故人の遺品を整理していると、処分に困るものが出てきます。
これらが代表的なものです。
そのままゴミ袋に入れることは避けたくなるものばかりです。このようなものを遺族がそのまま処分することは、大きな精神的負担となってしまいます。
そういった精神的負担を軽くするためにも、できれば供養することが望ましいでしょう。
供養の方法
【お焚き上げ】
・主に神社仏閣で行われる方法ですが、仏教特有の供養というわけではありません。感謝の気持ちを込めて、炎で浄化して天に返す儀式です。
なかでも「人形供養」が有名です。
【合同供養】
・遺品整理業者に供養を依頼した場合、合同供養を提案されることがあります。
遺品整理業者が供養する遺品を保管し、提携している寺院に依頼して読経による供養をしてもらう方法です。
【訪問供養】
・お部屋やお宅全体を供養する場合や、遺品が多い場合の供養方法は主に訪問供養になります。僧侶が訪問し、読経により供養が行われます。僧侶の手配は遺品整理業者が行います。
お焚き上げの注意点
【神社仏閣に依頼する場合】
・まず遺品供養に対応してくれるかを確認する必要があります。確認しないままお持ち込まないでください。
氏子や檀家しか対応しない所もあります。ごく限られた時期のみ供養可能な所もあります。
利用料金は明確に決まっていないことが多く、日時等の制約が多い分、遺品整理業者に依頼するよりも費用を抑えることができます。
【遺品整理業者に依頼する場合】
・神社仏閣で断られた遺品でも引き受けてくれることが多いのがメリットです。
利用料金は明確になっていることが多く、神社仏閣に依頼するよりも高くなるでしょう。
近年は環境問題に配慮して、お焚き上げを行う神社仏閣が減ってきています。
遺品整理業者は柔軟な対応力があるので、判断に迷ったらまずは遺品整理業者に依頼することが効率的といえるでしょう。
どちらに依頼する場合も共通して
注意すべき点があります。
仏壇や位牌をお焚き上げで供養する前に「御霊抜き(魂抜きとも言います)」が必要になります。
仏壇は祭壇であって「物」ではありません。
仏壇や位牌は、最初に僧侶によって故人の「お魂入れ」が行われます。お焚き上げで供養する前に、この魂を抜いて「物」に戻す必要があるのです。「御霊抜き」を行わない状態は、仏壇や位牌に故人の魂が宿ったままになっているということなのです。
必ず「御霊抜き」を行ってからお焚き上げの依頼をするようにしてください。
遺品整理業者から見積りをもらう
遺品整理業者に供養を依頼するなら、見積りをもらいましょう。
業者によっては供養の費用が最初から含まれている場合があります。逆に、細かく料金を設定している業者もありますので、複数の業者から見積りをもらうことが大切です。
見積りをもらう時は、希望する供養の内容をハッキリと決めておくことが肝心です。
・遺品整理と供養を依頼するのか
・供養だけを依頼するのか
供養だけならそれほど時間はかかりませんが、遺品整理も同時に依頼するなら時間も費用もかかります。
依頼内容をハッキリ決めておかないと、追加依頼や追加作業が発生する可能性が高くなります。追加作業は料金トラブルにも発展しやすいので注意が必要です。
遺品整理業者にとっては準備もしていないのに、当日になって見積りにない作業を追加されても対応できないことも多々あります。
見積り、下見の段階で希望を細かく伝えることがトラブル回避につながります。
まとめ
遺品を処分することは決して楽しいものではありません。
遺品のひとつひとつには故人の「想い」が詰まっています。
供養することで遺品整理の区切りがつき、ご遺族の気持ちも次第に整理されていくことでしょう。まずは供養の必要性について検討してみてはいかがでしょうか?