特殊清掃作業のながれについて

特殊清掃とは、事件や事故で汚染された部屋を原状復帰まで回復させる作業です。身近におこらないと触れる機会がなかなかありませんが、現在需要が高まりつつある重要な仕事となっています。今回は当社が行っている主な作業についてご紹介させていただきます。

1.作業は必ず防護服を着用

専用の防護服、マスク、ゴーグル、手袋、シューズカバーを着用して万全の態勢で作業します。
血液や体液の付着したものに触れる可能性があるため、着用していない場合、臭いの付着やウィルスへの感染の危険があります。

2.空気の消毒

遺体を発見するまで日数が長くかかると、部屋の中は腐敗臭がかなりひどい状態です。
特殊清掃の実作業に入る前、ウイルスの感染を防ぐため、まず空気の消毒作業を行ないます。
対象に応じて、薬剤はさまざまな専用の薬剤を使用します。例えば二酸化塩素などを散布すると、感染症の予防はもちろん、消臭にも効果を発揮します。
これによって遺族の方も防護服無しで入室できるようになります。

3.汚染物の撤去、クリーニング

貴重品や遺品を分別しながら、家具・家財など不用品を処分・清掃していきます。
特に布団や畳は血液や体液、腐敗液、汚物などで汚染されることが多いです。撤去できない箇所は清掃、殺菌、消毒をして対応します。
さらに汚染が床下や壁の内側などに広がってしまい表面の清掃では取り除けない場合は、該当箇所を解体して臭いが染み込んだ壁紙やフローリング・防音材などをはがし、残っている体液や血液などをしっかりと清掃します。

4.発生した害虫の駆除

特に腐乱が進んでいる場合、不衛生害虫が大量に発生するケースがあります。
その場合、適切な薬剤を用いて駆除・再発防止の処理を行ないます。

5.専用機材でオゾン消臭・脱臭

すべての作業が終わったらやっと部屋全体の消臭作業です。臭いの元をほぼ完全に取り除くため、オゾン脱臭機を設置します。(ひどい場合は機械を24時間まわして数日かかる場合もあります。)
気になる臭いはほぼ無くなります。

6.必要に応じてリフォーム

長い間放置された遺体が発見された部屋は清掃・脱臭しきれず、リフォームが必要となるケースも多いです。
畳み受けの板や床材の内部まで液体が染み込んでいる場合、解体も必要になります。内装工事で傷んだ個所を取り換え、新品の壁紙やフローリングに張り替えることで、再び生まれ変わります。
原状回復工事はここで終了です。

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