ゴミ屋敷が増えている?
日本では少子高齢化が進み、核家族も増えています。実家で2世代、3世代が住むケースも少なくなり、気がつくとゴミ屋敷化していることもあります。
一人っ子の場合、実家の片付けはいつか必ず直面します。兄弟姉妹がいても、協力して片付けを終わらせる必要があります。
気づいたらゴミ屋敷化する実家
結婚や一人暮らしなどで実家を離れ、久しぶりに帰ったらゴミ屋敷のようになっていたという例も少なくありません。若いうちは積極的に掃除をしていた両親でも、高齢になるにつれ片付ける気力が失われるためです。
長く住むと、年数に比例して物が増え、汚れも蓄積していきます。ある程度設備が古くなってしまうことは仕方ないですが、ゴミ屋敷化する前に手を打っておきましょう。
最終的に片付けをするのは、子供などの身内です。綺麗な実家で過ごしてもらえば、何かあったときでも負担が軽減します。
実際にゴミ屋敷を片付けたブログも
実際に、汚実家を片付けた内容を紹介しているブログも豊富です。多くのブログでは、親が元気でいるうちに、掃除が始まっています。
親が判断できるうちであれば、何が必要なのか判断してもらえます。自分1人で片付けることになれば、親が大切にしていた物がわからず、ストレスが溜まってしまうでしょう。
親が協力してくれるなら、早めに実家の片付けに取り掛かることです。あまり乗り気でない場合も、片付けにメリットがあることを伝えて、掃除する方向に誘導しましょう。
親世代が片付け下手な理由
親世代の考え方は、今の若い世代とは違います。物がない時代に育っている人も多く、捨てるのはもったいないという考えもあります。
物が減らなければ掃除は難しく、なかなか進みません。さらに、高齢になってくると、気力や体力も失われてしまいます。
急に片付けに対する意欲がなくなる場合は、認知症などの病気も疑われるでしょう。
物を捨てられない、溜め込みがち
ミニマリストや断捨離が流行している現代とは違い、親世代が育った時代は高度経済成長期です。物を持たないことは、貧困を意味します。
たくさんの物を持ち、豊かさをアピールする時代を経験した世代は、物を持たない方がいいとされる考え方についていけません。どちらが悪いということはありませんが、無理に物を処分してしまうと、ストレスやトラブルの原因になります。
親世代に物の処分を打診するなら、『捨てる』ではなく、『リサイクル』をすすめてみましょう。もったいないからと捨てることを嫌がっている場合は、すんなり解決するかもしれません。
掃除で関係を悪化させてしまっては意味がないため、なるべく親の意見を尊重しながら汚実家の片付けを進めていきましょう。
老化により掃除をする気力体力が低下
30代、40代でも、若い頃に比べて疲れやすくなったと実感する人は多いのではないでしょうか。高齢になると、さらに気力や体力は失われます。
親はいつまでも元気でいる訳でははありません。昔はきれい好きで掃除をしていた家庭でも、老化によって気力や体力がなくなると、急に汚れが目立つようになってしまいます。
体力的に掃除が難しくなっていれば、親をサポートして片付けを進めていきましょう。簡単に掃除できるよう、レイアウトを見直すこともおすすめです。
認知症の可能性も
しばらく実家に帰らない間に、とんでもなく家が散らかっていた場合、認知症の可能性もあります。認知症の症状は、記憶を失ってしまうだけではありません。
脳の機能が低下し、気力が失われる他、片付ける能力もなくなってしまいます。症状の強さによっては、冷蔵庫に洋服を片付けてしまうなど、正常な判断ができなくなってしまいます。
今まできちんと片付けできていた親が、突然片付けられなくなったときは、病気の可能性も考えて、早めに専門医に相談してみましょう。
実家の片付けを手伝う方法
まずは、片付けを手伝うときに、親ともめないように進めることが大切です。実家は、親の家だということを忘れないようにしましょう。
自分なりのルールで片付けているのに、子供に口を出されるとやる気がなくなって、さらに意固地になってしまいます。自分が片付けたいからではなく、親が過ごしやすくなるよう提案していることを伝えましょう。
現在の問題点を親と話し合う
最初に、汚実家の問題点は何なのか、どんな家を目指したいのかを親と話し合いましょう。トイレや浴室が汚れていて、孫が来るのを嫌がっているなら、問題点は水周りです。
ゴミやホコリが多く人を呼べる状態でない場合は、ゴミを捨てて清掃しましょう。衛生的にも問題があり、実家に住んでいる親の健康も気になります。
問題点と目指すゴールを話し合い、明確にしましょう。
掃除のゴールを共有する
実家に住んでいる親はこのままで問題ないと考えているのに、子供だけがはりきっても掃除は進みません。どこをゴールにするのか、掃除にかかわる全員が共有しておきましょう。
両親が掃除に乗り気でないときは、説得から始めます。全員が納得のいくゴールを決めましょう。
全員が家を片付けようと思っていても、考えているゴールが違うとトラブルのもとです。たとえばモデルルームのように美しい家にしたい人と、不要品を捨てたいだけの人では想像するゴールが違います。
ただ『きれいな家にしよう』というだけでは、ゴールが想像できません。誰でも明白にわかるゴールを設定すれば、途中でトラブルにより中断してしまうことはないでしょう。
『孫が怖がらない綺麗なトイレと浴室にする』『収納に入りきらない物は処分して、ホコリやゴミのない家にする』など、具体的な目標設定が必要です。
片付けられない原因を解決する
なぜ親が片付けられないのか、原因を取り除けばゴミ屋敷化を防げます。実家のレイアウトは、親が若い頃に設定したままかもしれません。
高い棚や細かい収納が多く、高齢になった親には使いにくくなっているかもしれません。収納によって片付けが面倒になってしまっている場合は、使いやすい収納に買い換えるなど工夫をしましょう。
細かい収納はやめて、大まかに片付けられるように仕切り板を外すのもおすすめです。
片付けた後の対応も重要
汚実家を片付けた後は、定期的に様子を見ることも重要です。すぐに同じように戻ってしまうなら、片付けの意味がありません。
部屋を美しく保つために、掃除の習慣を作るなどサポートが必要です。無理に掃除を強要してはいけませんが、できるだけ定期的に掃除の機会を作りましょう。
定期的に様子を見る
実家の片付けが終わったからと安心して、そのまま放置してはいけません。半年、1年と放置している間に、以前と同じようになってしまう可能性があります。
掃除できない原因を取り除き、親もやる気になっているのであれば大きな問題はありませんが、すぐに飽きてしまうかもしれません。
なるべく掃除後は、定期的に様子を見に行きましょう。散らかってきているとしても、早い段階で気が付けば、修正も容易です。
綺麗な家を維持する習慣作りをサポート
掃除した状態の家を保つには、掃除を習慣化してしまいましょう。短時間、狭い範囲の掃除を定期的にしておけば、きれいな状態をキープできます。
親の体力や状態も考えて、できることはなるべくやってもらい、サポートに入りましょう。
曜日によって掃除する範囲を変えるなど、スケジュールを組んでおくこともおすすめです。
まとめ
実家を出てしまうと気づきにくいことですが、実家が汚実家になっていることはよくあります。いつか片付けをしなければならない子供世代にとっては、大きな問題です。親が元気なうちに、汚実家を脱却しましょう。
あくまでも実家に住んでいるのは親です。押し付けにならないよう、綺麗な家の良さをアピールし、根気よく話し合いを進めることが大切です。