灯油が残ってしまったときの処分方法を正しく知っておきましょう。間違った方法で処分するのは危険です。少量の灯油の処分方法や灯油の使いきり方、灯油の保管などについてお伝えします。
わずかに残ってしまう灯油
灯油を残さないように使いきるように努力しても、どうしても残ってしまうことがあるでしょう。ファンヒーターの底にある受け口付近や、プラスチック製タンクの底にわずかですが灯油が残りがちです。50~100ccほどの少量の灯油はどのように処分していますか?
少量の灯油の処分方法
少量の灯油であれば、新聞紙や布で吸収してからビニール袋に入れて可燃ごみとして出す方法があります。ただし、発火する危険はともなうので十分に注意してください。また、自治体によってルールが異なります。必ず自治体の決まりに従って処分しましょう。ホームページなどを確認すると、可燃ごみとして捨てられる灯油の量が書かれているはずです。また、布で吸収するなどの方法も指定されていることがほとんどでしょう。
灯油が大量に残ったらどうする?
ガソリンスタンドに持っていく
灯油が余った場合には、近くのガソリンスタンドに持っていくという方法があります。ガソリンスタンドはガソリンや灯油といった危険物を扱っているところなので、灯油を安全に処理してくれる場所のひとつです。
ただし、灯油の処分に必要となる料金はガソリンスタンドによって異なります。基本的には無料ですが、有料のところもあるようです。古くなっていない灯油であれば、買い取ってくれるところもあるといいます。新しい灯油は劣化が少ないため、喜ばれることもあるようです。
灯油を持ち込めるところは、スタッフが常駐しているガソリンスタンドが多くなっています。セルフのガソリンスタンドでは灯油の持ち込みができない可能性が高いので、事前に確認してみるとよいでしょう。
灯油販売店に持ち込む
灯油を買ったところであれば、使いきれなかった灯油は処分してくれるはずです。灯油は、移動式の販売車から買うことが多いと思いますが、そのような場合でも店舗は存在しています。領収書に店名と電話番号が書かれているので、チェックしてみましょう。
また、灯油を実際に買ったお店でなくても、灯油を販売しているところは処理してくれるはずです。近くに灯油販売店がないか、探してみるとよいでしょう。
ほかにも、整備工場やバイク販売店などに問い合わせてみるのもおすすめです。このようなところでは日常的に灯油を使用しているので、灯油を引き取ってくれる可能性が考えられます。
知り合いに分ける
劣化していない灯油であれば、ご近所の人や知人に分けてあげるのもよいでしょう。灯油を必要としている人がいないか、声をかけてみることをおすすめします。最近は灯油の価格が高くなっていますから、喜んで受け取ってくれる可能性が高いでしょう。
ただし、安全のために中身をしっかりと伝え、プラスチック製タンクに入れた状態で渡してください。
不用品回収業者に依頼
ガソリンスタンドや灯油販売店などが近くにない場合もあるでしょう。また、灯油を持ち運ぶことを不安に感じる人もいると思います。
そのようなときには、灯油を回収してくれる不用品回収業者を利用してみましょう。自宅まで引き取りに来てくれるところも多いので、インターネットで探してみることをおすすめします。都合のよいときに早めにとりに来てくれるので、引っ越しなどで急に灯油を処分しなくてはならなくなったという人にも最適です。
あまり知られていないようですが、不用品回収業者は危険物の一部を取り扱えるところが多くあります。まずは、問い合わせてみてはいかがでしょうか。事前に見積もりをとることも可能です。
灯油を使いきる方法
こんな捨て方は厳禁
ポリタンクごとごみ収集に出すのは、やめてください。灯油をごみとして出してよい場合は、量や捨て方がきちんと決められています。守らないと、火事を引き起こす可能性もあるので十分に気をつけましょう。
また、庭に穴を掘って埋めるほか、河川や下水に流すといったことも危険ですから絶対にやめてください。
ファンヒーターを活用する
灯油を処分するのが面倒だと思う人は、使いきってしまうという方法もあります。たとえば、部屋干しをしている部屋でファンヒーターを使ってみてはいかがでしょうか。梅雨の時期くらいまでであれば灯油は劣化しません。問題なく使えるはずです。
また、少量の灯油を使いきるために「空だき」という方法があります。ファンヒーターなどの取り扱い説明書にやり方が書いていると思うので、確認してみてください。
空だきとは、タンクの中に残っている灯油が完全になくなるまで燃焼する方法です。何度かくり返すうちに、自然に消火するようになります。ただし、空だきをしていると最後のほうでタールなどのにおいが激しくなってくるでしょう。しっかりと換気をするよう気をつけてください。
絶対に燃やしてはいけない
灯油を燃やして処分しようなどと考えてはいけません。灯油に火をつけると、とても勢いよく燃え上がります。灯油に火をつけるという考えは危険です。実際に、灯油を処分しようと火をつけて火事になったケースもあります。
また、灯油は気化しやすい特徴があることも覚えておきましょう。ですから、灯油の近くで火の取り扱いは厳禁です。十分に気をつけてください。
灯油の保管について
長期間の保存はできる?
プラスチック製タンクなどで長期にわたって保存した灯油は、劣化してしまいます。また、プラスチック製タンクに含まれる成分が溶け出して変質してしまう可能性もあるのです。燃焼不良や着火不良の原因にもなりますから、灯油はシーズンを超えて保存しないようにしましょう。実際に、古い灯油を使ったことが原因で石油ストーブが壊れたというケースもあるようです。
特に、梅雨の湿気や夏の温度上昇によって変質することが多いといわれています。直射日光にあたらない冷暗所で保管すれば、変質を防げる可能性はあるでしょう。ただし、灯油が変質しているかどうかを判断するのは難しいはず。シーズン中に灯油を使いきることを基本としてください。
灯油をこぼしてしまったら?
灯油を処分しようとして、こぼしてしまうことも考えられます。もし灯油をこぼしてしまったら、落ち着いて対処しましょう。
こぼした量が少なければ、時間がたつとにおいもなくなっていくので大丈夫です。しかし、大量の灯油をこぼしてしまったら、専門の清掃業者に依頼をすることをおすすめします。事故や火事につながらないように、無理はしないでください。
古くなった灯油の処分方法は?
古くなった処分方法も、すでにお伝えしたとおりの方法で処分できます。ガソリンスタンドや灯油販売店に問い合わせてください。不用品回収業者に依頼するのも、おすすめです。