の手がかりをコツコツ探す必要があり、とても地道な作業といえます。

対象の財産が少ない場合や、財産が把握できている場合は作業に費やす時間なども比較的少ないので自分で行うことも可能でしょう。

しかし、対象の財産が多い場合や財産について何も知らされておらずどんな財産があるのか全くわからないという場合は作業にかかる時間・労力などの負担を考え、専門家への依頼のご検討をおすすめします。

また、銀行や法務局とのやりとりも必要なため、平日の日中に時間を確保することが難しい方や遠方に住んでいてなかなか通えない方、相続を早急に行いたい方、相続財産に不動産が含まれる方(評価額を決める点が一般の方には難しいため)なども専門家へご依頼された方がスムーズに進むでしょう。

ただし、専門家へ依頼する場合は事情によってさまざまですが費用が約20~50万円ほどかかることがあります。自分で行う場合は数千円~数万円に抑えられるので、費用をかけたくない場合は時間と労力はかかってしまいますが自分で行うこともできます。

 

自分で相続財産調査を行う方法

 

①     預貯金を調査する

遺品の中から、取引を行っていた金融機関に関するものを探し出します。カードや通帳が見つかれば、その金融機関と取引があるかどうか判断できます。その他にも郵便物やノベルティが見つかった場合もその金融機関に口座をもっている可能性があるので調べてみましょう。

預貯金を見つけるヒントになるものとしては、キャッシュカード、通帳、金融機関からの郵便物やノベルティグッズ、日記、手帳、エンディングノート、スマホやパソコンなどの情報があるのでもし見つけた場合は中身を確認してみましょう。

取引していた金融機関がわかったら、死亡時の残高をチェックしましょう。通帳があれば記入すれば残高はわかりますが、もし通帳を紛失している場合などは残高証明書を発行してもらえれば確認ができます。ただし、残高証明書の日付は必ず死亡日を指定しなければいけないので注意が必要です。

 

②     借金の有無を調査する

こちらも預貯金の調査同様、遺品の中から借入先があるか探し出します。

借金の有無を見つけるヒントとしては、契約書や借用書、借入先からの郵便物(請求書や督促状など)、預金通帳の取引履歴、日記、手帳、エンディングノート、スマホやパソコンなどの情報などがあるので、見つけた場合は中身を確認してください。

次に、信用情報機関(ローンやクレジットなどの借入情報を管理している機関)に情報開示請求をして、他にも借金がないか念のため調べておく必要があります。

借入先を特定できたら、死亡時の残高を確認して借入先の金融業者に問い合わせて借入金残高証明書を発行してもらいます。

その時に注意しなければならないのは、金融業者とのやりとりの際に返済を求められても返済の約束をしてはいけないことです。業者には詳細を言わず財産調査をしていることだけ伝えるようにしましょう。

また中には個人間での契約、金融業ではない法人からの借入がある場合があります。

そのような場合、信用情報機関に情報が登録されていないため、確実に調査をする方法がなく、被続人の残した書類などをもとに地道に調べていくしかありません

他にも被相続人が保証人になっていた場合、保証債務も相続対象になることがあるので、被相続人の人間関係や残された資料を調査し、保証債務の有無も確認しておく必要があります。

 

 

③     不動産の有無を調査する

遺品の中から不動産を見つけるヒントを探し出し、地番と家屋番号を特定します。

不動産を見つけるヒントとしては、固定資産税の納税通知書、登記済権利証(登記識別情報)、預金通帳の取引履歴、通帳、手帳、エンディングノート、スマホやパソコンの情報があるので、見つけたら確認してみましょう。

もし不動産の所有を確認できるものが見つからない場合は、名奇帳(納付対象の不動産リストを所有者別で一覧にしたもの。非課税の不動産は対象外)を申請して不動産を特定することができます。

しかし気をつけていただきたいのは、名奇帳は市町村役場で申請すれば取得することはできますが、管轄内の不動産しか掲載されていないので、地区ごとに取り寄せなければいけないということです。

不動産の地番と家屋番号が分かったら、不動産の権利情報(持ち分や抵当権など)を確認するために法務局に登記事項証明書(登記簿謄本)を申請します。

不動産の必要な情報が揃ったら不動産の評価額を調べるのですが、評価方法はいくつかあり、評価の目的によって用いる評価方法が異なるので注意が必要です。

いろいろなサイトで評価額の算定方法は掲載されているので、おおよその評価額を計算することは可能ですが、正確な評価額を出したいのであれば専門家に依頼されたほうが良いでしょう。

 

④     証券会社との取引の有無を調査する

遺品の中から取引のある証券会社のヒントを探し出します。

 

有価証券を見つけるヒントとしては、証券会社等のノベルティ、証券会社からの郵便物(取引報告書・配当金の支払通知書・株主総会招集通知書・株式会社の事業報告書など)、預金通帳の取引履歴、日記、手帳、エンディングノート、スマホやパソコンの情報があるので見つけたら確認してみましょう

証券会社との取引があるのに有価証券などの手がかりが見つからなかった場合は、証券保管振替機構(有価証券取引の管理を行っている機関)に問い合わせる方法があり、そこに情報開示請求すると、亡くなった人が取引していた証券会社を特定することができます。

取引している証券会社が特定できたら、有価証券の残高を確認して残高証明書の発行依頼を行います。

ただし、中にはネット証券会社などで取引を行い、書類を電子交付で受け取っているため、郵便物が届かない場合もあるので、被相続人の生前の行動などから調査する範囲を決めると良いでしょう。

 

まとめ

今回は、人が亡くなったらやるべきことの一つである相続財産調査についてお話させて頂きました。

自分で行う場合も専門家に依頼される場合も両方メリット・デメリットがあるので、相続財産調査を行うことになった際には、どちらも考慮した上でご自身の負担にならない選択をしていただければと思います。