写真の遺品整理方法と注意すべき点について

写真の遺品整理の手順

写真は、故人のことを想うことができる思い出の品であるため、家族など身近な人にとってとても大切な遺品の1つです。

しかし、大切な品であるからこそ、量が多い場合などは遺品整理で困ってしまう品物でもあります。

写真の遺品整理を行う場合、まずは以下のような分類に写真を分けてみましょう。

  • 故人が撮影したもの
  • 故人が友人と写っているもの
  • 故人が家族と写っているもの
  • 故人だけが写っているもの

例えば、故人の成長を写した写真は大切ではありますが、残された家族はまだ生まれていませんので、あまり思い出を共有できない写真です。

ですので、家族の中で残しておく写真としては優先度が低くなります。

このように、写真の価値や手元に残す優先度を考えるためにも、いくつかの分類に分けて写真を整理することが大切なのです。

そして、本当に手元に残しておきたい写真を抜き出して、改めてアルバムに収めていきましょう。

データ化して手元に残す

写真をそのまま残しておくのは良いのですが、一方でどんな写真もできるだけ残しておきたいと思われる方もいます。

そうした方には、可能な限り写真をデータ化しておくことがオススメです。

写真をデータ化する場合、スキャナーという画像を取り込む専用機器を用意します。

スキャナーには、写真を画像として取り込む機能の他にも、ネガを直接読み込むタイプもあります。

ですので、写真を保存するのに適したものを選べるように、家電量販店の店員さんへ相談しながら購入するのが良いでしょう。

スキャナーを手に入れたら、後は写真を取り込んでいくだけでデータ化は完了します。

この際、先述したような分類分けをしておくことでデータ化した写真を整理しやすくなりますので、データ化する場合でもきちんと手元にある写真を分類することは大切な作業です。

捨てるか供養するか

遺品の写真をデータ化する場合でも問題となるのが、不必要になった写真をどのように処分するかということです。

基本的に写真は燃えますので、そのまま可燃ごみとして家庭で処分することが可能です。

ただし、人が写っている写真をそのまま可燃ごみとして処分するのに抵抗があるのも事実です。

そこで、神社やお寺で写真供養をしてもらうことも選択肢に入ります。

神社やお寺で行われる写真供養は、しめ縄飾りなどのようにお焚き上げを行い、丁寧に供養してくれます。

また、遺品をまとめて処理してくれる遺品整理業者でも遺品供養の一環として写真供養を行っています。

この場合、供養は提携している神社やお寺、専用の供養場所で行うため、ぞんざいな供養ではありませんのでご安心ください。

業者に依頼する場合はもちろん、個人で供養する場合でも費用は必要ですので、あなたにとって最も便利な方法、心も込められる方法で写真を整理してください。

親戚や遺族での受け渡し

整理した写真の中には、自分にとってはあまり大切ではないものでも、他の家族や親戚にとの大切な思い出の品物である場合があります。

そこで、整理した写真やアルバムの中で故人と親戚が写っているものをさらに細分化して整理しましょう。

そして、郵送や法要の際などに渡してあげるのも重要な写真の遺品整理方法となります。

ただし、郵送で送る際に気をつけておくべきことは、その親戚が写真を欲しがっているか事前に確認するということです。

場合によっては、送られた親戚がその写真の処分に困ってしまう場合があるのです。

ですので、写真を渡す前にはきちんと連絡を入れて、必要かどうかを確かめてから受け渡すようにしましょう。

遺品整理で写真処分をする際の注意点

 

写真は残しておきたい瞬間を切り取るものですので、1枚1枚に大切な思い出が残っています。

そのため、できるだけ多く残しておきたくなる遺品です。

しかし、多くの写真が残っていると亡くなったときに、あなたの子供がその写真の処分に困ってしまいます。

実は、遺品整理で残した大切な写真は、残した人の遺品になってしまうことを認識していない方が多く、代々遺品の写真の処分に困り続けてしまうことがあるのです。

また、自分と同じように大切な写真をしっかりと供養してくれる、と思って多く残す方も多いのですが、面影すら知らない遺族にとっては、その大切さが分からず適当に処分される可能性があることを忘れてはいけません。

そのため、今後あなたの遺品整理を行う子供や孫のためにも、あなたの代で可能な限り故人の写真を処分しておくことが大切です。

特に、大切な思い出の詰まった写真だからこそ、しっかりと心を込めてあなたが供養してあげましょう。

手元に残すことだけが、大切さを表すことではありません。

写真やアルバム以外にも整理しにくい遺品があったら

 

さて、写真やアルバム以外にも思い出の詰まった遺品はいくつもあります。

遺品は故人が亡くなるまで使用していたものが多いため、その分遺品に対する気持ちが強くなりやすく遺品整理がしにくくなってしまいます。

  • タンス
  • 礼服やドレス
  • 食器

電化製品やアクセサリーといった高価なものは自分で使用したり売却したりする意識が生まれやすいですし、普段着ていた服などは思い出があっても処分しやすい遺品です。

しかし、上記のような価値がありそうなもの、処分するのが難しいものは意外にいつまでも手元に残ってしまいがちです。

特に、食器は毎日使用していたため思い出が残りやすく、いざ処分しようと思うとなかなか整理ができず、量も多いために収納できずに悩んでしまうケースが多い遺品です。

このような整理が難しい遺品は、まとめて遺品整理業者に依頼して遺品整理の手続きの際に一緒に整理するのがオススメです。

このような遺品は残すか処分するかずっと迷ってしまうことが多いのですが、思い入れが無い第三者と一緒に遺品の整理を行うことで、必要かどうかを冷静に見極めることもできます。

また、タンスなど自分では処分が難しいものでも手軽に整理・処分が可能なため、本当に必要なもの、今後も使用できるものだけを残せます。

そして、遺品整理業者は必ず遺品として取り扱ってくれるため、ぞんざいに扱うことはせず、丁寧に自宅から運び出してくれます。

遺品整理業者と聞くと冷たいイメージがあるかも知れませんが、きちんと心を込めて遺品の整理をしてくれますのでご安心ください。

写真やアルバムも適切に処分してくれる業者選びのポイント

 

遺品整理業者が行うことは業者間で大差があるわけではありませんが、家族への配慮や料金体系などは業者によって異なります。

悪質な業者の場合は

  • 大切な遺品をゴミとして扱ったり
  • 高額な料金を請求したり

家族を亡くした心をより傷つける行為を平気で行います。

そのため、信頼できる遺品整理業者を選ぶことが大切です。

  • 遺品整理士が在籍しているか?
  • 電話での対応や態度が誠実か?
  • 料金体系が分かりやすいか?

遺品整理業者を選ぶ場合には、この3つのポイントは最低限の条件として重視して選びましょう。

例えば、電話で相談した際にこちらの気持ちや要望に対してきちんと対応してくれる、きちんと自宅まで来て見積もりを出してくれる、といった丁寧な対応をしてくれる業者は良い業者といえるでしょう。

特に、遺品整理士は遺品を取り扱うための特殊な資格ですので、専門知識を持った人がいることで、信頼できるかどうかが大きく変わります。

また、初めから1つの業者に決めるのではなく、複数の業者へ相談や見積もりをお願いすることも大切です。

複数の業者から見積もりを取ることで、料金の相場を知ることができますし、対応による違いを比較することで本当に信頼できるかどうかをより正確に判断できます。

故人が残した大切な遺品を扱う業者だからこそ、あなたの気持ちや心を大切にしてくれる業者を選び、気持ちよく遺品整理を終わらせましょう。

遺品整理業者に見積もりをお願いする方法や注意点を下記でまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

まとめ

写真は手軽に思い出を残せる手段だからこそ、多く残る遺品となります。

そして、思い出があるからこそ簡単に整理できない遺品でもあります。

ですので、写真1枚1枚と向き合いながら整理していきましょう。

遺品整理は手早く行うイメージがありますが、この考え方が常に正しいとは限りません。

大切なものだからこそ、ゆっくり時間をかけて整理することは決して悪いことではないのです。

心をこめて写真の整理をし、遺品整理の中で改めて故人を偲びましょう。

オゾン消臭やオゾンの仕組みについて

オゾンの脱臭効果の仕組み

家庭のトイレや靴箱など気になる臭い対策としては、消臭剤や芳香剤を使いますね。

しかし、逆に芳香剤の臭いが気になったり、時間が経つと気になる臭いが出てきたりと困ります。これは、消臭剤や芳香剤が、基本的に臭いを別の臭いでごまかしていたり、臭いをコーティングしているだけだからです。

 

オゾンは消臭剤とは違い、臭いの原因となっている物質を酸化させ、別の物質に変えてしまいます。

臭いゴミも燃やせば臭いが消えますよね。それは、燃焼によって物質が酸化したので臭いが消えたのです。オゾンは燃焼させずに、常温で酸化させ臭いの元を絶ってくれます。

 

それって人体に影響があるのでは?

臭いの原因を酸化させるっと聞くと、人体に影響があるのではと気になるかと思います。

オゾンに毒性があるのは事実です。
普段の生活でオゾン濃度は0.005ppm程度と言われています。これが0.01ppm程度まで上がるとオゾン特有の臭いを感じます。なかなか表現しにくいですが、塩素系の洗剤を薄めた臭いがかすかにする程度です。
さらに、0.2ppm以上になると目まいなどの影響が表れ、50ppmともなると1時間以内に命を落とすと言われています。

こう聞くとコワイと思うかもしれませんが、家庭用のコンパクトなオゾン発生器には、そこまでオゾン濃度をあげることは不可能です。業務用の強力なものを使っても難しいでしょう。

メーカーの使用法を守れば、安全にオゾンを活用することができます。

生活臭

普段は気づかない生活臭ですが、外から帰ってきたときにする家独特の臭い。
そんな生活臭にもオゾンが有効的です。

家にいる間もつけっぱなしで使えるオゾン発生器でずっと消臭するもよし、少し強力なオゾン発生器で外出中に召集するもよし、生活パターンに合わせて選ぶことができます。

在宅ワークや主婦の方など、日中家にいることが多い方は有人環境でも使用できるオゾン発生器を、日中は仕事などで家を空けていることが多いかたは無人環境で使用できる強力な業務用オゾン発生器で一発消臭できます。

 

ペット・タバコの臭い

ペットを飼っている方やタバコを吸う方は気になると思います。

筆者も喫煙者なのですが、タバコを吸っている部屋というのは喫煙者でもすぐわかります。

ペットやタバコの臭いは空気中に漂っているだけでなく、壁・床・家具などにしみ込んでいます。なので、消臭剤や消臭スプレーを使って一時的に消臭できても、少し時間が経つと臭いが復活してしまいます。

 

このような臭いにはオゾンが効果的です。壁や床についた臭いの物質をオゾンの酸化力で分解してくれます。
ペットやタバコの臭いは家だけでなく、車でも気になる方が多いかと思います。もちろん、車内の臭いにも効果があります。

 

ただし、ペットが家にいる状態で業務用の強力なオゾン発生器を使用すると、ペットに悪影響が出る場合があります。
無人環境で使うオゾン発生器を使用する場合は、ペットも退避させて使用しましょう。

オゾン消臭・除菌で臭いの根本解決

ニオイの元は様々です。
当社は臭いを元から断つ大容量オゾン消臭機器を使用、どうにもならない屋内の悪臭を根本から解決します。
また、消臭作業で使用するオゾンガスには脱臭以外にも除菌・殺菌やカビ防止の効果もあり、より快適な環境へと改善する事が可能です。

オゾンの殺菌・消毒効果は、細菌に対して塩素の7倍、バクテリアに対しては塩素の3000倍と言われています。このオゾンを、大容量オゾン生成機で大量に発生させ、アンモニア臭・タバコ臭・生ゴミ臭・ペット臭などを元から断ちます。

当社が独自に入手した強力オゾン生成機で、家主様の臭いのお悩みを解決いたします。

通常の内装工事やクリーニングではとれないニオイにも対応

お部屋の様々な部材に臭いが染み付いてしまうと、念入りにクリーニングをしても、臭いは取り去りきれません。内装工事をしても、通常の工法では臭いまでは取れないのです。たかが臭い、と思うかもしれませんが、旧入居者さんの生活感と密接に結びつく臭いは、意外と大きな問題です。

 

ペット臭や生活臭、腐敗臭等、臭いにお困りでしたらお気軽にご相談ください

退去後清掃を行っても不快臭が残ってしまう。
部屋にどうしても湿気臭が残ってしまう。
ペットの屎尿臭が消えない。

このようなことでお悩みでしたら当社へ是非お問い合わせください!

遺体の消臭について

遺体の発見が遅くなると、体が腐敗して部屋に強烈な臭いが発生いたします。

この臭いは通常の清掃業者では完全に消臭することができず、当社のような特殊清掃業者に依頼しないと取り除くことができません。

作業の内容や流れを事前に知っておくことでトラブルを避けることができます。

そこで今回は、故人の部屋に残された死臭や臭いを消臭してくれる、特殊清掃業者に依頼する際に気をつけたいことについてご説明いたします。

死臭を伴うほどの汚れは普通に拭き取っても取れませんし、市販の消臭剤を使ってもダメです。

また専用の消臭剤や機材を使っても、正しい知識や経験がないと除去することができません。

 

まずは臭いの元となる、体液や血液などが付着している床や布団の消臭作業から行います。

布団の処分なら素人でも出来そうだと思われる方もいるかと思いますが、体液や血液にはC型肝炎やHIVといった恐ろしい細菌が付着している可能性があるので大変危険です。

知らずに処分をしてしまうとか、危険な病気に感染してしまうことも考えられるので、必ず特殊清掃員に任せましょう。

また体液が布団を通り越して床まで浸透している場合は、処分するだけでは済みませんので、専用の消臭剤や機材を使って床を綺麗にしていきます。

また臭いの元を綺麗に清掃しても、部屋内の死臭は完全に消臭することはできません。

壁にも臭いが染み込んでいますので、こちらもしっかりとクリーニングしていきます。

 

死臭の原因となる臭いや汚れを綺麗にすることができれば、故人の残した遺品や形見などを整理していきます。

遺品は生活用品や不用品などが多くございますが、銀行の通帳や印鑑、証券などが紛れている可能性もあるので注意してください。

また探し物がある場合は、事前に伝えておくとスムーズに探し出すことができます。

思入れの詰まった遺品を普通ゴミや粗大ゴミに出せない方は、お寺や神社などで供養してから処分するお焚き上げをすると良いでしょう。

供養できる期間に限りがあるので、特殊清掃業者に代行できるか聞いておくと便利です。

 

汚れの原因となる体液を綺麗に拭き上げたり、噴霧機を使って部屋全体を消臭しても臭いが取れない場合は、オゾン発生器を使います。

オゾン発生器は室内の臭いの原因となる分子や細菌、ウィルスなどを分解する効果があります。

オゾンは液体ではなく気体なので、部屋の隅々まで消臭することが可能です。

またオゾン自体にも若干臭いがあるので、完全に部屋を密封する必要があり、隣人にも作業中は臭いが発生する旨を説明しておくと良いでしょう。

「お祓い」と「ご供養」の違いって?遺品はどっちでするべき?

「お祓い」と「ご供養」の違い

 

遺品整理をする際に、 「お祓い」と「ご供養」を同じように捉えてしまう人がいますが、2つの作業の意味は異なります。

お祓いとご供養の違いを理解して、作業することが大切です。

また、信仰している宗教などによっては、お祓いとご供養の2つの作業を行うのが適している場合があります。

「お祓い」とは?

お祓いは、神前儀式の一つです。そのため、きちんと修行をした神職者が行います。

お祓いには、災いや災難を取り除くという意味合いがあります。基本的に、お寺の住職さんはお祓いをすることができませんので、覚えておきましょう。

「ご供養」とは?

ご供養は、神職者が行うのではなく、お寺の住職さんなど仏職に携わっている人が行います。

ご供養には、冥福を祈るという意味合いがあります。

お墓の前で、お坊さんに読経を唱えてもらう行為は、ご供養にあたります。

供養の方法の1つに、お焚き上げという方法があります。

お焚き上げは、故人が大切にしていたものを火で燃やし供養する方法です。

最近では、遺品整理の際に、お焚き上げ供養を依頼する方が多いです。

お焚き上げ供養は、神社などが行っているケースもありますが、遺品整理業者が委託業務を受けているケースもあります。

遺品整理を行なっただけでは「お祓い」や「ご供養」にならない

 

遺品整理は、お祓いやご供養になると考えている人がいるのではないでしょうか。

遺品整理をするだけでは、お祓いやご供養にはなりません。

故人が愛用していたものや思い出の品には、魂が宿っていると言われています。

そのため、遺品を整理するだけでは、魂を供養することができません。

故人が愛用していたものに対して、お祓いやご供養をすることで、気持ちの整理ができます。

また、故人のことをしっかりと考え、寄り添う機会になります。

「お祓い」と「ご供養」は対象先(遺品・部屋)で違う

 

お祓いとご供養は、故人が住んでいた部屋に対して、また思い出の品に対して行います。

そのため、部屋のお祓いやご供養は、僧侶や神職者に実際に来てもらう。

「遺品」は遺品整理業者が行う場合が多い

遺品のお祓いやご供養は、自分で寺院にお願いすることもできますが、当社に依頼することもできます。

当社では、定期的に供養やお焚き上げを行っております。

ほとんどの場合が合同供養と呼ばれ、他の遺品と一緒にお焚き上げなどの供養を行っています。

お祓いやご供養の値段は、ものの大きさや思い出の品の量、またお願いするものによって値段は変わります。

そのため、お祓いやご供養をお願いする際には、きちんとお願いする先の料金を把握するようにします。

「お部屋」は寺院や専門業者が行う場合が多い

故人が住んでいた部屋のお祓いやご供養は、寺院や専門の業者にお願いする必要があります。

お部屋のお祓いやご供養をお願いすることで、近隣住人に安心感を与えることができます。

逆に、お祓いやご供養をお願いしないと、不信感を抱かれてしまう可能性があります。

故人がマンションや一軒家で一人暮らしをしていて、孤独死をしてしまった場合などは、専門の業者に依頼して、消臭や部屋の片付けをしてもらうマナーです。

お部屋のお祓いや供養にかかる値段は、業者や状況によって変わってきます。

そのため、お部屋のお祓いや供養をお願いする場合は、比較サイトなどで料金を比べてみるのが理想です。

「お祓い」と「ご供養」は遺品整理業者に依頼できる

 

当社と提携している寺院や神職者が、お祓いやご供養をしてくれます。

当社に依頼することで、先に遺品整理をし、後からお祓いやご供養をしてもらうということもできます。

一緒に依頼することで、個別に依頼するよりも料金を抑えることができます。

遠方に住んでいて実家の遺品整理が行えない場合について

老人ホームなどで誰かに看取られて亡くなった場合、孤独死で人知れず亡くなった場合……。
いずれにしても、遺品整理を行う場合にも子どもが少ないことが少なからず影響してしまいます。
もし、子どもが1人しかいないうえに、その子どもが遠方に住んでいて仕事をしている場合、遺品整理を行うことは難しいようです。
日本の少子化は、遺品整理においても問題点を生み出しています。

 

遺品整理は時間がかかるもの。
1日や2日休みをとって遺品整理を行ったとしても終わらないことが多いのです。
休日の度に実家を訪れて遺品整理を行うという方法もありますが、どれだけの時間がかかるかもわからない上に、その都度、交通費もかかってしまいます。
特に、賃貸で明け渡しの時期が迫っているとなれば、休日の度に遺品整理を行っていては、明け渡しの日に間に合わないこともあるでしょう。

遺品の中には大型の家具や家電なども含まれています。これらは大型の不用品として適切な処分をしなければなりません。つまり運搬が必要となるのです。
たとえば、たった一人で自家用車を使って運搬したとしても、何重往復もしなければならなくなるでしょう。
また、故人の遺品には故人の想い出が詰まっています。遺族からすれば、幼いころの記憶を蘇らせる物もあるかもしれません。
遺品を整理していくうちに故人のことを思い出し、大切な人を亡くした、つらい気持ちがよみがえってくることも否定できません。しかし、そんななかでも遺品整理を進めなくてはいけない。

 

遠方でも立ち会いは必要なの?

遺品整理を依頼する場合、まずは見積もりを取ります。
見積もりは家の広さ+整理するモノの量で判断することが多いので、そうなると現場に行き、家の中に入らなければいけません。
見積もり後、正式に契約をすれば作業に取りかかります。もちろん、作業を行う場合に家の中に入ります。
となると、私たちのような業者に仕事を依頼する際は、まず遺族は見積もりのために業者が家の中に入る時、立ち会う必要が出てきます。
そこで、遠方に住んでいるからと遺品整理業者に依頼をしたとしても、結局は現地に足を運ばねばならないのでしょうか。

実は、一度も実家に足を運ぶことなく、遺品整理業者に仕事を依頼することもできます。
遺品整理業者の多くは、遺族が遠方に住んでいる場合を考慮したサービスも行っていますのでご安心ください!

 

大切な遺品の整理をいたしますので、特別なご事情を除いては最低限作業前と作業後に立会いをしていただきます。
立ち会いが難しい場合いは、「立ち会い不要」にて現場責任者が対応いたします。
立ち会い時の作業前には見積書と照合して、整理内容を最終確認させていただきます。

遺品は一度処分してしまうと、もう取り返しがつかないものです。
その為にも室内のすべての家財をはじめ、供養品や配送品、残す品々を細かに確認させていただき作業を開始いたします。
作業中は、立会いも大丈夫ですが、室内は騒然としていますので、どちらかでお休みになられていて構いません。
作業完了前に連絡をとらせていただき、完了の立会いをしていただくことになります。
遠方でどうしても立会いができない場合などは、現場責任者がご遺族様の代わりに責任を持って対応いたします。
この場合は、鍵をお預かりすることになりますが作業完了をもって返却いたします。

 

必ずしも終日立会う必要はありません。

作業前後に立会っていれば問題ない、ということが多いです。

こういった場合は、確認が必要なものが出てきたときのために連絡を常に取れるようにしておけば、作業中は外で自由に過ごしていることができます。

当日立会いができず、作業員に、必要なもの、取っておきたいものが直接伝えられない場合は、事前に必要なものをリストアップしておき前日までにメール等で伝えていただければOKです

そうすることで必要なものが誤って捨てられてしまう可能性が低くなり、私たちも必要なものかいちいち確認しなくて済むようになるので、当日の作業もスムーズに行われます。

特殊清掃についての基礎知識と料金相場について

特殊清掃という言葉、聞いたことありますか。清掃なので掃除をすることなのですが、扱う内容が特殊です。事件や事故、自殺、孤独死…。そういった何らかの理由で亡くなった方のご遺体、または痕跡のあるお部屋を原状回復することがメインとなるのです。

少し聞いただけでも、誰にでもできる簡単なお仕事ではないことがわかります。今回はそんな特殊清掃のお仕事内容と、特殊清掃隊の現状を含め、より理解を深めていきましょう。

 

特殊清掃って何…?

突然ですが、ご遺体を見たことありますか。ご家族を亡くしたかたもおられるかと思います。また病院勤務のかたですと、死に立ち会うこともあるかもしれません。ほとんどかたは綺麗な状態のご遺体しか見たことがないかもしれませんが、中には元の形が人であったかどうかもわからない状態のご遺体もあります。

 

発見が遅れ、腐乱してしまった場合がそのひとつです。また発見が早くても事件現場になるとおびただしい血が流れ、ひどい惨状となることもあります。そういった部屋の清掃となると、般の方には手がつけられません。そこで特殊清掃隊の出番になります。

 

・特殊清掃で行うこと

  • ① ウジムシやハエ、ゴキブリなどの害虫駆除
  • ② 血液、体液の染み込んだ家具や壁や床の処理
  • ③ 死臭の消臭
  • ④ 遺品整理
  • ⑤ 細部にわたる細かい清掃

①の害虫駆除というのは、死後発見が遅れるとウジムシ、ハエ、ゴキブリといった害虫が大量に発生します。死後2週間もあればウジムシは沸きます。こういった害虫を外に出すわけにいきません。部屋を閉め切り、徹底的に駆除をするのです。

 

②の家具や壁、床の処理も行います。遺体があった場所は痕跡が残っているものです。体液や血液が布団に染み込み、そのまた下の畳やフローリングの床にまで浸透しています。もっというとそのまた下の木材にまで到達していることもあります。壁も同様で、表面だけふき取ればよいというものではありません。壁もまたずいぶん奥まで染み込んでいることがあります。

 

③にある死臭、とくに腐乱臭はかなりきついにおいがします。お風呂に入っても爪の隙間からまだ臭う、と言われるほどです。この強烈なニオイを取るためすることは、強力な除菌と強力な消臭剤を使うことです。プロの清掃隊は死臭がほとんど残らないくらいに仕上げることができます。

 

④の遺品整理とは、残った家具を含め、タンスの中や机の引き出し、すべての物を整理します。遺族へお渡しすることもありますが、引き取りのないものはゴミとして処分します。家具にも死臭が染みついているのです。⑤の細かい清掃というのは、ホコリです。実はホコリにも死臭が染みついています。床や壁をどんなに綺麗にしても、こういった細かい掃除をしておかないと、死臭が改善されない場合もあります。

 

孤独死、自殺。この2つの死は年々増えています。孤独死は一人暮らしの老人というイメージがありますが、最近では若者も増えているようです。自殺者数も日本は世界的にみても常に上位にいます。「自殺大国ニッポン」と、不名誉なあだ名までつけられています。

 

こういったことから特殊清掃の依頼は、孤独死と自殺の現場がとくに多いのです。ここではこの2つの現場でのよくある事例をお話したいと思います。

 

ケース①孤独死

突然亡くなることが多いため、部屋には雑誌や飲み物など生活感のあふれる状態です。布団の上でそのまま…という場合もありますが、トイレという場所でも多いようです。気分が悪くなってトイレに行きその場で倒れる、また持病を持った方だと力をいれた瞬間に亡くなる方もいます。トイレは狭く、掃除がしにくいためトイレごと外すこともあるようです。床や壁の張り替えも必要となります。

事故物件の清掃の負担者について

事故物件となった部屋や共有スペース等の清掃費用はだれが清掃費用を負担する必要があるのでしょうか。孤独死を例にとって、負担する可能性が高い順にご説明します。

  • 連帯保証人:住人への訪問や管理などによって、孤独死を防げた可能性等が考慮され、支払い義務が発生する。
  • 法定相続人:連帯保証人に連絡が取れない・支払い能力がない・死去している場合などは、法定相続人が負担することとなります。法定相続人は、住人の財産が相続されますが、遺産・遺品など、プラスになる財産以外にも、借金や各種費用などマイナスの財産も受け継ぐ義務がある。
  • 貸し主:連帯保証人も法定相続人も支払いができない場合は、貸し主が清掃費用を負担する。厳密にいうと、清掃する義務はないが、清掃しなければ他の部屋の住人に迷惑がかかったり、次の借り主に貸すことができないため、清掃費用を払わざるを得ない。

料金の相場

特殊清掃の料金の内訳や、相場をご紹介します。

  • ワンルーム:3万~10万円
  • 1DK:3万~12万円
  • 1LDK・2DK:5万~25万
  • 2LDK・3DK:9万~42万
  • 3LDK・4DL:12万~68万

料金に開きがあるのは、汚れの具合や遺品整理の有無によるものです。正確な料金を知るには、清掃業者に見積もり依頼を行うのがよいでしょう。

作業の流れ

特殊清掃業者による清掃の流れは以下のとおりです。

  1. 感染症予防措置(薬剤の散布など)
  2. 汚染物の撤去・クリーニング(体液や血液で汚れたもの)
  3. 害虫駆除(ウジやハエなどの駆除・再発防止)
  4. 不用品処分(家庭ゴミや大型ゴミの持ち出し・処分)
  5. 遺品整理(保管する遺品の整理。遺族と共に行うこともある)

 

特殊清掃隊になるための資格は?

一般社団法人 事件現場特殊清掃センターが認定している民間資格で「事故現場特殊清掃士」というのがあります。上記でも解説しましたが、遺品整理も特殊清掃の大切なお仕事のひとつです。「遺品整理士」という資格もあります。このような資格を持っていることで、依頼者からの信用も高くなりやすいです。

 

遺品供養はいつやればいい?

いざ遺品整理に取りかかろうとすると、想像していた以上に多い遺品の量に戸惑う人は少なくありません。棺に入れられる物には限界があり、形見も他人に委ねられるものばかりではないからです。

日本では古くから『物には魂が宿る』と考えられており、遺品をゴミのような感覚で捨てるのは忍びない気持ちになるという人が多いのもうなずけます。

そのうえ遺品の中で、財産価値のあるものには相続が発生するため、処分には注意が必要です。いざというときに慌てないためにも、遺品整理の基礎を学んでおきましょう。

目安は49日

遺品整理を始める時期に特別な決まりはありませんが、仏教徒の多い日本では49日(しじゅうくにち)を目安にして遺品整理を始める人が多いと言われています。

49日は『満中陰(まんちゅういん)』とも呼ばれ、故人の魂がこの世から離れていくと考えられている日数のことです。親戚などを集めて法要を行う場合が多いので、集まった人と遺品について話し合う機会をここにもってくるのもいいでしょう。

神式では神霊祭の50日祭や30日祭、キリスト教ではカトリックは追悼ミサ、プロテスタントは記念集会がそれにあたります。

しかし、故人が一人暮らしで賃貸物件に住んでいた場合には、まず先に退去手続きをしなければなりません。その場合、早めの遺品整理あるいは遺品の移動が必要になってきます。

遺品供養とは

他人に引きついだり、家の中に保管し続けたりすることは難しいと感じても、遺品を『単なる物』として事務的に処分するのは心苦しいものです。そんな遺族の思いをくみ取りながら、『供養』の要素を取り入れた遺品整理の方法が遺品供養なのです。

不用品処分業者や便利屋ではなく、寺社や遺品整理専門の業者に依頼することは、遺品整理をしながら宗教的な『供養の儀式』も同時に行えるという特徴があります。

形見分けとは

形見分けは、世界中でみられる慣習です。故人の愛用していた時計やアクセサリー、万年筆、家具や趣味のコレクション品などを、親族や親交の深かった友人に故人の記念の品として受け継いでもらうことです。

この形見分けも49日を目安に行われることが多いのですが、貴金属類や価値のある骨董、車や不動産などは相続トラブルの原因になりやすいため、注意が必要です。

銀行通帳やクレジットカード、キャッシュカード、印鑑、有価証券や契約書なども貴重品として扱う必要があります。遺産分割を終えてからの形見分けをおすすめします。

その上で故人の遺言書がある場合にはそれに従い、遺言書がない場合には平等に分配できるようにしておくとよいでしょう。

 

寺社でお焚き上げをしてもらう

煩悩や悪いものは炎の力で清められ、天上に返すことができるとされている密教の護摩業(ごまぎょう)や、小正月(こしょうがつ=1月15日)に行われるどんど焼きが源流と言われる『お焚き上げ』は、神聖な火で燃やすことで『遺品を浄化する』と考えられている方法です。

遺品だけでなく故人や遺された人たちの『心』も安心できる処分方法なのです。そんなお焚き上げは、古くは江戸時代からあったと言われ、故人を供養するために寺で着物などを焼いていたとされており、今も全国各地で行われています。

引き受け可能なものか事前に確認する

神社仏閣でのお焚き上げは、人形供養専門のところもあれば、さまざまな物を遺品供養してくれるところもあり、その内容は寺社によって異なります。

お焚き上げは火で燃やして行われるため、燃えないもの、ガラス製品や陶器、電化製品などは引き受けてもらえないのが基本です。事前に問い合わせることをおすすめします。また、危険物や生ものはお焚き上げに限らず、引き受けることはできません。

 

弊社での遺品供養について

品物の大小に関わらずどのようなお品でも対応可能です。

ご遺品の数が多かったり、サイズが大きいものでもご供養可能です。写真や人形などご処分に迷われた場合はすぐにご相談ください。弊社が提携する寺院へ依頼し僧侶による読経でのご供養をさせていただきます。また、宗派に関係なく承ることが可能です。故人様への日頃の感謝の気持ちを込めて、最後までご遺族様に寄り添ったご供養をお手伝いさせていただきます。

ハウスクリーニングについて

普段から自分では掃除できない所を掃除するなら、あなたはどうしますか?

一人で何時間もかけて必死になって掃除しますか?頑固な水アカやエアコンのフィルター、浴室の黒カビなど素人ではカンタンにきれいにすることは難しいですよね。年末の大掃除ともなれば時間がいくらあっても足りません。
洗濯槽のカビやタンスの裏のホコリなど気になりませんか?汚れているとわかっていても、なかなかきれいにできませんよね。
場合によっては家具を移動させたり分解することが必要になるケースもあります。こうなると素人では難しくなります。

そこでおすすめしたいのが【ハウスクリーニング】です。

 

ハウスクリーニングってなに?

ハウスクリーニングとは、お掃除のプロがあなたが気になっている汚れをきれいにしてくれるサービスのことです。

プロが使用する器具や洗剤は特殊なもの。汚れの状態や箇所によって使い分けます。
家庭用洗剤では落としきれない頑固な汚れも、プロの手によってどんどんきれいになっていきます。また、プロの目線であなたの気づかない汚れも見つけ出しピカピカにしてくれます。その間あなたは一切お手伝いする必要はありません!すべて、まかせっきりでいいのです。

 

一般的にハウスクリーニングと呼ばれているのは、マンションの部屋全体または一戸建て住宅の家全体をクリーニングすることを指しています。

そのサービス内容は、

  • 玄関
  • 台所、ダイニング
  • 換気扇、レンジフード
  • 浴室
  • トイレ
  • 洗面所、脱衣所
  • ベランダ、バルコニー
  • 窓、サッシ
  • 各室、廊下、階段などの床・壁
  • エアコン

レンジフードやエアコンについては内部に汚れがたまりやすいので、分解したり内部のフィルターを洗浄するサービスが含まれている場合が多いです。

これ以外に、以下のサービスが含まれていたり、オプションサービスとして用意されています。

  • 一戸建て住宅の外壁
  • クリーニングで出たごみの処分
  • 天井、屋根裏
  • 床のワックスがけ
  • 光取り窓の洗浄
  • 浴室のカビ防止コーティング
  • ロフト
  • クロス張り替え
  • 畳表替え

空室アパート、マンションの家全体ハウスクリーニング相場

部屋が広くなるにつれて作業箇所が多くなるため、比例して相場も高くなっていきます。

部屋の広さ、間取り 料金
ワンルーム、1K 15,000~30,000円
1DK、1LDK 30,000~40,000円
2DK、2LDK 30,000~70,000円
3DK、3LDK 50,000~85,000円
4DK、4LDK 70,000~100,000円
それ以上 ほとんどの業者に設定がなく、別途見積もり

上記の一覧はあくまでも目安であり、複数の業者が提示している料金を参考にしてまとめたものです。

また、上記の料金は空室アパート、空室マンションのものであり、居住中のアパートやマンションの場合は料金が異なります。

(2)居住中のアパート、マンションのハウスクリーニング相場

居住中と空室では、ハウスクリーニングの相場が大きく異なります

全体的に空室時の方がハウスクリーニングの相場は低めになっており、それには以下のような理由があります。

  • 家に何も置いていないので作業をしやすい
  • 家財道具を汚さないようにする養生の必要がない
  • 居住者がいないので、作業の時間帯も比較的自由になる

居住中の自宅についてハウスクリーニングを依頼したい場合は、前項の相場から20~50%程度加算した相場観が目安となります。

(3)部位別ハウスクリーニング相場

前項までは家全体のハウスクリーニング相場でしたが、次は個別の部位に対する相場を見てみましょう。目安となる金額をご紹介します。

床(ワックス込み) 8,400円~15,000円(6畳あたり)
エアコン1台あたり 12,000円前後
トイレ 8,000円~10,000円
浴室 14,000円~17,000円
台所 15,000円~25,000円
洗面、脱衣所 8,000円~9,000円

実際の見積もりでは諸要素によって金額が変わってくる可能性があります。

そうした事情を踏まえて言えるのは、個別の部位だけだと割高になることです。「ハウスクリーニング=家全体のクリーニング」というイメージが強いのは、家全体を丸ごと依頼したほうが安く感じるからだと思います。

デジタル遺品で起こり得るトラブルとは…

遺品として残るデジタル機器

パソコンやスマホ、携帯電話などのデジタル機器の中には、使っている本人の情報がたくさん入っています。
高齢者の中にも、毎日のようにデジタル機器を使用している人は多いでしょう。
今の時代、80歳以上の高齢者でも20%以上の人がインターネットを利用していることが分かっているのです。
持ち主が亡くなると、そういった機器は「デジタル遺品」として遺族に残ることになります。
デジタル遺品の中に残っているのは、写真やメール、ネット銀行のIDやパスワードなど、個人情報にかかわる大切なデータです。
自分が亡くなった後のデータ管理に不安を感じている人は、全体の50%以上。
しかし、実際に死後のデータ対策をしている人は5%もいないのが現状です。
そういった情報をどのように判断し、どう処理すればいいのか、今の時代ならではの問題が浮上しています。

デジタル遺品のデータ対策方法

大切なデータを残したまま亡くなってしまうと、遺族が大変な目にあってしまいます。
判断力のあるうちに、デジタル機器のデータ対策をしておく必要があるでしょう。
たとえば、生きているうちに妻や子供にデータを引き継いでおくことも1つの手です。
パソコンを操作できない妻に、一からパソコンを教えた男性もいるとのこと。
消去してほしくない思い出の写真や大切なデータがあれば、家族に引き継いでおきましょう。
また、デジタル遺品整理の専門業者に依頼する方法もあります。
パスワードの解析をしてデータを取り出し、整理して遺族に渡してくれるでしょう。
デジタル遺品の整理を請け負う業者は年々増加しており、全国からさまざまなデータが持ち込まれています。

 

パスワード管理によるデータの問題

個人情報保護の観点から、パスワード管理されているデバイスは多いものです。
家族間であってもパスワードを教え合うことは難しいでしょう。
また、教えてもらっても忘れてしまう人は多いはず。
パスワード管理しているデータは守られています。
しかし、万が一持ち主が突然亡くなってしまった場合、パスワードが不明で困ったことになるケースは非常に多いのです。
たとえば、パスワードが分からないために友人の連絡先を知ることができず、亡くなったことを友人に連絡できないということもあるでしょう。
パスワード管理していること自体が問題になる場合もある、ということを覚えておいてください。

「破棄していいのか?」という判断の問題

中には故人にとって「人には知られたくないデータ」や、遺族にとって「知りたくないデータ」もあるでしょう。
遺品整理の際に中身を見ずに破棄してしまうのが一番、と考える人も多いようです。
しかし、たとえば家族に内緒で資産運用をしていた可能性も考えられます。
株式投資などの資産運用をしていた場合、相続に関係してくるような大切なデータも含まれている可能性があるでしょう。
そのような場合を考えると「本当に破棄していいのか?」という問題になってくるのです。

遺族のために

様々な情報をパソコンに集めていく一方で、セキュリティの問題などから、生前にパスワードをかけて厳重に管理しているかと思います。
これにより相続の際には、デジタル遺品は様々な問題が起こっています。

パスワードが解除できない?

ネット口座やFXなどの資産に関するものには、ウイルスやハッキング対策として厳重に管理されているかと思います。
パスワードが解除できない問題点として、IDやパスワードがわからないためにロックが解除できず、資産を確認できないことがあります。
相続の際に財産がわからないことで遺産分割を行うことができなかったり、後から大きな損益を出していることが分かっても相続放棄ができなかったり、様々な問題が起こっています。

不倫など不貞行為の発覚

スマートフォンやパソコンなどに、不倫などの写真を残していることもあるようです。
やっとの事でパスワードがわかり、ロック解除できたところ、このようなことをデジタル遺品で知るのは悲しいものです。
生前にパソコンの中身を整理しておくか、パスワードを間違えたら自動的に削除される仕組みなど、お互いを傷つけない何らかの対策を取っておくことをお勧めします。

新たな財産が見つかる

ただの形見のパソコンと思っていたところ、パソコンの中からFXやネット口座などデジタル遺品が見つかることもあります。
相続税申告後に新たに財産が見つかった場合には、新たに遺産分割が必要となったり、場合によっては借金となったりすることも。
亡くなる前に、身の回りのデジタル機器は確認しておきましょう。

アクセスによる個人データの侵害

オンラインなどのデータにアクセスすることで、不正アクセス禁止法に違反する可能性があり、個人情報に対してはプライバシー侵害となることもあるようです。
亡くなった人の情報であれど、場合によっては問題となりかねませんので、注意しておきましょう。

生前整理とは、自分が死ぬ前に、不用品の処分や財産の整理を行い、自分の死後に相続のトラブルなどが起こらないように準備しておくこと。
遺品整理には、大変な体力と精神力が必要です。
大量の遺品を整理しなければならない遺族のことを考えたことはありますか?
遺族が遠方に住んでいる場合、遺品整理する時間がない場合、どんな苦労を背負うことになるでしょうか。
遺品を1つ1つ分別して、破棄するものや売るもの、供養するものに仕分けするだけでも大変です。
重たい家具や家電を処分するために、体力だけでなくお金も使うことになるでしょう。
そのような遺族の負担を少しでも減らすために、生前整理は必要なのです。

デジタル遺品の取り扱いについて

近年、『デジタル遺品』に関することをよく耳にします。

デジタル遺品とは、下記のモノなどを指します。
●故人が残した「PC、HDD、USBメモリの媒体上のデータ」
●故人が管理していた「SNSの情報を含むクラウド上に保存しているデータ」
●仮想通貨を含む電子口座 など

 

最近(2018年10月現在)では、山田孝之さんや菅田将暉さんなどの人気俳優さんが出演しているデジタル遺品を題材にしたドラマ「dele(ディーリー)」が話題となりました。
世間的にもこのデジタル遺品が注目されていることがわかります。

さて、ドラマや映画に出てくるデジタル遺品からは、事件事故の真実や故人の伝えられなかった想いなどが判明したり、スッキリしたり、ハッピーになるケースがほとんどかと思います。

現実には、デジタル遺品の中に、故人が知られたくないもの・見られたくないものが少なからず入っているはずです。

さらに言えば今の時代、知られたくないもの・見られたくないものは、物理的よりもデジタルデータとして持っている方が多いのではないでしょうか?
「物理的な遺品を漁られるのは平気だけど、PCの中を見られるのは恥ずかしい…」という方も少なくないかもしれませんね。
(物理的な遺品は、処分に遺族を悩ませてしまう可能性がありますが……。)

自分の知られたくないものが探られているのを天国から見ないためにも、
終活の一環として、真っ先にデジタル遺品の整理や葬り方を決めておくのが良いのではないでしょうか。

一般的に案内されているデジタル終活の一環である、デジタル遺品の整理。
特にデータ削除に関しては、完全なものではなかったりします。

本記事では、デジタル終活の内、一般ユーザーでも実施しやすい「ファイル削除」および「SNSなどのWebサービスへの対応」についてご案内したいと思います。(技術的背景の説明や詳細な手順を開設すると、とんでもないページ数になってしまうため、割愛しています。お手数ですが、技術的背景や詳細な手順はWebで検索していただければ、幸いです。)
そして最後に、デジタル遺品の調査に関することにも少し触れていきたいと思います。

注意1:本投稿で記述した手法を用いてトラブルなどが発生した場合、当社は一切の責任を負いかねます。
注意2:故人が管理していたSNSなどのオンラインサービスへのアクセスは、不正アクセス禁止法に抵触する恐れがあります。デジタル遺品の調査は、弁護士先生と相談上、実施をお願いいたします。

1.事前に見られたくない不必要なファイルを削除する

一般的にファイル削除は、
「ごみ箱に捨て、ごみ箱を空にする」
や、
「Shift + Deleteで削除」

を実施するかとおもいます。

しかしながらこの削除方法は、完全には消えていません!
一般的なイメージで言うと、本の目次に斜線を引いて見えづらくしたり、目次を削除しただけのようなものです。
本文は残っています。
目的のページに辿り着けなくなるようなイメージです。

 

ですので、目次だけではなく本文も削除してくれるファイル削除ソフトを使って、ファイルの完全な削除を実施しましょう。

!注意!

ファイル削除ソフトを使用したとしても、ファイルが完全に削除される場合もあれば、データ復旧業者やフォレンジック技術を有した調査会社であれば復元できてしまう場合も多くあるため、注意が必要です。

このようなことにならないためにも、ファイル削除ソフトの仕様を見て、完全消去を定めた規格などに則ったファイル消去を行っているかなどを確認し、これらのソフトを利用してください。

PCのデバイスを暗号化する

デジタル終活のファイル削除に関して、

「故人となった後、データ自動消去が、途中で中断される可能性がある」

「ファイルが完全削除されるかわからない」

などのお悩みを解決する策として、ファイルの削除ではないですが、見られたくないファイルが保存されているPCに内蔵されているデバイス(HDD、SSD)を暗号化し、ファイル自体を見えなくするといった方法があります。

手順としては下記の通りです。

  1. 遺族のために残したいファイルだけ外付デバイス(USBメモリ、外付けHDD、共有オンラインストレージなど)に保管しておく
  2. PCに内蔵されているデバイスを暗号化する
  3. ログオンパスワードおよび暗号化に使用したパスワードを脳内にだけ残す

上記の方法でしたら、PCを起動せずに、内蔵されているデバイスを取り外し別端末にてファイルを見ようとしても暗号化されているため、ファイルを見られる心配はありません。
企業向けの有料で優れた暗号化ソフトは様々ありますが、最近のWindowsでPro/Enterpriseエディションをお使いの場合、最初から入っている「BitLocker」というデバイス暗号化ソフトを使って、HDDを暗号化するのが良いと思います。最初から入っているので、探す手間もなくMicrosoft社製の暗号化ソフトなので、安心してご利用できるかとおもいます。

 

!注意!

復号に必要な暗号化のパスワードは「大文字、小文字、記号」を含め、長めに設定し、パスワードの強度を高めておきましょう。
パスワードが短く強度が低いと、パスワード解析ができるハッカー!?や弊社のようなデジタルフォレンジック技術を持っている専門家に解析を依頼された場合、HDDが復号され、見られたくないファイルが見られてしまいます。

パスワード強度チェックができるソフトなどもあるので、それらを使って、パスワードの強度を確かめると、より安心できるかとおもいます。

※ファイルを完全削除した場合でも、ファイルを開いた痕跡やファイルが存在した痕跡などは残ります。
また、状態によっては、スワップファイルなどからのファイル復元もできなくはないです。
PCが普通に使える状態を維持しつつ、完璧にファイルの痕跡をなくすことは、技術や知識が必要になるため、本記事では割愛させていただきます。

 

弊社ではデジタル遺品にも対応しておりますので
気になる方はぜひ一度ご相談ください!