終活に取り組む方の中には、遺品整理費用について悩んでいる方もいるでしょう。残された遺族のためを思うなら、遺品整理費用を節約することは立派な【思いやり】です。 少しでも遺族の金銭的な負担を減らすための方法をご紹介します。
相場はない
遺品整理を専門業者に依頼する場合、「相場は存在しない」と考えておいた方が賢明です。 物の量や部屋の広さ、時間的な制約によって料金は大きく異なるため、明確な相場は存在しないからです。
相見積りで比較する
相場が存在しないとはいえ、やはり見積りは必要です。 ただし終活の一部として、事前に予算をイメージするための見積りとなります。見積りを取ったからといって依頼しなければならないことはありません。複数の遺品整理業者から同じ条件で見積もりを請求しましょう。多くの見積りを比較検討することで、遺品整理の【相場観】がわかるようになってきます。
「見積り無料」としている業者が多いですので、遠慮せずに請求してみましょう。 できれば近郊の業者が良いでしょう。遠方の業者でも構いませんが、交通費等が高額になりますので比較検討はできません。
見積りが揃ったら
ある程度見積りが集まったら、金額を抑えることができそうな項目を探してみましょう。 親せきや知人の手を借りることができれば、大幅に人件費をカットできます。大きな家具や粗大ゴミの搬出・処分も可能になるでしょう。 ただし、その親せきや知人が高齢者や女性ばかりの場合は話が別です。できれば生前整理の段階で、誰に遺品整理を頼むのか候補者を決めておくことは重要です。
不用品の価値を調べる
不用品は遺品整理業者がその場で買取りをしてくれます。 下取り代金は遺品整理費用と相殺されるので、下取りを依頼することは節約につながります。 定価がはっきりわかる物や、高価な貴金属は事前に価値を調べることをおすすめします。調べた価値はリスト化しておくと便利です。
不用品の査定は面倒でも専門店で行ってもらうのがベスト。 例えば昔収集していた切手や古銭。これらを何でも取り扱っているリサイクルショップに持ち込んでも査定額は期待できるものではないでしょう。
換金
高価な貴金属は相続時にもめることがよくあります。 遺族間の相続トラブルを回避・軽減するためにも、高価な貴金属は事前に売却して換金するのも一つの方法です。その現金を公平に分けるのが一番後腐れのない相続です。 売却し換金した物はリスト化し、現金と一緒に保管しておきましょう。遺品整理がスムーズに進み、トラブルにも発展することは少なくなるでしょう。
遺族の負担
生前整理は、遺品整理時の遺族の負担を減らすことが目的の一つです。 誰かが亡くなった時、葬儀やお墓などの費用が必要になるのは簡単に想像できます。 しかし、その後の遺品整理に関わる費用について意識できる遺族は皆無です。もちろん【相場観】もありません。 遺族を混乱させないためにも、取り寄せた見積りは廃棄してしまうのではなく、エンディングノートや貴重品と一緒に保管しておくと良いでしょう。遺品整理を依頼したい業者が見つかったら「ここに依頼してください」と一言、見積書に書いておけば遺族の負担は少なくなるでしょう。
そうでなくても遺品整理に臨む遺族のプレッシャーは相当なものです。精神的な負担を軽くするためにも、遺品整理を意識した生前整理は重要と言えるでしょう。
まとめ
【相場観】が不透明で全体像がつかみにくいのが遺品整理です。 単に形見分けをするだけなら良いですが、多くの場合あらゆる遺品を処分しなくてはなりません。 遺品整理におけるお金の負担を少しでも減らすには、まず見積りを見比べて遺品整理の【相場観】を知ることが先決です。